大人のピアノ購入のロードマップ(その①)
な~んていう、ライフハック的なタイトルをつけましたけどね、
まあ、ライフハック的なものは、還暦越えの私の世代は鼻で笑うようなものかもしれませんが。
世の中どんどん、薄っぺらくなっている、というのは、古代エジプトからの不変の真理なんでしょうね。
古代エジプトの、「近頃の若い者はなっとらん!」という内容の文書があるそうで。
いつの時代も、「近頃の若いもんは、なっとらん!」なんでしょうね。
それが人類の進化。
いや、退化なのか。
人類が何か便利なものを手にした時に、
それと同じ価値のものを、失っている。
私は、そう感じています。
とくに、
人類が、物質的・実利的な利便性を手にした時に、
人類は、精神的な何かを失っている。
ということでしょうかね。
私が小学校のときに、身分不相応にも、
親が中学受験をさせてくれたのですが(有難いことですm(_ _)m)、
なんせ、小6の夏期講習からの泥縄の中学受験参戦で、
塾で教わった内容が、わからなかったんですよ。
そこで、「算数は理数系のお父さんに教えてもらえ!」
と母親にハッパをかけられた、子どもの私は、
父親に算数の受験問題を教わったことがあります。
そのときに、
父親は、その問題を見て、
「まず、算数とはな…」
という、
「そもそも論」から展開し始めたのです。
でも、私は、そんな「そもそも論」なんてどうでもよくて、
この問題の解き方、つまり
今風に言えばお手軽なライフハックを今すぐに知りたかったのです。
だって、受験勉強っていうのは、
「そもそも論」よりも、
そんな、根幹の原理原則を知らなくても、
どんなやり方でも、エンピツを転がしても、
正解を出してマルをたくさんもらったら合格!ですからね。
算数や数学の基盤なんて、必要ないから!
とにかくこの問題の解き方だけを教えてくれればいいんだからっ!
と父親に言ったら、
「今の教育は、なっとらん!」
と激高されました。
でも、令和の時代に、
昭和の時代にあった、物事の本質が、急速に失われていることを、
私も実感します。
だから、
当時の父親の怒りが、わかる気がします。
なんでもかんでも、
基本のキをすっとばして、
時短・これさえやればOK!
すべてマニュアル化!
で、何もかも解決というか攻略できると思っている令和の人間。
何でも攻略!ピアノも攻略!
「攻略」って、ピアノを敵と思っているんだね。
でもそんなことは、お構いなし。
何でもかんでもゲーム感覚で攻略!
だから、お手軽なライフハックを今すぐ教えてよ!
そんなさぁ、まだるっこしい「そもそも論」なんてどーでもいいんだよ!
いますぐ、ピアノをユーチューバーみたいにカッコよく弾けるライフハックを教えてよ!
和声?そんなものどうでもいいんだよ!
音楽理論?そんなもの知っていて何になるのさ!?
とにもかくにも、「楽譜どおりにショパンを間違いなく弾けるライフハックを教えてよ!
今すぐ!
今すぐ教えろよ!
こっちは時間が無いんだ!
基礎練だって、時短で最も効率的に上達できるライフハック!
最小限の努力や時間コストで、最大限の見てくれをハリボてるライフハックをくれよ!
ライフハック!ライフハック!ライフハック!
これさえできればOK!一日たった3分で!
ライフハックをくれ!
ライフハックだけでいいんだ!
ライフハックだけをくれ!
本質?そんなもん、どーでもいいんだ!
要は見てくれだから!
他人から自分がどう見られているか、それだけなんだから!
自分の中身?
そんなもん無くたっていいんだ!
あの時、中学受験の勉強で、父親につめよった私も、
そうでした。
偏差値が上がればいいんだ!
わかってても、わかってなくても、
そんなことはどうでもいいんだ!
この問題の解き方だけを教えてよ!
合格さえできればいいんだから!
世の中は、
便利さと引き換えに、
本質を捨て続けている。
還暦を超えた私も、ようやくわかりました。
今の若い人たちは、こんなこと、わからなくてもいいんです。
いずれ、自分たちが齢とったときに、わかると思います。
話がそれてしまいましたが、
大人のピアノ購入のロードマップのことでした。
大人ですから、自分のためには誰も買ってはくれませんから、
自分が汗水たらして働いて貯めたお金の、
しかも、ドブに捨てても困らない金額(👈ここが本当に重要!)を、
大人の趣味道楽に使うわけです。
だから、
こういうロードマップになると思います:
まずは、
①貯金!
