見出し画像

試合で「極める人」は何が違う?

今日は「ノーギ柔術の世界大会で勝つ人って、実際どんな動きをしてるの?」という疑問に答えてくれる研究結果をご紹介します。


参考論文

Wąsacz, W., Rydzik, Ł., Kryst, Ł., Spieszny, M., Jaworski, J., & Ambroży, T. (2025). The Impact of the Experimental ‘Grappler Quest’Training on the Structural Profile of Brazilian Jiu-Jitsu Athletes—A Randomized Controlled Trial. Applied Sciences, 15(18), 10048.

2025年に発表された最新の研究で、2017〜2021年に開催されたIBJJFノーギ世界選手権・男子161試合のデータを分析した研究です。

「サブミッションで極めて勝つ選手」と「ポイントで判定勝ちする選手」の違いにフォーカスし、勝者の共通点を試合データから解明しています。

試合の大半はポイント決着

極めで勝ったのは全体の約3割で、実際には過半数以上の試合がポイント決着だったそうです。

つまり、世界トップレベルでも「一本で決める」のはかなり難しいことがわかります。
そんな中で極められる選手には、やはりそれなりの動きがあるのです。

極めて勝つ選手は試合中によく〇〇している

サブミッションで勝つ選手は、テイクダウン・パス・スイープといった攻撃アクションの回数が明らかに多いそうです。さらに、試合中に有利なポジションでコントロールしている時間も長めでした。極める選手は「どこかの瞬間だけ頑張る」というより、全体を通して攻め続けている印象です。

つまり、試合中に展開をどんどん起こして、主導権を握りながら、支配し、極めるということです。
この攻めの連続性こそが、一本を取る鍵になっているんですね。

勝敗を分けた技

特に注目されたのが、バックポジションの取得率。
極め勝ちした選手の多くは、バックテイクに成功し、そこから一本に繋げていました。

たしかにバックからのリアネイキッドチョークはノーギでの鉄板技。
極めの成功率が高いだけでなく、ポジションとしても安定しやすい。

この研究からも、「バックを取る→極める」という黄金ルートの重要性が改めて裏づけられています。

この研究から得られる練習のヒント

この論文は、ただ勝ち方を分析しただけでなく、現場で活かせるヒントも詰まっています。

1つ目は、「グラウンドポジションの時間」です。
極めたいなら、まずはポジションをキープする力や、攻め続けられるフィジカルが大事になります。

2つ目は、「バックに繋がるルートを増やすこと」です。
パスしたらそのままバックへ、スイープしたらすぐバックに回る、といった流れを意識すると、極めに繋がりやすくなるのです。

最後は、「とにかく展開を作ること」です。
動く、攻める、奪う──このアクション量が、そのまま“極める力”に直結しているというメッセージが、この研究には込められていました。

極める選手は動く選手だった

ポイントで勝つ選手が多い中で、一本で勝てる選手には明確な傾向があります。
それは、「よく動き、攻め続け、支配し、極めている」ということです。

極めとは、偶然ではなく、攻撃と展開の積み重ねの結果なんですね。

日々のスパーで少しでも「展開を作る意識」を持つことで、極めの確率はぐっと高まるかもしれません。

いいなと思ったら応援しよう!

レンタル博士 応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!