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腰痛を改善した私のたった一つの習慣

腰が痛い。

座っているだけでも気になるし、仕事が終わるころには腰が重だるい。

そんな腰痛に悩んでいませんか?

「何とかしたい」と思って、YouTubeで腰痛体操を検索したことがある方も多いと思います。
腰を伸ばしてみたり、ストレッチをしてみたり。

テレビで「腰痛にはこの体操!」と紹介されていたら、とりあえずやってみる。

それなのに、
「あれ、思ったより変わらない……」
その場では少し楽になった気がしても、仕事を始めたらまた痛くなる。

翌日には元通り。

「ちゃんと体操しているのに、なんで腰痛がなくならないんだろう?」
そう感じたことはないでしょうか。

腰痛体操が悪いわけではありません。

実際、運動は腰痛に対して効果があることが分かっています。

私は理学療法士として、腰痛の方のリハビリに関わってきました。

そのうえで自分自身は体操は一切行っていません。
その代わり普段の生活で気をつけていることがあります。

難しいことではありません。
特別な道具も必要ありません。
仕事をしながらでもできます。

私は普段これを意識することで、腰痛に悩まされることはほとんどなくなりました。

この記事では、私が普段どんなことを意識して腰痛を予防しているのかを紹介します。

腰痛体操をやっているのに、なかなか変化を感じられない。
そんな方にこそ、一度読んでほしい内容です。

私がやっていること

私がやっていることは、同じ姿勢を長く続けないことです。

座って仕事をしているときも、立って作業しているときも、こまめに姿勢を変えています。

厳密なフォームより、動かす回数のほうを気にしています。

仕事中に実際にやっている動かし方は、記事の最後にまとめています。

その腰痛、セルフケアで大丈夫? 先に確認したいサイン

体操やストレッチの話に入る前に、ひとつだけ確認させてください。
ごく一部に、自己流で動かす前に医療機関を受診したほうがよいものが混ざっています。

すぐに受診を検討してほしいもの

  • 尿が出にくい、尿もれがある、便が漏れる

  • 股のあいだ(下着に隠れるあたり)の感覚が鈍い、しびれる

  • 脚の力が急に入らなくなってきた

この3つは、神経の束が圧迫されているサインとして知られています。

時間が経つほど回復しにくくなるため、様子を見ずに受診してください。

早めに受診したほうがよいもの

  • 転倒や事故など、はっきりしたけがのあとの腰痛

  • 熱を伴う腰痛

  • がんの治療を受けたことがある人の、新しく出てきた腰痛

  • 心当たりのない体重減少を伴う腰痛

こちらは、骨折や感染、腫瘍など、腰以外に原因があるものを考える必要があります。

私は理学療法士として腰痛の方に関わってきましたが、セルフケアを紹介する前に、こうした「自分で様子を見ないほうがいい腰痛」を確認することは大切だと考えています。
ここから先は、こうしたサインがない腰痛を想定してお話しします。

そもそも、なぜ腰が痛くなるのか

先に、大前提ですが腰痛の原因は、1つではありません。

筋肉、関節、椎間板、神経、それだけでなく、睡眠、ストレス、日ごろの活動量まで関わってきます。「これが原因です」と1本に絞れることのほうが、実は少ないです。

そのうえで、この記事では長時間同じ姿勢をとったときの、筋肉への負担という側面だけを取り上げます。

腰痛のすべてを説明するつもりはありません。あくまで、いくつもある要因のうちの1つです。

じっとしているときも、筋肉は働いている

ここが、この記事の中心になる話です。

荷物を腕に持ったまま、動かさずにいることを想像してください。

腕はどこにも動いていません。しばらくすると疲れてきますよね。

持ち上げる動作をしていなくても、その位置を保つために筋肉は働き続けているからです。

座っているときの腰も、これと同じことが起きています。

自分では「休んでいる」つもりでも、上半身の位置を保つために、腰まわりの筋肉は常に働いています。

強い力ではありませんが、低い強度の活動が延々と続いています。

そして、動かなければ、その負担は同じ筋肉の同じ場所にかかり続けます。
筋肉を持続的に使うと、その部分の血流や酸素の供給が下がります。

完全に血が止まるわけではありませんが、力が入った状態が続けば、血の流れは流れは悪くなります。

こうして筋疲労や局所的な酸素不足が起きると、だるさや違和感、痛みにつながります。

つまり、筋肉にとって動かないことは実はしんどいことなのです。
私が「腰痛体操をまとめてやる」より、「腰がしんどくなる前に姿勢を変える」ことを重視しているのは、このためです。

長時間座ると、本当に腰はつらくなるのか?

