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Take-50 映画『雪子a.k.a(2025)』は面白かったのか?

【この映画のキャッチコピー】
「不安なままでも生きていけるよ」

【作品の舞台・ロケ地】


 主人公雪子の勤める小学校は東京の吉祥寺にある明星学園小学校の井之頭キャンパスで撮影されていて、偶然にもこの学校卒の俳優さんも3名ほど出演されてるそうです。小学生のエキストラにもこの学校の児童さんが参加されてるようてすね。https://www.myojogakuen.ed.jp/information/38359

 また雪子の故郷である長崎ロケは以下の通り。
・長崎市役所前(長崎バス)
・稲佐山観光ホテル
・式見地区
・ライブハウスBETA(浜の町)──この辺りはボク、ペイザンヌも日常でよく通る場所ですねw

【タイトルの“a.k.a.”とは?】
“also known as”─「人呼んで」「またの名を」などの略になります。

 別名のある作家、また愛称を持つスポーツ選手やラッパーなどに付けられたりします。「誰でも知っている」「多くの人に知られている」ということが前提となります。ちなみにこの映画と関係ないとは思いますが「AKA」という2023年に亡くなった南アフリカ出身のラッパーもいますね。

映画『雪子a.k.a』のワンシーン、主演の山下リオさん
映画.com

あなたのそれは“自信”でなく“他信”ではありませんか?──
 主人公、雪子が先輩の女教師に言われる言葉ですが、一番残り、鑑賞後にもずっとぐるぐると頭を回ってた言葉です。

 皆さま、よき映画ライフをお過ごしでしょうか?
 𓃠N市の野良猫、ペイザンヌです。

 優しく教育熱心だけど周りに気を使い自己主張も弱い……だけど内側から溢れるラップが大好きという対比がとても良きです。

 結局、ボクらが使う日常会話ってやつもラップバトルみたいなものなんですよね。
「Yo!」とは言わずも「う〜ん」やら「え〜とね」などと繋ぎながら、何とか自身の内に秘めた想いを相手に伝える、時には異を唱える。
 時にまっすぐ、時には楽しませ、時には捻って、聞いてもらうことを前提で相手が話す間に頭の中で言葉を作り上げる作業なわけで……

 ラッパーの映画といえば真っ先にエミネム主演の『8mile(2002)』が浮かびますが、アレを日本でやるのは少し無理がありますからね🙄

映画『8mile』のワンシーンのエミネム。
映画『8mile』映画.com

 この映画ではむしろ外国人や黒人では出せないであろう日本人特有の「侘び寂び」を“ヒップホップ”に、いや“ワッビサッビ”と呼んでもいいかも──そこに仕立て上げてるのがよかった。

 冒頭に書いた「他信」というものですが……
 実はこれビジネス界では重要とされております。いわゆる「人に信頼される力」ですね。

 コレも良し悪しで時には「八方美人」とも捉えられたり「“言ってる内容・中身”うんぬんではなく、結局は信頼」という曖昧さもあったり。こういったことは日本の美徳とされておりますが、近年そこを少し「履き違え」てやしないか?
──というのは疑問ですよね。

 つまり言い換えれば「人からどう見られるか、思われるか」こそが一番大事ということにもなるわけで、「空気を読む」というのにも少し似てます。

「教師」という立場でそれは必要なのか?という設定もここで効いてきます。

 またマチアプで「ダサい返信だ」と言ってた男と意気投合し、あっさり結婚してしまう剛力彩芽さん演ずる女友達と自分との違いに驚く姿も効果的でした。

映画『雪子a.k.a』のワンシーン。山下リオさん(右)と剛力彩芽さん(左)
映画.com

 長崎のシーンもさすが草場尚也監督自身が地元なだけあり美しく撮ってくれてました。
 父親と話す夜の長崎港なども良かったですが、地元民としては季節問わずやたらそこら中に生えてるデカいススキや、実家で会話してる時に外から聞こえてくる「石焼〜き芋〜」といった音声など、ちょっとしたことが「あ〜長崎だわ〜」と思ったひとつでもありまして😂

 この長崎でのフェス予選、ラップバトルも「俺たちは内側で必死こいてんだ、外から眺めて感傷にひたってんじゃねぇ」なんて感じで😁

 内から出る「自信」ではなく、“まだまだええかっこしい”の「他信」だと言われてるようでしたね。
 こちらもまた地元民としては“住吉(すみよし)”などの長崎の町名がラップの歌詞に使われてるのもなんともいえませんでした😂

映画『雪子a.k.a』のワンシーンより、長崎ロケのシーン
映画.com
映画『雪子a.k.a』のワンシーンより、長崎でのラップバトル予選シーン
映画.com

 この作品、「自分を信じようよ」と「人を信じようよ」のバランスかとても良く、また主演の山下リオさんも「おそらくすっごい練習して、きっとやろうと思えばもっと上手く歌えるのに、練習中のバトルで敗れたり予選敗退してしまうくらいの“ややウマ、ややヘタ”ぽく」演じてらっしゃるのが、またいいんですよ😂👏

 実をいうとボクは観る前、昼は目立たぬ小学校教師、そして夜になれば別の顔、観客を圧倒し一目置かれるバリバリのラッパー……そういった二面性の中の葛藤を描いたストーリーだと思ってたんですよね。それはそれで面白そうですが、これはこれで良かったと思っております。

 最後に、これは個人的な思い出ですがボクも小学校の頃、担任が新卒の若い女性の先生だったことがありました。
 子供だったボクは先生というのは「なんとなくいつも学校にいて、いつも授業をする人」のようなイメージがあり、一人の人間であることをあまり意識してなかった気がしますね。ましてや一人の女性であり、プライベートがあり、恋もしていたり、見えないところで涙を流してることもあったのかも──なんてフト思い出してしまいました。
 また初めての大人の女性と交流ということもあってか、あれはあれで憧れというのか、変な意味でなくどこか初恋のような部分もあったかもしれませんね😺

 まだまだ上映館数が少ないようですが、素晴らしい作品でしたので、これからもっともっと増えて欲しいですね。

 上映されてるけど……まだ観てないよ、なんて方もぜひぜひ😊

 では、また次回に!

【追記】
 ※5/16よりイオンシネマ17館などで、拡大公開が決定されたようですよ!
 観るなら今〜✨️



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