【500字日記】16年前の文化祭から、佐藤聡美がずっと好き

『けいおん!』は社会現象だった、という実感が確かにある。

何しろ、アニメにあまり興味の無い私でも、本作のアニメを毎週視聴していたからだ。つまり私は、けいおんという名の社会現象の波に、実際に飲み込まれていたわけだ。

私は快活なキャラが好きだ。だから自ずとりっちゃんを推すようになった。

作中で最も印象に残っているのは、最後の文化祭で演奏を終えた後、五人が涙ながらに会話するシーンだ。

唯が来年の文化祭について語るのを聞いたりっちゃんは、「来年の文化祭はもう無いの」と嗜める。半ば笑いながら、半ば泣きながら、言葉を絞り出すように、涙を飲み込むように……

その彼女の一言は、私の胸に深く刺さった。

たった一言のセリフの中に、複数の感情が凝縮されているように思えた。その表現力の高さに、私は完全に心を奪われてしまったのだ。

それ以来、私はりっちゃんを演じた声優の佐藤聡美さんがずっと好きだ。

あの時のりっちゃんのセリフは、16年近く経った今でも、頭にはっきり残っている。

私は今もアニメを全然見てないし、声優についても詳しくない。

でも、「あなたの好きな声優は?」と聞かれたときに、「佐藤聡美です」と答える心の準備はできている。