実際に、長く座ったときに腰に何が起きるのかを調べた研究がいくつかあります。

健康な大学生12人に2時間デスクワークをしてもらった研究があります。男性では、1時間座っただけで、腰が前に曲がりにくくなっていました。

座っている間に、腰が少し「固まる」ような変化が起きたということです。ただし女性では、人によって反応がばらばらで、決まった傾向は出ていません(Beach TAC, et al. Spine J. 2005. PMID: 15749614)。

そして、つらさも実際に増えます。

10代の30人に、背もたれのない椅子で、猫背のまま30分間スマホを触ってもらった研究です。

30分後、腰のつらさは、腰痛がある人にもない人にも増えていました。
増え方には差があり、もともと腰痛がある人のほうが、はるかに大きく増えています(Jung KS, et al. Medicina. 2021. PMID: 33374520)。

別の腰の筋肉を弱い力で縮ませ続けた研究では、力を入れていなくても、続けているうちにその部分の酸素の状態が悪くなっていくことが報告されています(McGill SM, et al. Ergonomics. 2000. PMID: 10801082)。

整理すると、若い人でも長時間座るだけで血流が悪くなって腰への違和感が増えるということです。

「良い姿勢」をキープすればいいのでは?

腰痛について調べると、こんな言葉をよく見かけます。

  • 骨盤を立てましょう

  • 背筋を伸ばしましょう

  • 猫背にならないようにしましょう

もちろん、姿勢によって腰の負担や感じ方が変わるのは事実です。

オフィスワーカー10人に、3つの座り方(背すじを伸ばす/猫背/前かがみ)でそれぞれ1時間座ってもらった研究では、腰のつらさがいちばん強かったのは前かがみでした。

ちなみに猫背は、腰のつらさでいえば前かがみより軽い結果でした(Waongenngarm P, et al. J Phys Ther Sci. 2015. PMID: 26311951)。

ただ、こうした研究が示しているのは「どの姿勢がマシか」であって、「この姿勢なら何時間でも大丈夫」という完璧な座り方が見つかったわけではありません。

そこで出てくるのが、姿勢を変えるという発想です。

腰痛になりやすい条件のオフィスワーカー193人を、6か月間追いかけた研究があります。3つのグループに分けて比較しました。

  • こまめに立って動く時間をとるグループ

  • 仕事中に座る姿勢をこまめに変えるグループ

  • 特に何もしないグループ

6か月のあいだに新しく腰痛が出た人の割合は、こまめに立って動くグループが9%、姿勢を変えるグループが7%、何もしないグループが33%でした。
(Waongenngarm P, et al. Scand J Work Environ Health. 2021. PMID: 33906239)

これらの研究を見て、私が普段行っている「同じ姿勢を続けない」という方法は、少なくとも根拠に基づいていると考えています。

だから私は、「完璧な姿勢」を探すよりも、腰が固まる前に姿勢を変えることを優先しています。

私が普段やっている「腰を固めない習慣」

ここからは論文の話ではなく、私が実際に仕事中にやっている方法です。

では、具体的に何をすればいいのか。

「仕事中に体操なんて無理」と思いますよね。

私も、会議の合間に突然ヨガマットを敷いてストレッチを始めるわけではありません。

やっているのは、はたから見てもほとんど分からない小さな動きです。

実際にやっていることは座っている状態で、お尻の下にある骨(座骨)を支点にして、骨盤を前後に動かすだけです。

  • 骨盤を前に倒す:腰が少し反って、みぞおちが前に出ます

  • 骨盤を後ろに倒す:腰が丸くなって、背中が椅子の背もたれに近づきます

私は前に倒した状態で10分くらいデスクワークをしたら今度は後ろに倒して10分くらい作業をして、また前に倒して…を繰り返しています。

つまりいい姿勢を気にせず、腰がしんどくなる前に姿勢を変えるということです。

動ける状況ならもっと簡単です。

一度立つ。飲み物を取りに行く。トイレに行く。数歩歩く。

腰痛体操というほど大げさなことをする必要はありません。

目的は、完璧な運動をすることではなく、同じ姿勢を続けている時間を、無くすことです

まとめ:腰にとってつらいのは、動くことより動かないこと

前かがみは腰にこたえますが、かといって「これなら何時間でも大丈夫」という完璧な座り方があるわけでもありません。

だから、姿勢のほうを変えます。こまめに腰を動かす、それだけです。

私はこれを続けるようになってから、腰の痛みを感じることがなくなりました。この記事で、腰痛に悩む人が一人でも減ればうれしいです。

最後まで見てくれてありがとうございます!

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今後も、身近な疑問を実体験と研究をもとに、できるだけわかりやすく解説していきます!!


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