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猫に飼われたヒト 第3回 ひとつ屋根

レックス「とりあえず、家の中に入れよう…」
レックスは少年を部屋に入れた。

きょろきょろと家の中を見回す少年。
新鮮そうに目を輝かせている。

レックスは濡れたタオルを用意し、少年の体についた泥を拭き取った。
少年は笑顔でレックスを見つめた。

レックス(随分と愛想がいいな。研究所の人間たちとは印象が全く違う……そうだ)

万一研究所の外で人間を発見した場合は、即刻研究所に収容しなければならない決まりだ。

レックス(この子も、あの研究所に……)

あの、劣悪な環境に。正気を失った彼らと同じように。
だが、人間の私的飼育は禁じられている。

レックス(……今日はもう遅い。今晩はここで保護するとしよう。明日の朝一で研究所に連れて行くとするか)

ぐるるるるるるる

少年のお腹が鳴った。お腹を空かせているらしい。
レックス(…何か餌をやるか)

レックスは昨晩の夕飯の残り物で簡単なものを作った。
レックス(人間は雑食だから、まあこれで腹は膨れるだろう)
少年に差し出すと、勢いよく食べ、食器はあっという間に空になった。
腹が満たされた少年はリビングの床に寝転ぶと、すぐに眠った。

(よほど体力を消耗していたのか…今日はゆっくりおやすみ)
レックスは少年に毛布をかけ、自分もベッドに横になった。

翌朝。朝早くから鳴る電話。
レックス「もしもし…」
グッダ「朝早くからすまない。今日の一限の歴史学のテストなんだが、体調を崩してしまって…代わりに監督してくれないか。確かレックスは一限の時間空いていたよな」
レックス「ああ…そうだな…うん、空いているよ。わかった。お大事に」

レックスは電話を切り、あくびをした。
レックス「……待てよ」

レックスは青ざめた。
「昨日拾った人間を研究所に届けなければならないのに、代講の約束をしてしまった!」

あいにく、一限の時間以外は仕事が詰まっている。

リビングに行き、まだすやすやと眠っている少年を見下ろす。

「どうする、どうする…!」

第4回に続く

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