毎ショ | 獣人十色
その駅で降りると、烏の群れが路上を埋め尽くしていた。恐る恐る近づくと、一斉に飛び立った。
群がっていた場所に目を凝らした。内臓が抉られている。それが人間であると分かったとき、わなわなと膝が震えだした。
「警察に通報せねば!」
誰か人を呼ぼうと辺りを見回すと、交番が目に入った。
私は辛うじて正気を保ちながら、懸命に交番に歩を進めた。
なんとか交番にたどり着き「お巡りさん!」と言おうとしたとき、私の目に飛び込んできたのは、またもや烏の群れであった。交番の中も烏に占拠されていたのだ。
「なんということだ!」
絶望に胸を締め付けられた。
烏の群れが再び飛び立った。そこに残されていたのは、血まみれの警官の腕だけだった。
逃げ出そうとしたが、足がすくんで動かない。その時、一匹の烏の目が私を捉えて、低い鳴き声が響いた。
「助けてくれ!」と叫ぼうとした時、私の喉の奥から獣のような唸りが漏れた。「畜生!」と言ったつもりが「カァ~」になった。
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