そして、
②貯金!
さらに、
③貯金!
どんどん
④貯金!
ますます
⑤貯金!
そして、
自分の老後のためにじゅうぶんな貯金が貯まったと思ったら、
⑥貯まったお金の中から、ドブに捨てても平気な金額でピアノ購入を検討しはじめる。
⑦その後のことは、今考えることじゃない。お金が貯まってから考えよう!
👆私の場合はこれでした。
ピアノ購入の公式とは、
【ピアノ】=
【ピアノ本体】+
【ピアノを置けて気兼ねなく弾ける部屋】+
【 定期的な調律料金】+
【自力のメンテナンス費用(除加湿機と冷暖房やピアノ磨き布など)】
です。
このうち、ワンタイムでドカンと出費するのが、
【ピアノ本体】と
【ピアノを置けて気兼ねなく弾ける部屋】
です。
👆これに、いくら投じ(=ドブに捨て)ても生活に困らない金額があるのか?
ですよね。
もちろん、この金額が大きければ大きいほど、
高額な高級大型ピアノを買って置けて弾けるようになるわけで。
そのためには、
一に貯金、二に貯金、とにかく貯金!
ですよね。
お金が無ければ、買えませんから。
大人がピアノを購入する、
つまり、
親に買ってもらうのではなくて!
(👆親に買ってもらったクチのアドバイスは役に立ちませんね。役に立つ場合は、どのような手練手管で人からお金を巻き上げられるかのノウハウでしょうね。ただし、あまりアコギなタカり方をすると、将来そのツケが何倍にもなって自分に返ってくると思いますよ。)
自力で! つまり、
自分が汗水たらして働いて築き上げた資金力で購入するためには、
なんといっても、
自分で働いて、貯金をしなければいけませんよね。
私は、
還暦になって自分が経済的に手に届く
(ドブに捨ててもいいお金の金額を投じて)
ピアノを買えるとは、
働き盛りの年代には、思ってもいませんでした。
そして、
こういうスタンスが、正解なのではないかと、個人的に思います。
ピアノを買うなんて、思ってもいなかった。
良くて、子どもの時に親に買ってもらったアップライトピアノを
実家から自分の家に持ってこられたら最高!
と思っていました。
だから、
私は、現役時代に、
「働いて貯金して自分の理想のピアノを買うぞー!」
なんて考えたことは、一度もありませんでした。
ただただ、
老後の蓄えのために働いて貯金するんだ!
と思っていました。
でも、
これだけでは、
ライフハックに飢えている令和の皆さんは満足しないかもしれないので、
そんな私が現役で働いていたころにやっていた
お金を貯めるためのライフハックをお教えしますね。
それは、
「10,000分の1ランチ」というライフハック
です。
これは、
年収が1,000万円だったら、職場でのお昼ご飯は1,000円以内にする。
年収が500万円だったら、お昼ご飯は500円以内にする。
年収が300万円だったら、300円以内でお昼を食べる、
年収が200万円だったら、200円以内にする。
というふうに、
その日のお昼ご飯のコストを年収の10,000分の1の金額に抑え続けるというものです。
私は、正社員・派遣・契約社員・直接業務請負(本業または副業)を経験しましたが、
この「10,000分の1ランチ」を徹底してやっていました。
もちろん、
たまに職場の人たちでお昼に1,000円以上のお寿司を食べに行くことも有りましたから、
そういう場合は、喜んでみんなと同じ金額のメニューを頼みましたが、
可能な場合は「年収の10,000分の1の金額でお昼を食べる」を徹底していました。
ほかにも、
家に帰る前に、職場または駅でトイレを済ませて、
家の水道代やトイレットペーパー代を節約する。
みたいなことは、常にやっていました。
これもライフハックですね。
それから、
家に誰もいない時間が多ければ多いほど、
家の光熱費を抑制できますから、
家の全員が働きに外に出れば、
家の光熱費は押さえられるし、
働きに出た分、お金をもらえるのでお得だ!
