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毎週ショートショートnote「夜桜系男子」 副題:個性

​西暦2300年。

食料問題解決の一手となったのは、植物との同化であった。中でも「夜桜系」と呼ばれるマイナーモデルの改造人間たち、彼らはその名の通り夜を至福のひとときとするのだ。

​「すみません課長、月が出てきたので僕ちょっと散ります」

​都内のオフィス、窓際席に座る男性社員。
彼の頭頂部からは見事なソメイヨシノが発芽し、淡いピンクの花びらがキーボードの上にハラハラと舞い落ちる。

​「おい君! 例の件、締め切りは明日だよ。今散っている場合じゃないだろう!」

​「夜風が僕を呼んでるんです」

​そう言い残し、彼は風に乗り、窓からひらりと夜の街へ消えていった。

「クソッ! これだから逆張りモデルは困る!」

課長が頭を掻きむしると、黄の粉が舞った。

クシュン!

スギ系男子もかなり困る。




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