拍手ひとつで、子どもの心は育つ。大人のピアノが生む優しい時間
拍手ひとつで、子どもの心は育つ。大人のピアノが生む優しい時間
ー家族の中に小さな音楽の灯りをともす、大人のピアノのはじめ方ー
ピアノを始める大人の方へ。
お子さんの演奏を聴いたら、大きな拍手をしてあげてくださいね。
拍手は、音楽の魔法です。 上手かどうかではなく、 「あなたの音を聴いているよ」という合図。
その拍手ひとつで、子どもの心は育ちます。 そして、大人のピアノもまた、家族の中に優しい時間を生み出します。
あるお母さんから、こんなメッセージをいただきました。
毎回、楽しく通っています。 ヤマハに通ってからもっと好きになったようです♡ いつも家でヤマハごっこをして遊んでいます。
この「♡」がすべてを物語っています。 お子さんが音楽を楽しみ、お母さんがその姿を嬉しく見守っている。 その時間が、家族の幸せになっているんです。
私はレッスンが始まると、お母さまたちにカレンダーをお渡ししてこう伝えます。 「練習したの?」ではなく、「ヤマハごっこしよう!」と言ってくださいね。
すると、子どもは一瞬で笑顔になります。 “練習”ではなく“遊び”だから。
まずは、お母さんと競争です。 「ピアノの椅子に座るのはどっちが早いかな?」 お母さんがわざと負けると、子どもは得意げに笑います。
そして次は役割交代。 お母さんが生徒、お子さんが先生。 お母さんはわざと間違えます。 子どもは「ちがうよ!」と嬉しそうに何度も弾いて教えてくれます。
この瞬間、子どもの自己肯定感はぐんと伸びるんです。
ヤマハごっこが終わったら、カレンダーにシールを貼ります。 そして教室に持ってきてくれたら、私は必ずこう言います。
「すごーい!こんなに練習して!指がすり減ってない?」
子どもは大げさな褒め方が大好き。 笑いながら誇らしそうにカレンダーを見せてくれます。
カレンダーがたまったら、日曜日は家族の発表会。 お父さんが大きな拍手をしてくれて、 来週はおじいちゃんに聴かせるんだ、と目を輝かせる。
音楽が、家族の真ん中に灯る瞬間です。
ピアノが上手になることよりも、 私は 「音楽が家族の幸せの時間になること」 を大切にしています。
ヤマハごっこは、ただの練習法ではありません。 それは、家族の中に小さな音楽の灯りをともす魔法です。
拍手ひとつで、子どもの心は育ちます。 そして、その拍手が大人の心もやさしく包みます。
音楽は、家族のごほうび。 これからも、そんな時間を一緒に育てていけたら嬉しいです。
