詩 | 人は自分に似た者を最も嫌うのだろう

「卑怯者!」と繰り返す人は、卑怯な心を持つことが多いからなのだろう。いつも卑怯なことばかり考えているから、相手が卑怯なことを考えているに違いないと思うのだ。
「徒党を組んで!」と叫ぶ者は、常に徒党を組んでいるから、一匹狼を見ても、絶対に仲間がいるに違いないと思い込む。
「アイツから逃げねば」と叫ぶ者の後ろには、誰もいないことが多い。勝手に相手に執着し、相手の幻影を作り上げ、その幻影を本物だと思い込む。
自分の作り上げた幻影と同じ幻影を見たという者が数名いたら、幻影は絶対確実の事実だという信仰に変わる。
神話とはそういうものだ。外界に実在しないものすら、人間の心は作り出す力がある。他人には他人の神話がある。自分の神話を絶対視すれば、過ちを繰り返しても決して気がつかない。
愛も憎しみもコインの表裏に過ぎない。反転するのは、次の瞬間かもしれない。

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