点と点を線で繋ぐ!斜視・弱視の子の「今日の検査とStory」
視能訓練士のPlusPlotです。
以前は、
目の前に来た子に対して必死に検査すること
〈=点での検査〉しかできなかったのですが、
数を重ね、考えることを自分なりに積み重ねることにより、
その子の前後を考えることができるようになってきました。〈=点と点を線にする検査〉
ただ検査をするだけでなく、
❝「定期検査」だけど「何を見る」定期検査なのか?
「この子にとって、検査に入る視能訓練士が見逃しちゃいけない変化は何か?」
「そのために重要な検査は?」❞
現在意識していることを記載しました。
「もう知っているよ✨️」という当たり前のこともあるかもしれませんが、何かのご参考になれば幸いです。
※診断や治療方針は医師からお伝えするため、視能訓練士はその判断に必要な検査データを揃えるという役割です。そのためこの記事では、「自分が意識していること」という意味合いが大きいです。
弱視〈眼鏡作製後の初めての検査〉
✦考えるポイント
✔眼鏡作成後、矯正視力自体は上がっているか?
✔出来上がった眼鏡での視力は?
✔眼鏡は常用できているか?
✔常用できていない場合、眼鏡の締め付けなどで嫌がっていないか?(眼鏡屋さんとの連携も要)
✔鼻眼鏡になっていないか?(フィッティング)
✦重視する検査
レフ、矯正視力、JB視力、JBの度数とフィッティングチェック
弱視〈眼鏡作製後の定期検査〉
✦考えるポイント
✔眼鏡作成後、矯正視力が片方だけ伸び悩んでいないか?(もう片方が安定して1.0や1.2でてきている場合はアイパッチの検討)
✔JBでの視力は?
✔完全矯正の度数とJBの度数が離れてきていない?
✔不同視があるか?
✔斜視があるか?
✦主に重視する検査
レフ、矯正視力、JB視力と度数、眼位、立体視
✦頭に入れておくこと
アイパッチが選択肢に入ってくるか?
✦参考: 集中力維持が難しい場合
例)眼鏡作る前は視力は0.4までだったけど、今日は頑張ってついに右眼の矯正視力が1.2出たね!しかし、右眼で全てを出し切っちゃって、左眼の雲霧途中で力尽きてオワッテしまった!(頑張ったね✨️)
↓
「次回左眼からお願いします」のコメントをカルテ記載(状況を次に伝える)
「今日、とても右眼を頑張ったね!」
「次は左眼からやってみて頑張ろね!」と次回のことを本人と約束してみる。
弱視〈アイパッチ後も、伸び悩み1.0に満たない場合〉
✦考えるポイント
✔アイパッチが実際できているか?(ヒアリング)
✔アイパッチをしていても上がりにくい場合、網膜対応や抑制で上がりにくいタイプなのか?
✔遠視が出し切れているか?
✔斜視があるか?
✦主に重視する検査
レフ、矯正視力、JB視力、眼位、Bagolini
※まだ英語が読めない年齢だと、TSTで抑制の応答が曖昧な場合があるので、Bagoliniだとシンプルに答えやすいかなと思いました。
✦頭に入れておくこと
アイパッチの時間、指示通りできているかどうかで方向が変わる
もう一度アトロピン、サイプレジンが選択肢に入ってくるか?(遠視を出し切る)
微小斜視がもしかしたらあるかも
内斜視で経過観察中
✦考えるポイント
✔遠視があるか?ないか?
✔あるなら調節麻痺下での眼鏡は作製済か?
✔矯正下で斜位を保てるか?(裸眼と矯正での比較)
✔矯正下での遠見と近見の斜視角の差は?
✔近見で斜視角残る場合は+3.0D付加して眼位や立体視がどうなるか?
✦主に重視する検査
レフ、完全矯正下の眼位(遠見近見)、JBの度数とJB上の眼位、近見で斜視角残る場合は+3.0D付加
✦頭に入れておくこと
完全矯正での眼位重要(鑑別)
→完全矯正眼鏡だけでなく、二重焦点眼鏡が選択肢にはいるか?完全矯正でも斜視が残るのか?
間欠性外斜視で経過観察中
✦考えるポイント
✔斜位を保てているか、斜視の頻度が多くなっていないか?
✔外れているほうの眼の視力が落ちていないか?
✔BV測定時の眼位と片眼ずつに比べた視力低下はないか?(斜位近視のサインのチェック)
✔立体視が崩れてきていないか?(立体視の検査時に斜位を保てているか)
✔今の眼鏡が合っているか?(近視の間欠性外斜視ならば、近視が進んで眼鏡が弱くなっていないか)
✔ご家族から見た斜視の頻度に変わりがないか?ご本人に困りごとが出てきていないか?(勉強時の複視、お友達に目が合わないと言われ困っている等)
✔A型、V型等の鑑別には、9方向眼球運動でヒントが得られる(V型なら上方視で大きく外れていく)。鑑別は勿論大事。正面視での視機能はどうかも同じく大事。
例)前回は上方視のみで角度大きい外斜視だったが、正面では斜位保てている。今回、正面でも外斜視や間欠性に移行していないか?をまず見逃さない。前回より正面外れやすい?となったら立体視落ちてないか?を取りにいく。
✦主に重視する検査
視力(片眼ずつとBV)、眼位(遠見と近見)、立体視、NPC、EOM
✦頭に入れておくこと
NewCatsleScore(手術検討の指標)
今日からできること=カルテを見ること&質問すること!
時間がある時に、「カルテをみること」と、今日もし自分に当たったらどうするか考え、考えてわからない場合は「質問すること」を習慣づけていました。
来院前に既に分からないことがあれば、できる限り外来真っ只中ではなく、外来が始まる前に
「今日、こういう方がいらっしゃるのですが、もしこうだったらこう進めてもよいでしょうか?」と先輩に伺ってみます。
質問方法としては、
「こういう方がいらっしゃるのですが、❝どうしましょうか?❞」
ではなく、
「こういう方がいらっしゃるのですが、❝こういう場合はこう進め、もしこういう場合だったらこう進めてもよろしいでしょうか❞」
とパターンを分けて説明し、可能な限り自分の考えを「言葉で」発することが重要と考えています。
曖昧なところ・解像度が低いところ・間違っているところをふんわりごまかすより、患者さんがいないところで事前に訂正してもらえるほうが、自分にとっても患者さんにとってもいいからです。
で、「ここまでは考えれましたが、この部分をどうしたらいいかわかりません」と考えた上わからないことをお伝えすることを意識しています。
診察後のカルテをみて、「その後の行方」も確認しています。眼鏡になったか?紹介になったのか?Dr.のカルテの記載は?
私もまだまだ「この場合はどうしたら⋯」ということもありますが、これからも成長していきたいと思っております!
色々な考え方があるかと思いますが、何かの参考になれば幸いです。
