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サイクルブレイク・シナリオメソッド(初級編2) あらすじ、プロットとは?

初級編2

前回は三幕構成について説明した。今回は実際に物語を作るときに使われる技法について説明する。
難解な第二幕の構造を理解するには必須のため、よく読んでおいてほしい。
ただし、ここでの説明は既存の脚本術の理論と、私が独自に編み出した新しい理論の両方を語っていく。
どちらが正しいというより、私の理論は既存理論をより深く補完するものであることを先に言っておく。その点は各自の判断に任せる。

既存の脚本術に使われる技法


「あらすじ」と「プロット」


あらすじ…時間の流れに沿った物語の説明のこと。
プロット…物語を因果関係でまとめたもの。


これで説明は終わりだが、かつての私はこの二つの違いがわからなかった。なのでもう少し詳しく説明しよう。

あらすじとプロットの違い、それは「誰に向けた説明か」ということだ。

あらすじを見るのは観客である。物語の内容をざっと説明して、ジャンルやキャラを知ってもらう。いわば広告の役割を持っている。
プロットを見るのは作家である。物語全体を因果関係でつなぎ、キャラの配置を考え、因果の破綻(プロットホール)を防ぐ。

あらすじは表面的なのに対し、プロットは観客からは見えない物語の裏の構造を網羅する。いわばプロットは設計図なのだ。
そしてそのプロットは、大きく二つに分けることができる。それが後述のメインプロットとサブプロットだ。

第二幕で活躍するプロット

1 メインプロット(A story)


メインプロットとはなにか?ズバリ、主人公が何としてでも達成、解決したい「目的」である。
物語全体を通して、主人公はこのメインプロットを達成する為に動く。そして、メインプロットは必ず1つだけだ。
複数あると物語がとっちらかって主人公も観客も迷子になる。
ここで具体例を挙げてみよう。

「作品名」    メインプロット

「ワンピース」  海賊王になる!
「ナルト」    火影になる!
「進撃の巨人」  巨人を駆逐する…!
「名探偵コナン」 犯人を見つける!

どれもメインプロットがしっかり定められた作品だ。
目的を決定するだけでゴールが明確になり、観客も「これは主人公が〇〇する話だ」とわかりやすくなる。
メインプロット=主人公の行動原理となる目的 と覚えておいてほしい。

2 サブプロット(B story)


サブプロットに関しては脚本の世界でも意見が分かれている。ここでは既存の説明と、私の説明の両方を書く。

既存のサブプロット理論…メインプロットを補強する、副次的な物語のこと。

はっきりいってどの脚本家も言っていることが違い、明確な定義がわからない。ある人は「恋愛」、ある人は「友情」、ある人は「観客の”飽き”を防ぐしのぎの物語」などなど、本当に千差万別だ。
それは人それぞれなのではなく、サブプロットの本質と重要性を捉えられていないのが原因だ。
ここで私は明確なサブプロットの定義を書く。

私のサブプロット理論…主人公が目的を果たすために必ず達成すべき手段、条件のこと。

ここで重要なのが「目的」という点。これは前述のメインプロットを意味している。
主人公はゴールに到達するために目的(メインプロット)を持つ。そして目的を果たすには達成すべき条件(サブプロット)がある。
そしてその条件は複数ある。メインプロットと違っていくつもあるのだ。それが人によって定義が違う原因になっている。

具体例
メインプロット…大学に合格したい!
サブプロット…受験勉強する、テスト時間の配分を覚える、試験で合格する(最重要) ←全てサブプロット

メインプロットは決意、サブプロットは実行とも言い換えられる。そしてこの二つは必ずセットで協力しなければならない。
メインとサブが食い違うと、キャラは言動が不一致になり一貫性がなくなる。性格が破綻してしまうのだ。

また応用として、メインプロットとサブプロットの上下関係が逆転すると主人公は目的を果たせなくなる。目的と手段が入れ替わってしまうのだ。俗にこれを「本末転倒」と呼び、意思もなく、自分で考えることも忘れ、ロボットのようになってしまう。

既存脚本術の理論と私の理論、どちらを信じるかは皆さんに任せる。

上記のプロットは三幕構成で最難関である第二幕で必須の技法になる。

これで脚本技法はあらかた済んだ。次回からは、私が独自に発見、構築した新しい脚本技法を説明していく。
メインプロットとサブプロットの間に隠された、誰も発見できていなかった第三のプロット…「エビルプロット」
これを知っているかどうかで作品の質が大きく変わる。なぜならこのエビルプロットこそ、主人公が戦う理由であり、伏線の構造そのものだからだ。


メインプロットとサブプロットの間に潜む隠されたプロット

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