通院日記076_地域病院_通院69日目 昨夜はよく眠れた感じだ。ただ睡眠時間は短かった。妻の方は、かなりぐっすりと眠れたようだ。モーニング・・・
20250528(水) 地域病院 通院69日目
付き添いの30日目。
昨夜はよく眠れた感じだ。
ただ睡眠時間は短かった。
妻の方は、かなりぐっすりと眠れたようだ。
モーニング・ルーティン。
検査一式。
回診。
回診で回ってきた次席の医師は、妻の容体をとても喜んでくれている。
妻も嬉しそうに話している。
そんな会話を、僕は病室のトイレの中で聞いていた。
朝食、味見、歯磨き、その他。
いつもと同じ朝の動きだ。
明日の治療再開に向けて、刺激的なことが起こりませんように。
このところ、妻の要求が激しくなってきている。
「歯磨きをしたいな。ボウルも洗って、あと爪切りを取ってくれないかな。その後は足揉んでね。」
そんな、複合化したコマンドが一度にやってくる。
「ちょっと待って。一つ一つやっていくから。」
「最近、サービスが悪いんじゃない?」
「いいや、それは君が元気になって、要望が増えたんだよ。」
元気がなかった時、コマンドは多くても2つくらいだった。
今は3つ以上が多い。
トイレにも行けるようになったので、サポートの必要な機会が以前よりも増えた。
「水の補給くらいは、自分でできそうだけどね。」
ついそんなことを言ってしまう。
「じゃ、自分でやってみようかな。」
できそうだ。
でも、万が一が心配だ。
「とりあえず、1クール終わらせよう。それからいろいろ始めればいい。」
治療中は、散歩も止めた方がいいのじゃないかと再度話した。
リハビリの看護師がやってきて、妻が聞く。
「治療が再開することになったんですけど、リハビリも控えた方がいいですか?」
「抗がん剤治療中でも、普通にリハビリはしてるよ。歩いても全然大丈夫。」
ということだ。
今日も、ナースステーションを2周回する。
膝の屈伸とかかと上げは、5回ずつ回数を増やしている。
片足立ちをして、看護師がバランスを見る。
10秒片足で立っていられれば、バランス的には問題ないとされるらしい。
左右それぞれ2回ずつ。
ふらつきながらも、10秒間もちこたえた。
「いいね。いいかんじ。」
片足で立つと、ふらつきもせずに、そのまま倒れ込んでしまう人もいるという。
そういう人に比べたら、とても状態はいいという。
看護師はのせるのがうまくて、妻もその気になってくる。
部屋に戻って休んでから、ベッド上のトレーニングメニューをこなした。
洗髪が入る。
動けるようになったので、シャワー室にある洗髪台へ、妻は移動する。
シャンプーやブラシなんかを、僕が持っていく。
この方がヘルパーも楽だろう。
昇圧剤・尿カテーテル・抗生剤が取れた。
腸カテーテルは入っているけれど、吸引器には接続せずに、鼻から出てすぐのところで寝間着にピン止めしているだけ。
以前と比べればかなり身軽になった。
義姉がやってきて、妻が報告をする。
「抗がん剤の治療を、再開してくれるって。」
姉は驚き、喜んでくれている。
「またね、調子が悪くならないか、本当に心配。」
僕は家に戻る。イオンで買い物。いつものやつ。日本一で焼き鳥と唐揚げ、自分用にも買っていく。今日はカレー唐揚げがあったので、そちらをメインにする。
今日の昼食
アンチョビとキャベツのペペロンチーノ、コンソメ野菜スープ
前回のペペロンチーノの、残りのアンチョビを消化する。かなり前のものだ。キャベツは春キャベツでなかったのが残念。
病室に帰ってくる。
自分様に無印で買ったシャツが、長袖だと判明した。
先日買った半袖の黒シャツと、色違いのつもりだったのに、間違って買ってしまったのだった。
僕のいない間、食べ物の話で盛り上がっていたという。姉の家でモスやゼッテリアなんかで買い込んで、ジャンクフードパーティを開くとか。もっとましなものを食べてほしい。でも本当にそうなったら、僕はケンタのチキンにしようと思う。
食事に対する妻の執着心は、以前の比ではなくなってきている。元気になってきている分、食欲もさらに増している。味見している唐揚げを、僕が少し口にすると、真面目に怒ってくる。
「どうして食べるの?」
目が本気なのが怖い。どうしてといわれても、僕の分もその中に含まれているのだ。そういう事情で、とにかく多目に買っていくことにしている。焼き鳥2本、唐揚げ4個、おにぎり1個、醤油せんべい2枚、かりんとう3かけが今日の妻の味見。少し少な目。
ファイナル・テーブルを見る。
僕達ひいきのシェフは、フランスで敗者復活に回ってしまった。
眠る前の妻の言葉。
「みんな、癌が消えてくれればねって、思ってるんだよね。私だけじゃなくてさ。」
「食べたいなぁ。そこまで行けるかな。食べられればさ、もっと太れるのに。」
「副作用も、あまり出ないといいな。」
「もう苦しいのとか、嫌だなぁ。苦しまないで治らないかな。」
明日から治療が再開する。
不安もかなりのものだ。
僕はほとんど、相槌を打っているような感じ。
「また中断したくないな。とにかく1回やって、先生に続けていいんだって、思ってもらえるようにしないと。」
治療の再開は、妻が自分でつかみ取ったものだ。
いい方向に進んでもらいたい。
前回の事があるから、なおさらだ。
もちろん、本人が一番そう思っている。
「もし、一度回復することができたらね。他の人と、何か違った所があるのかって聞かれたら、足を揉んでもらったことです、って答えるよ。」
足揉みは、義姉もかなりの時間やってくれている。
感謝の気持ちがあるようだ。
こちらは、足揉みの度に心配してしまう。
とても強く押してくれと、妻が要求してくるからだ。
そのうち、内出血で膨れ上がりそうなのだ。
気持ち良さそうなので、そうするのだけど。