と思っていました。
(ただし、高給取りの会社員の奥さんの場合は、中途半端に働くと扶養控除から外れてしまうし、将来受け取れる年金の額にも影響すると思うので、それらが惜しくないくらい自分も高給取りになるか、それとも、お小遣い稼ぎに家で内職するくらいにとどめておくか、いろいろ熟考が必要かもしれません。今の時代はどうなのかわかりませんが。封筒づくりの内職と同レベルの「ピアノ教師」という内職稼業もあるのかもしれませんが。)
私は、
物心ついたころから、お金が無いことで、みじめな思いをしてきました。
私が育った家は、いつもお金が足りませんでした。
「共働き = 一家の大黒柱(男性)の甲斐性が無い」といわれた時代に、
私は、共働きの家で育った「鍵っ子」でした。
「鍵っ子」とは、小学校から家に帰ってくる時刻にお母さんが働きに出ていて家にいないので、家のカギを持っていて誰もいない家の玄関のカギを開けて、「おかえり!」の声がかからない無言の家に帰宅する子どものことです。
当時、お母さんが家にいなくて外で働いているということは、その家庭が、お母さんが働かなければやっていけない家庭だという意味合いがあったと思います。
でも、親は、それでも、私にピアノを習わせてくれました。
それは、私が2歳のころに、テレビから流れてくる歌をマネて歌ってばかりいたからとのことです。
そこで、何か楽器をさせてはどうかということで、苦しい家計のなかで何とか捻出したのでしょう、アコースティックアップライトピアノ(当時は、デジピやシンセなどの電子ケンバン楽器は、まだ存在していませんでした。かろうじて電子オルガンが出始めた頃です)を買ってくれました。
そのピアノを、実家から今の住まいに持ってきて一生弾ければ、それで最高だ!
と私は、つい最近まで本気で思っていました。
だから、ふとしたことから自分の資金力でもう一台ピアノを買うことになろうとは、思ってもいませんでした。
もうひとつのライフハック的なことといえばですね、
今持っている自分のケンバン楽器が大好きで手放したくないと思って楽しく弾き続けることかもしれません。
自分が今弾いているアコピなりデジピなりキーボードなりを、
値段に関わらず、手放したくないほど大好きで、一生の友だちと思って演奏を楽しむことかもしれません。
私の場合は、そんな幼馴染で一生の友だちを、ブランクはありましたが半世紀以上大好きで、その音を調律師さんに真顔で自慢して苦笑されるぐらい、本気で好きです。調律師さんにしてみれば、半世紀以上たった国産のポンコツピアノの音が良いはずがないでしょうが。
でも私は、私の一生の友だちが出してくれる音が好きで好きでたまらないのです。
ピアノ会に参加していた頃に、スタインウェイのグランドピアノだと、「うわースタインウェイだ!」「スタインウェイだ!」と、みなさんが感激していましたが、私は「私が親に買ってもらった古い国産のアップライトピアノのほうが音がいい!」と、本気で思っていました。
大したピアノじゃありません。当時の一般的な国産アップライトピアノですが、私は本気で、親に買ってもらったアップライトピアノの音が最高だと思っていましたし、今もそう思っています。
子どもの頃に習ったピアノの先生の家のグランドピアノは、メーカーが違ったので、わたしは当時から、ピアノの先生の家のグランドピアノの音質を内心見下していました。 先生の家のピアノを見下して弾くもんだから、ピアノの先生の家で上手く弾けるはずがなかったわけです。
そして、
最近になって、私の幼馴染(おさななじみ)のピアノが、「今まで、私の音を大好きで弾き続けてくれて有難う。でもね、そろそろ私も、あなたといっしょで、おばあちゃんになってきて、今までみたいな調子で弾かれるとちょっとコタえるようになってきたから、私よりとびきり若くて、とびきり良い音を出す妹分を、あなたに引き寄せてあげる!」って言ってくれたような気がするんです。
そして、私は、それを実現できるだけの余分なお金があって、しかも、幼馴染のピアノさんを手放す必要もありませんでした。
だから、私が思う大人のピアノの購入のためには、
①何もかも忘れて働いて貯金に励む。
②今持っているケンバン楽器を心から好きで心底誇りに思って弾き続ける。
じゃないかと思います。
そうすると、
何もかも忘れて働いて貯金に励んで、
人生で一息つける段階になってピアノを始めたり再開して、「私が今持っているケンバン楽器は最高だ!」と思って大好きで夢中で弾いているうちに、そのケンバン楽器さんが「そろそろ私も疲れてきたから」と、後継のケンバン楽器を買う機会をもたらしてくれるのではないかなと、個人的に思います。
これが私の場合ですが、
