サイクルブレイク・シナリオメソッド(初級編1) 三幕構成とは?
初級編1
ここでは三幕構成の概要を書く。ある程度知識がある方は読み飛ばして構わない。ここに書いてあることを前提にこれから話をするため、脚本初心者の方は一読することを薦める。
1 三幕構成とは
三幕構成とは、物語全体を3つに分割し、第一幕、第二幕、第三幕と構造化して物語を作る技法のことである。
映画、ドラマ、アニメ、漫画、小説、演劇などなど、物語を扱うならほぼ確実に使われる万能ツールだ。
日本では起承転結、序破急などと言い換えられることもあるが、構造はあまり変わらない。
各幕のおおよその比率は
第一幕:第二幕:第三幕=1:2・1
となる。

2 各幕の役割
3つの幕にはそれぞれ役割があり、中でも第二幕は他二つと比べて構成の難易度が高い。最も作家の腕が試される幕であり、作家性が発揮される絶好のチャンスでもある。
キャラをどのように配置するか。試練はどうするか。敵の動きをどうするか。考えることが多岐にわたる。
多くの作家が中だるみに悩まされる原因は、この第二幕の難解さにあると言っていいだろう。
第一幕 状況設定(set up)
物語の導入部。観客に作品のジャンルを提示する。具体的には主人公の日常、世界観を描写する。
第二幕 葛藤・対立(confrontation)
主人公が目的を持って行動を始める幕。敵や妨害、困難などが降りかかる。
第三幕 解決(resolution)
主人公が最大試練を乗り越え、目的を解決する。
3 分岐点(プロットポイント)
三幕構成は物語を3つの幕に分割するが、その分割するポイントのことをプロットポイントと呼ぶ。
プロットポイント(plot point:pp)は全部で3つあり、それぞれPP1、MP、PP2と呼ばれている。
プロットポイント1:PP1
最初の分岐点。主人公がいた日常の第一幕を抜け出し、冒険や挑戦の第二幕に移行するポイント。
ミッドポイント:MP
第二の分岐点。第二幕の中間に位置し、物語の流れが変わる。主人公はここを境に最後の戦いへと向かう。
プロットポイント2:PP2
三番目の分岐点。主人公に降りかかる最大試練。ここを超えると晴れて解決。
言い方を変えるなら、初ボス、中ボス、ラスボスとも言える。
ただしここでいうボスとは比喩である。
冒険ものの魔王だけでなく、試験の合否、タイムリミット、謎解きなど目的を達成する為に避けて通れない関門もボスに該当する。
これで三幕構成の概要は終わり。次回は脚本術で使われる具体的な技法、「プロット」について説明していく。
