見出し画像

AI時代に本当に必要なのは「プロンプト」じゃなくて「言語化力」だと思う


こんにちは、ぽんずです。

最近、「AI時代にはプロンプトエンジニアリングが大事!」みたいな話をよく聞きませんか? SNSを開けば「このプロンプトを使えばOK」という投稿が目に入りますよね。

今日はそんな風潮にちょっと待ったをかけたくて、この記事を書いてみようと思います。


プロンプトは「手段」でしかない

確かに、AIに上手に指示を出すスキルは大切です。 でも、ちょっと待ってください。

プロンプトって結局のところ、自分の考えを伝えるための「手段」でしかないんですよね。

例えば、めちゃくちゃ綺麗な文章でプロンプトを書けたとしましょう。 でも、そもそも「何を作りたいのか」「何を解決したいのか」が曖昧だったら、AIも困ってしまいます。

これって、高級な包丁を買ったのに何を作るか決めてない料理初心者みたいな感じです。 道具だけ揃えても、意味がないんです。

だから、プロンプト集を集めまくったり、テンプレートを100個保存したりしても、本質的な解決にはならないと思うんですよね。

大事なのは「何に使うか」「どんな課題があるか」を自分で理解していることなんです。

プロンプト集を持っていても使いこなせない理由

もう少し踏み込んでお話しさせてください。

私自身、社内でAI推進の仕事をしています。 同僚からよく聞くのが「プロンプト集を見ても、結局どれを使えばいいか分からない」という声です。

例えば、会議の議事録をAIにまとめてもらいたいとします。 ネットで見つけた「議事録作成プロンプト」をそのままコピペしても、自分の会議にピッタリの出力にはなりません。

なぜかというと、こういうことが整理できていないからです。

  • 誰に向けた議事録なのか(上司?チーム全体?)

  • どのレベルの粒度が欲しいのか(要点だけ?発言ベース?)

  • 次のアクションまで含めたいのか

つまり、プロンプトの「型」を知っていても、自分の状況を言葉にできないと使いこなせないんです。 テンプレートは出発点にはなりますが、ゴールにはなりません。

「何か違う」で止まっていませんか?

もう一つ、よくある話をしますね。

AIに何か作ってもらって、出てきた結果を見て「うーん、何か違うんだよなぁ」で終わってしまう人。 結構多いんじゃないでしょうか。

この「何か違う」って感覚、すごく分かります。 でも、それを具体的に説明できないと、AIも修正のしようがないんですよね。

「もっとこう、柔らかい感じで」
「もっと専門的に」
「いや、そうじゃなくて…」

こんな風に言われても、AIは困ってしまいます。

実は、これは人間相手でも同じことが起きています。 部下に仕事を頼むとき、「いい感じにやっといて」と言って、出てきた結果に「違うんだよな」って思った経験はありませんか?

あれと全く同じ構造なんです。

「何か違う」を「ここがこう違う」と言い換えられるかどうか。 これが言語化力の差です。

言語化力がある人のAI活用は、ここが違う

では、言語化力がある人はどうAIを使っているのか。 具体的な違いを見てみましょう。

言語化力が低い場合のやりとり

「企画書を作って」 → AIが一般的な企画書を出す → 「うーん、違う」 → 「もっとちゃんとしたやつ」 → AIも困る → 3回やりとりして諦める

言語化力が高い場合のやりとり

「新規事業の企画書を作りたい。読む相手は部長で、承認を得るのがゴール。自社のリソースを活かしたAI活用の提案で、初期投資50万円以内の小さく始められる案がいい」 → AIがかなり的確な企画書を出す → 「方向性はいいけど、競合との差別化の部分をもう少し具体的にしたい」 → 修正版がほぼ完成形に近い

