ice(氷)は数えられますか? 英語が映し出す「氷」の正体
「ice」という単語、皆さんは普段どのように使っていますか?
「氷」という意味でおなじみですが、実はこの単語、文脈によって「数えられる名詞」にも「数えられない名詞」にも変身します。
今回は、iceという単語を深堀ってみます。
1. アイスクリームなら「数えられる」
意外かもしれませんが、アイスクリームを指す場合、「ice」は可算名詞になります。
日本語でアイスクリームを「アイス」と省略するのと似た感覚ですね。
Two ices
Two ice creams
どちらも間違いではありません。
「Two ices, please.」と注文すれば、しっかり通じます。
では以下の場合は、何と表現するでしょう?

答えは、3 scoops of ice cream(3すくいのアイスクリーム)
このとき、ice creamは不可算名詞として使われています。3 scoops(3すくい)で数えています。
2. 一般的な「氷」は「数えられない」
物質としての「氷」は不可算名詞です。
形が一定ではないため、数という概念で捉えません。
There is ice on the surface of water.(水面に氷が張っている)
Ice is cold.(氷は冷たい)
これらは一般的な性質を表すため、無冠詞の不可算名詞として扱います。
3. 「かけら」や「個数」で数える工夫
では、氷を個数として伝えたいときはどうすればよいのでしょうか。そんなときは「piece」や「cube」といった単位を添えます。
Two pieces of ice (2かけらの氷)
Two cubes of ice (2個の氷)
「cube」は立方体を指します。
製氷機で作られた氷は立方体であることが多いため、「ice cube」という言葉がそのまま定着しています。
4. かき氷はなぜ「数えられない」のか?
さて、今の季節にピッタリの「かき氷」。
英語では「shaved ice」と表現します。
shave(髭を剃る・削る)という動詞の通り、「削られた氷」という状態を表しています。
面白いのは、どれだけ細かく削っても、英語では依然として「不可算の氷」とみなされる点です。
「かき氷2つください」と頼む際は、器の単位を添えるのが自然です。
Two bowls of shaved ice
Two cups of shaved ice
「氷」という物質の性質が変わらない限り、どんなに形を変えても「不可算」のままである――。
言語のルールを追うと、そんな哲学的な一面まで見えてくるから不思議です。

(まとめ)
英語の「可算・不可算」は、ネイティブスピーカーが世界をどう切り取っているかを表すレンズのようなものかもしれません。
皆さんも日常のちょっとした英単語の裏側にある「世界観」を、ぜひ楽しんでみてください。
