人生初、裁判を傍聴してきた話
裁判を傍聴してきました。
誰でも見に行けるということは当然知っていたのですが、今まで実際に足を運んだことはありませんでした。
今回たまたま神戸付近で予定があり、「行くなら今しかねぇよな!」と思い立ち、そのまま神戸地方裁判所へ向かうことに。
本当にノリと勢いだけで決めた突発的な参加でしたが、結論から言うと非常に面白かったです。
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当日の流れ
◆到着
9時20分頃、神戸地方裁判所に到着しました。
目当ての裁判は10時開廷だったので、かなり余裕を持っての到着です。
◆手荷物検査
入口では手荷物検査があります。
空港の保安検査のように、荷物をX線検査に通し、自分は金属探知機ゲートをくぐります。
電子機器や刃物類(ハサミやカッターを含む)の所持について確認され、問題なければ入館できます。
◆裁判所内の雰囲気
思っていたよりも広く、かなり清潔でした。
庁舎特有の年季は感じるものの、全体的にきれいに整備されています。
待合スペースにはソファも置かれていて、これが意外と座り心地が良い。
自動販売機もあり、飲み物だけでなく軽食も販売されていました。
おにぎりが入っていたのが妙に印象的です。
「おにぎりって自販機で売っていいものなんだ……」と変なところで感心してしまいました。
服装については、裁判の妨げになるようなものや、主義や主張が押し出されたものでなければ基本的に自由とのこと。
私はTシャツにデニムというかなりラフな格好で参加しましたが、結果として少し浮いていました。
傍聴人にも私くらいのカジュアルな服装の方はいましたが、私は金髪だったので余計に目立っていた気がします。これは仕方ないですね。
◆法廷の雰囲気
開廷10分ほど前になると法廷へ入室できます。
実際に入って最初に思ったのは、「思ったより狭いな」ということでした。
ドラマや映画の影響で、もっと重厚で威圧感のある空間を想像していたのですが、実際はそこまでではありません。
むしろどこか落ち着いた雰囲気すらありました。
地方裁判所だからでしょうか?
前方中央に裁判官席、
その向かって左側に検察官席、
右側に弁護人と被告人の席があります。
ちなみに早く並ばないと最前列中央の席はすぐ埋まります。
私は最前ドセン取れなかったので、弁護人側の最前列に座りました。
そしてまたしても椅子の座り心地が良い。
1時間以上座っていても全くおしりが痛くならず感動しました。
下手な劇場の座席より快適だった気がします。
オタクを劇場のザコ椅子から解放するためにも今後は裁判所でもイベントを開催した方がいいのではないでしょうか。(切実)
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今回の事件について
一番気になる部分だと思います。
※関係者のプライバシーに配慮するため、一部内容はぼかしたりフェイクを入れたりしています。
◆どんな事件だったのか
罪名:強盗致傷罪
被告人:A(30代男性)
共犯者:B(10代少年)、C(50代男性)
被害者:D(70代男性)
◆事件概要
被告人Aは金品を奪う目的でB・Cと共謀し、
2人に被害者D宅を襲撃させたとされています。B・Cは金品を奪おうとしましたが、被害者の抵抗によって失敗。
しかし、その際に使用した催涙スプレーによって、被害者Dは数か月の治療を要する怪我を負いました。
※共謀とは?
共謀とは、簡単に言えば複数人で犯罪を行うことについて意思を通じ合わせることです。
(法に詳しいみなさま方、雑な説明なのは重々承知しております。本当にすみません‼️)
実際に犯行現場へ行って実行していなくても、事前に計画へ加わったり指示を出したりしていた場合には、共犯者として責任を問われることがあります。
◆争点
今回の争点は、
「AはB・Cと共謀していたのか」
という点でした。
なぜこれが争点になるのか。
今回、A自身は被害者宅へ押し入ったわけではありません。
そのため、AがB・Cと共謀していたことが認められなければ、
「計画とか実行とかしたのはB・Cだけであって、Aはなんにも関与していないよね?」
ということになります。
そこで裁判では、Aが犯行計画に加わっていたのかが重要なポイントとなっていました。
なお、本件は裁判員裁判でした。
裁判員裁判とは、一般市民から選ばれた裁判員が裁判官と一緒に審理へ参加する制度です。
殺人や強盗致傷などの重大事件が対象となり、有罪・無罪や量刑について裁判官とともに判断します。
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実際の裁判の流れ
◆冒頭手続
① 人定質問
本人確認のような手続です。
被告人の氏名や住所などを確認し、身元を明らかにします。
② 起訴状朗読
そのままです。
検察官が起訴状を読み上げます。
③ 黙秘権の告知
裁判長から被告人へ、
「黙秘権を行使できます」
「無理に話す必要はありません」
「ただし話した内容は自分に有利であれ不利であれ、証拠になります」
といった説明が行われます。
④ 被告事件に対する陳述
起訴内容について、被告人や弁護人が認否を行います。
今回、被告人Aは、
「自分は関与しておらず、BとCが独自に行った」と主張していました。
弁護側は、Aが非行少年だったBの更生を支援していたことや、生活に困窮していたCを援助していたことなどを挙げており、
「共犯関係というより、むしろ支援者として接していた」という点を強調する主張だったように感じました。
※あくまで個人の感想です!
