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[詩] わたしは虚空を漂う👫👪️([続編]「一年後」)

[👪️(続)一年後]

なつかしいよ、お母さん。
となりにいるのはお父さんだよね。

お線香の煙りにのってきた
お母さんのなつかしい香り。

最後に病院で
お別れしてから
ずっと探していました。

空中を漂って
一年間ずっと探してたんだ。
でも、ようやく今日出会えた。
うれしいよ。ほんとうに。

わたしがつらい思いをしないように
お母さんとお父さんは
わたしが生まれてこない
つらい選択をしたんだよね。

お父さんとお母さんは
世界中でいちばん好きだよ。
こんなにやさしい人
ほかにはいないと思うから。

わたしと同じように
お父さんとお母さんから
はぐれてしまった子は
たくさんいるから
心配しないでね。

わたしの一年間いた虚空には
男の子も女の子もいません。
だから、恋だとか愛だとか
わたしにはよくわかりません。

男の子のお父さん。
女の子のお母さん。
違う性別の世界に住む人が
この世では出会ってしまうこと。
一年間、学んできました。

わたしには性別なんてないから
お父さんとお母さんの間に
起こった出来事は
ほんとうのことを言うと
よくわからないんだ。

でもね、お母さんも
お父さんも
わたしのことを
真剣に考えてくれました。
感謝しています。

この世では
お父さんやお母さんよりも
早く死んでしまった子は
天国には行けないと
言われていますね。

でも、今日この場所で
お父さんとお母さんとわたしと
3人いっしょになれた奇跡。

わたしは
この奇跡を胸に刻んだから
お父さんとお母さんのことを
ずっとずっと
忘れることはないでしょう。

わたしが真ん中にいて
右手でお父さんの
左手を握って
左手でお母さんの
右手を握ること。

わたしには
もう体がないから
両手で
お父さんとお母さんの
ぬくもりを
感じることができません。
それだけが
わたしの心残りです。

一年間
別の世界へと
引き寄せられながら
なんとか
踏みとどまってきたけれど
もうこれ以上
この世に
とどまることは
できないみたいです。

だんだん
暗くなってきましたね。
お母さんも
お父さんも
寒いよね。

わたしもなんだか
眠くなってきました。

もうわたしのことは
忘れていいからね。
もうわたしは
お父さんとお母さんとは
会うことができないけど
二人がずっとずっと
仲良くしていてくれたら
わたしはほんとうにうれしいよ。
さようなら、お父さん。
さようなら、お母さん。
元気でね。






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山根あきら | 哲学者 記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします

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