【保存版】SONY αにLUTファイルを登録する方法 「.cubeファイル」をカメラへ読み込み、自分の「色」を持ち歩く
動画編集で使われることの多かった「LUT(Look Up Table)」。
Premiere ProやDaVinci Resolveなどで聞いたことがある方も多いと思いますが、現在の一部SONY αシリーズでは、任意のLUTをカメラ本体へ登録できる機能が搭載されています。
つまり、パソコンの中だけで使っていた「色」を、対応するSONYカメラへ持っていくことができます。
このページでは、.cube形式のLUTファイルをSONY αへ登録する基本手順を解説します。
※対応機種やファームウェアによって機能・メニュー表示が異なります。必ずお使いの機種のSONY公式ヘルプガイドも確認してください。
そもそもLUTとは?
LUTとは「Look Up Table」の略称です。
簡単にいえば、
「入力された色を、どの色へ変換するか」
を記録した変換テーブルです。
たとえば、
肌の黄色・緑を穏やかにする
青を少しシアン方向へ整える
緑の彩度を抑える
シャドウへわずかに色を加える
全体をフィルム調にする
といった色変換をLUTとして保存できます。
Lightroomプリセットとは仕組みが異なりますが、ひとつの色設計を異なるアプリケーションや対応機器へ持っていけることがLUTの大きな特徴です。
1.最初にLUTファイルを確認する
SONYカメラへ登録する場合、何でも読み込めるわけではありません。
SONY公式ヘルプでは、対応するユーザーLUTについて、
ファイル形式:.cube
LUTサイズ:17格子または33格子
とされています。ファイル名についても、.cubeを含めて63文字以下の半角英数字が指定されています。 Sony Help Guide
そのため、例えば、
CS_Skin_Neutral_01.cube
のようなシンプルな半角英数字のファイル名がおすすめです。
2.SDカードに「LUT」フォルダを作る
パソコンへSDカードを接続します。
SONY公式指定の保存場所は、
/Private/Sony/PRO/LUT
です。 Sony Help Guide
つまりSDカード内を、
Private
└── Sony
└── PRO
└── LUT
├── CS_Skin_Neutral_01.cube
├── CS_Leica_Air_02.cube
└── CS_Nostalgic_03.cubeという構造にします。
そして使用したい.cubeファイルを「LUT」フォルダへコピーします。
CFexpress Type Aの場合
CFexpress Type Aに対応した機種では、保存場所が異なる場合があります。
例えばα7 Vでは、
/Sony/PRO/LUTが指定されています。 Sony Help Guide
このため、SDカードとCFexpress Type Aでは保存場所が違うことに注意してください。
3.SDカードをSONY αへ戻す
コピーが完了したら、SDカードを安全にパソコンから取り外してカメラへ戻します。
ここからはカメラ側で操作します。
4.「ユーザーLUTの管理」を開く
対応機種では、基本的に、
MENU
→ 露出/色
→ カラー/トーン
→ ユーザーLUTの管理
→ 登録/編集
と進みます。 Sony Help Guide
機種やファームウェアによって表示名称が多少異なる場合があります。
5.User1〜User16を選択する
SONYの対応機種では、ユーザーLUTを
User1 ~ User16
の領域へ登録できます。 Sony Help Guide
例えば、
User1 Skin Neutral
User2 Leica Air
User3 Deep Green
User4 Blue Air
User5 Nostalgic Filmというように、自分なりに用途を決めて登録しておくと便利です。
LUTを複数購入・制作している方は、User番号とLUT名をメモしておくことをおすすめします。
6.メモリーカードからLUTを読み込む
登録したいUser番号を選択したら、LUTを保存したメモリーカードを選択します。
続いて、
登録したい.cubeファイルを選択 →[OK]
と進みます。
これでLUTがカメラ内へ登録されます。 Sony Help Guide
7.登録したLUTを選択する
登録が終わったら、撮影設定から使用するUser LUTを選択します。
例えば、
User1 → Skin Neutral