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証拠調べ手続
① 冒頭陳述
検察官と弁護人が、それぞれ事件の見立てを説明します。
② 検察官立証
検察側が証拠を示しながら主張を裏付けていきます。
今回は、防犯カメラ映像、LINEや通話の記録、供述調書などが提出されました。
また、戸籍関係の資料や関係者の年齢に関する資料など、「そんなものまで証拠になるんだ」と思うようなものもありました。
通話内容については検察官2人が実際の会話を読み上げる形で再現しており、少し驚きました。
神戸地裁管轄で起きた事件なので、もちろん関西弁で読み上げられていました。笑
③ 被告人側立証
続いて弁護側が証拠や主張を提示します。
検察側が大量の証拠を提出していたのに対し、弁護側は比較的少数でした。
内容としては、AがBに親身に接していたことを示す記録などが中心でした。
私には、「被告人は共犯者ではなく、むしろ周囲を支援する立場の人物だった」という方向から反論しているように見えました。
(かなり雑に要約すると、「そんな人が本当に犯行を計画するだろうか?」という主張でしょうか。穿った見方かもしれませんが…)
本来であればこの後も手続は続きますが、大幅に時間が延びたため、この日はここで終了となりました。
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傍聴して驚いたこと
大学で習った内容がそのまま出てきたこと
個人的に一番テンションが上がったポイントです。
講義で聞いた流れのとおり、実際の法廷は進んでいきました。当たり前ですが。
完全に進研ゼミ現象です。
教科書の中の話だと思っていたものが、実感として感じられましたね。
登場人物が多すぎる
そのままの意味です。人多すぎ!
今回の記事では端折っていますが実はもっと登場人物がいました。
把握するの難しすぎ!その影響で証拠多すぎ!
当然、その分だけ証言や証拠も増えます。
初めての傍聴でこれは少し難易度が高かったかもしれません。
思ったより平易な言葉を使ってくれる
もっと難しい用語が飛び交うのかと思っていました。
しかし実際にはかなり分かりやすい言葉で説明されていました。
裁判員裁判ということもあり、一般市民である裁判員に伝わることを意識していたのかもしれません。
裁判官の進行はかなり淡々
ドラマのような激しいやり取りはほとんどありません。
裁判官は非常に落ち着いた口調で進行し、証拠の確認や読み上げを淡々と行っていました。
思ったより長い
裁判は想像以上に時間がかかります。
証拠が非常に多く、一つ一つ確認していくためです。
本当に検察官は書類を運ぶのに風呂敷を使う
これは地味に感動しました。
今の時代、流石におらんやろ…と思っていたのですが、本当に風呂敷に大量の書類を包んで持ち歩いていました。
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裁判を見て感じたこと
◆被告人の印象
言葉を選ばずに言えば、少しコワモテなお兄さんという印象でした。
ただ、受け答えは非常にはっきりしており、気さくな雰囲気も感じました。
つっかけのようなスリッパを履いていたのも妙に印象に残っています。
◆裁判官について
裁判長はもっと厳格な雰囲気を想像していましたが、実際は穏やかそうな方でした。
書記官の方も比較的お若く見えました。
そして当然ですが、裁判長は木槌は持っていませんでした。笑
実は、日本の裁判所では映画のような「カンカン!」は行われません。
◆弁護人について
どことなくイチロー選手っぽい雰囲気のある男性でした。
被告人と小声でやり取りする場面もあり、終始落ち着いた印象です。
もちろん机を叩いたり「異議あり!」と叫んだりはしません。当たり前ですが。
◆検察官について
40代くらいの女性と、20〜30代くらいの男性の2人でした。
検察官というと厳しいイメージがありましたが、説明は非常に分かりやすく、法律を知らない人にも伝わるよう工夫されている印象を受けました。
そして昼休みには書類のたくさん入った風呂敷を持ったまま外へ出ていきました。
あれを持ってご飯に行くんだ……。
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次回も傍聴する予定です!
今回は弁護側立証までで終了となりました。
次回はいよいよ被告人質問などが予定されています。
被告人本人がどのような説明をするのか、そして裁判所が最終的にどのような判断を下すのか、とても気になります。
初めての傍聴でしたが、ニュースや教科書だけでは分からないものをたくさん見ることができました。
裁判所というと敷居が高い場所に思えますが、実際に行ってみると意外と身近な存在かも?
興味のある方は、一度傍聴へ行ってみるのも面白いかもしれませんჱ̒ ᴖ⩊ᴖ )
いや、ぜひ行きましょう!
追記:神戸地裁付近のゴミ捨て場にはありえないぐらいデカいカラスがいる。
