第一話🔮宿命の導き手が覚醒する
第一話:Zoomの画面が光る時、宿命の導き手は覚醒する

◼️あでぃP
「いいですか皆さん、コミュニティ運営で最も大切なのは『顧客の行動と理解』、つまり、、、ん!?」
(画面の向こうで真剣に頷く受講生たち。
あでぃPの熱弁が最高潮に達したその時、
ノートPCの画面がバチバチと激しくノイズを放ち始める、、、)
◼️あでぃP
「おや、電波の調子が、、、うわっ!?」
(PC画面から太陽をも凌駕するほどの凄まじい白光が溢れ出し、あでぃPの視界を真っ白に染め上げる。彼の意識は急速に遠のいていく……)

(意識を失ったあでぃPの前に、星々をまとった人間の姿をした神が降臨する。神の手から放たれる聖なる光が、あでぃPの
体を包み込み、徐々に彼を小さな子供の
姿へと作り変えていく)
神の声
目覚めよ、
迷える世界の導き手よ。
お前は今、
異世界にて新たな命
「ティップ」となった。
お前が持つ現代の知識
「マーケティング」は、
この世界において
運命を書き換える
最強の魔法
【チャンスのヒント】となる。
相棒の水晶玉を使い、
迷える者を導くのだ。

◼️ティップ(あでぃP)
「……ここは、どこだ?」
(自分の声が妙に高くて幼いことに驚く。
手を見るとふっくらとした3頭身の子供。
緑色の立派な魔導士のローブに身を包んでいる。足元には不思議な光を放つ水晶玉がある。)
◼️ティップ
「僕が、ティップ、、、? マーケティングが、魔法だって、、、?」
(困惑しながらも、天才マーケターとしての本能で周囲の環境を『市場分析』し始めるティップ。そこへ、頭上から鈴を転がすような、
しかし凛とした涼やかな声が降ってきた)
◼️???
「おい、見慣れないチビ助だね。こんなところで何をしているんだい?」
(驚いて振り向くと、そこにはチリチリパーマの髪にメガネをかけ、身の丈ほどもある巨大な斧を担いだ女の子が立っていた。木の皮で編んだしなやかな鎧をまとっているが、その瞳には優しい知性が溢れている)
◼️ティップ
「ぼ、僕はティップ。ここは、、、一体どこですか?」
◼️ナーオナオ
「ここは【緑の樹海大森林シュレク】だよ。
私はこの森の番人やっているその名も、
【ジャネヨ・シュレク・ナーオナオ】さ!!
迷い子なのかい?」

(ナーオナオはティップに敵意がないと分かると、ニッコリと笑ってこの世界の窮状を教えてくれた。魔物のせいで流通が滞り、人々の経済や集落が困窮していること。そして、ここを出るならまずは宿場町を目指すべきだと教えてくれる)
◼️ナーオナオ
「お前がここを出て生きていきたいなら、まずはこの森を抜けた先にある【ベーラの村】を目指すといい。あそこなら、最低限の生活は送れるはずだよ」
◼️ティップ
「【ベーラの村】ですね。ありがとうございます!
ナーオナオさん!」

(森の出口まで送り届けてくれたナーオナオに
深く一礼し、ティップは1人で歩き出す。
夕日の光に照らされながら、頼もしい足取りで前を見据えて歩いて行った。)
(モノローグ)
◼️ティップ
「経済の停滞、集客の悩み……。なるほど、僕の魔法(マーケティング)が活きる市場は、思った以上に広そうだ。顔や体は小さな子供になってしまったけれど、中身はあでぃPのままだからね」
(相棒の水晶玉をぎゅっと抱きしめ、メガネをクイッと指で押し上げるティップ、この時水晶玉はかすかに、ほんのかすかに、「イテッ」と声を上げたが、、、ティップは気付かなかったのだった。)
◼️ティップ
「目指すはベーラの村。そこにはきっと、僕の【チャンスのヒント】を必要としている、最初の大切な『ターゲット』が待っているはずだ!」
(夕日に向かって歩くティップ、ベーラ村では
何が待っているのか、、、?
偉大なる異世界マーケティングの冒険が、
今ここから始まる――)
(第一話・了)
【登場人物】
あでぃP / ティップ
現代の天才マーケター。異世界に転生し、魔導士の姿になる。魔法【チャンスのヒント】を操る。

ジャネヨ・シュレク・ナーオナオ
大森林シュレクの番人。チリチリパーマにメガネがトレードマークの、心優しく、頼れる「緑の樹海の番人」。

↓ナーオナオはこの方をモデルにしています!