私がそうなったのは、働き盛りの年代に何もかも忘れて働いて、それなりに貯金を作ったから、それが可能になったのだと思います。
この世は、すべてお金の世の中です。
どんなに耳が良くても、育った家庭にお金が無ければ、
その才能を生かすことはできない。
これが、
私が人生で学んだことです。
ですが、逆に、
どんなにお金があっても、
才能の無い子にお金をかけたところで、
その子は、やがて親のお荷物になるか、
親の経済的な「きづな(木綱)」に一生繋がれて生きることになる。
ということも、この世の摂理だと思います。
人間は、この世に生まれた以上、
自分にかけてもらった金銭価値以上の価値を、大人になって社会に出てから生み出して社会に貢献することが、人の道だと思います。
そうでなければ、人類の進化は無いからです。
そうでなければ、親よりも、確実に没落するからです。
だから、
今、働き盛りの人は、
働き盛るのが、道だと思います。
働き盛りの年代は、長いようで、短い。
20代で足場を作って、
30~50代で禄(ろく)を築く。
それ以降は、築いたものと、その勢いの「慣性の法則」で、
なるべく減速しないように、人生の秋~冬を穏やかに過ごしていく。
そのように生きると、
人生の秋を過ぎた時点で、
貯金の他に「自分の趣味道楽に消費できる金額」ができていて、
思いもよらなかったものを手に入れることができるかもしれない。
その「趣味道楽に消費しても困らない金額」で、
自分がやりたかったことを楽しみながら、
穏やかに余生を楽しむ。
齢をとると、予想外の出費が雪だるま式に増えていくと実感しています。
とくに、自分の健康面。
医者通いが激増し、病院・クリニック・歯医者さんに年間合計して数十万円支払うことが常態化していきます。
とくに、
その人が笑った時に口から覗いた歯を見れば、その人の経済状態がわかります。
齢をとっても綺麗な歯でいつづけるためには、保険外診療が必要になることがあって、シニアの歯のメンテンナンス費用は高額になりがちだと、骨身に染みて痛感しています。歯の健康は、本当に大事です!
そして、
自分の家も、齢をとります。
修繕や修理に、年々支払うお金が増えていく。1年毎にならせば、やはり数十万単位の出費になります。
その家の外観を見れば、その家の経済状態がわかります。
この世は、かくも残酷で、分かりやすい。
だからこそ、
人生の秋になって、「趣味道楽に投じても困らない金額」を確保できるためには、
働き盛りの年代に、働き盛って、貯めるものを貯めていないと、不可能です。
そうしなければ、みるみるうちに、堕ちていく。
人生の春~夏にかけて、フルに一生懸命生きた人は、
人生の秋~冬に、ささやかな自分の趣味を楽しむ余裕を持つことができる。
いつの時代も、これが真実だと思います。
私は、自分なりに、働き盛りの年代に、精一杯頑張った。
だから、今、数十年ぶりに、子どもの頃に大好きだった音楽を、細々と楽しむ余裕ができていると思います。
私が忘れられない映画が、ディズニーの「ピノキオ」です。
この映画の中で、ロバに姿を変えてしまう子どもたち。
恐ろしい場面ですが、
いつの時代も、未来有る子どもたちを甘い言葉で誘ってロバに変える罠が、巧妙に仕掛けられているような気がします。
私の頃は「アルバイト」「フリーター」でした。
その後にもてはやされた「派遣社員」は、平成に入ると年越し派遣村に列を作るようになりました。
その後は、ノマドですか?
その後は、FIREですか?
その後は、「好きなことをして生きて行く」ですか?
でも、大多数の人たちは、今日も電車に乗って、黙々と会社に通っている。
「社畜」なんてバカにされながら。
でも、彼らは何も言わす、黙って、毎日仕事を遂行している。
発達障害かもしれないって?そんなことを考える余裕もなく、日々朝から晩まで仕事を続けている。
それを何十年と続けたからこそ、
彼らは、安泰な老後を手にするのではないだろうか。
働き盛りの年代は、なにはなくとも、人生の禄(ろく)を築くこと。
それが貯金でも、持ち家でも、子どもでも。
経済的に自立した優れた子どもたちが、自分の老後の頼もしい支えになる場合がある。
人生の働き盛りの年代に、無心になって自分の仕事に集中して、自分なりの禄(ろく)を築くことによって、自分が本当にやりたかったことを穏やかに楽しめる、安心で満ち足りた人生の秋~冬を手にすることが出来る。
自分の夢を、買うことができる。
還暦を過ぎた私の痛切な実感です。
夢は買うもの。仕事は稼ぐもの。
これが私の人生訓です。
私は今、ささやかながら、
子どもの頃の自分の夢を、買えています。
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~ピアノ方丈記~