この差は、プロンプトのテクニックではありません。 自分の頭の中を整理して、言葉にできるかどうかの差です。

本当に磨くべきは「言語化力」

というわけで、AI時代に本当に必要なのは、プロンプトのテクニックよりも「自分の考えを言葉にする力」だと思うんです。

自分が何を求めているのか。 どういう方向性で作りたいのか。 何が良くて、何がダメなのか。

こういうことをちゃんと言葉にできる人は、別にプロンプトが下手でも、試行錯誤しながら良いものを作れます。

逆に、言語化できない人は、どんなにプロンプト集を持っていても、結局「何か違う」で終わってしまうんですよね。

もちろん、プロンプトのコツを学ぶことも無駄じゃありません。 でも、それよりも先に「自分の頭の中にあるものを、ちゃんと言葉にする練習」をした方が、ずっと役立つと思います。

言語化力を鍛えるための3つの方法

「言語化力が大事なのは分かった。じゃあどうやって鍛えるの?」という声が聞こえてきそうです。

私が日頃から意識していることを3つ共有しますね。

1. 「なぜ?」を3回繰り返す

何かを感じたとき、そこで終わらせずに「なぜそう思ったのか」を掘り下げます。

例えば、他の人のnote記事を読んで「いいな」と思ったとします。 そこで止まらずに、こう考えます。

「なぜいいと思った?」→ 読みやすかったから 「なぜ読みやすかった?」→ 一文が短くてテンポがいいから 「なぜテンポがいいと感じた?」→ 自分の読むスピードと合っていたから

ここまで掘り下げると、「いいな」が「一文が短くて、読者のペースに寄り添った文章だった」という具体的な表現になります。

これをAIへの指示に応用すれば、「いい感じに書いて」ではなく「一文40文字以内で、テンポよく読める文章にして」と伝えられるわけです。

2. AIに壁打ち相手になってもらう

実は、AIは言語化の練習相手としてもかなり優秀です。

「自分のやりたいことがうまく言葉にならない」と感じたら、まずはざっくりとした状態のままAIに話しかけてみてください。 AIが出してきた回答に対して「ここは合ってるけど、ここは違う」と反応していくうちに、自分の考えが整理されていきます。

私もよくやるのですが、最初の指示は粗くてもいいんです。 AIとのやりとりを通じて、少しずつ自分の考えをクリアにしていく。 このプロセス自体が、言語化力のトレーニングになっています。

3. 日常会話で「具体的に」を意識する

仕事中の会話やチャットで「具体的に言うと?」を自分に問いかける癖をつけてみてください。

「このデザイン、ちょっと微妙」→
「背景色が暗すぎて、文字が読みにくい」 →
「この資料、分かりにくい」→
「グラフの凡例が小さくて、何を比較しているか伝わりにくい」

こういった小さな言い換えの積み重ねが、言語化力を育てていきます。 そして、この力はAIへの指示にも、人間とのコミュニケーションにもそのまま活きるんです。

言語化力は、AIだけでなく人間関係にも効く

ここまでAI活用の文脈で話してきましたが、実は言語化力の本当の価値はもっと広いところにあります。

考えてみてください。 AIに上手に伝えられる人は、人間にも上手に伝えられます。

上司への報告で的確に状況を伝えられる。 部下への指示で意図がちゃんと伝わる。 会議で自分の意見を分かりやすく述べられる。

AIへの指示と人間へのコミュニケーション、求められるスキルはほぼ同じなんです。

つまり、言語化力を鍛えることは、AI時代のスキルアップであると同時に、ビジネスパーソンとしての基礎力アップでもあるんですよね。

プロンプトのテクニックは、AIツールが変わったら使えなくなるかもしれません。 でも、言語化力は一生ものです。 どんなAIが登場しても、どんな仕事に就いても、ずっと使い続けられます。

まとめ

AI時代だからこそ、基本的なコミュニケーション能力、つまり「言語化する力」が大事になってくるんじゃないかなって思います。

プロンプトはあくまでも道具。 使いこなすには、まず自分の中身を整理することから始めませんか?

高いスキルを身につけるのもいいですが、まずは今日の会話で「具体的に言うとどういうこと?」と自分に問いかけてみてください。 それだけで、AIとのやりとりも、人とのやりとりも、きっと変わっていくはずです。

いいなと思ったら応援しよう!