を登録しておけば、必要なときにそのLUTを選択できます。
ここまで来れば、パソコン上だけで使用していたLUTを対応SONYカメラの撮影ワークフローへ持ち込めるようになります。
LUTが表示されない・登録できない場合
まず次の点を確認してください。
ファイル拡張子が.cubeになっているか
17格子または33格子のLUTか
ファイル名が半角英数字になっているか
.cubeを含め63文字以内か
SDカードなら/Private/Sony/PRO/LUTへ保存しているか
使用しているカメラがUser LUTに対応しているか
カメラのファームウェアが必要なバージョンになっているか
特にフォルダの階層間違いには注意してください。
なお、α7S IIIではUser LUT管理機能について本体ソフトウェアVer.4.00以降が必要とSONYが案内しています。機種によって条件が違うため、古い機種ではファームウェアも確認してください。 Sony Help Guide
PhotoshopでもLUTの色を事前確認できます
カメラへ登録する前に、
「このLUTはどんな色になるの?」
と確認したい場合、必ずしもDaVinci Resolveなどの動画編集ソフトを用意する必要はありません。
Photoshopを使用している方なら、写真を開いて**カラールックアップ(Color Lookup)**から.cubeファイルを読み込み、色の変化を確認できます。
これなら普段LightroomとPhotoshopを使っている写真ユーザーでも、比較的気軽にLUTを試すことができます。
LightroomプリセットとLUTは同じものではありません
Lightroomプリセット(XMP)とLUT(CUBE)は、同じ仕組みではありません。
Lightroomプリセットには、露光量、ハイライト、シャドウ、テクスチャ、明瞭度、HSL、キャリブレーションなど、RAW現像に関する多数の設定を含めることができます。
一方LUTは基本的に入力された色・階調を別の値へ変換するテーブルです。
そのため、
「XMPをLUT化すればLightroomの仕上がりが100%そのまま再現される」
というものではありません。
Color StudioのLUTについても、プリセットの色設計をベースにした場合は、LUTとして再構築した別形式のカラーデータとして考えてください。
【重要】RAWデータそのものへの適用とは別です
ここも誤解されやすいポイントです。
カメラへUser LUTを登録したからといって、LightroomプリセットのようにRAWデータそのものが書き換えられるわけではありません。
SONYのUser LUT機能は機種・撮影モードによって用途や適用方法が異なります。
そのため、
「LUTを登録すれば、すべての静止画RAWにその色が焼き込まれる」
という意味ではありません。
RAW撮影を中心にしている方は、
RAW → Lightroom → XMPプリセット
という現像方法と、
SONY Camera → User LUT
を別のワークフローとして理解しておくと分かりやすいでしょう。
LUTは「動画専用」からカメラの色作りへ
これまでLUTというと、
「動画編集をする人が使うもの」
というイメージが強かったと思います。
しかし、User LUTに対応したSONYカメラの登場によって、その位置付けは少し変わってきました。
PhotoshopでLUTの色を確認する。
必要なら動画編集でも使う。
そして対応するSONYカメラへ登録する。
つまり.cubeというひとつのファイルから、写真・動画・カメラを横断した色作りへ発展させることができます。
SONY公式マニュアル
機種によって仕様が異なるため、最終的な操作方法については、お使いのカメラの公式ヘルプガイドを確認してください。
SONY公式ではα7 Vのほか、ZV-E1、α6700、α7CR、α7S IIIなどについてもUser1〜User16へのLUT登録方法が案内されています。 Sony Help Guide
Color Studioから
プリセットもLUTも、目的は「設定値を使うこと」ではありません。
自分が好きだと思える色で、写真や映像を楽しむこと。
LightroomではXMP、Photoshopや映像編集ではLUT、そして対応するカメラではUser LUT。
使う道具が変わっても、色作りそのものを楽しんでもらえればと思います。
enjoy!photograph!
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