「AIに作ってもらおう」と「AIと一緒に作ろう」の間にある、伝えそびれたこと
お疲れ様です、ぽんずです。
正直に言います。ワイはAI推進担当なのに、チーム内に「丸投げ文化」を育ててしまったかもしれません。
先日、チーム内で各自が提案を持ち寄る場面がありました。ワイがGeminiと一緒に提案書を作っていたら、同僚がこう言ったんです。
「Gemini使ってるんだ。じゃあ俺は、Claudeでチャチャっとスライド作ってもらおうかな」
悪気のない、軽い一言でした。でも、ワイはモヤッとしました。「チャチャっと作ってもらおう」か、と。
ワイが提案書を作るのにかけた時間
同僚の一言がなぜモヤッとしたのか。それは、ワイ自身がAIと提案書を作るのにかなりの時間をかけていたからです。
まず、提案書の核となるテーマやメッセージを、自分の言葉で言語化しました。ここはAIに考えてもらうところじゃない。自分が何を伝えたいのか、自分で整理する作業です。
そのうえでGeminiに投げて、構成を出してもらいました。出てきた構成に対して、自分の言葉で肉付けしていく。足りないところを足して、余計なところを削って。
そこからさらに、誤字脱字のチェック、論理の飛躍がないかの確認、情報の過不足の見直し。最後に自分でスライドに落とし込む。ここまでで3時間は余裕でかかっています。
「AIと一緒に作る」って、全然「チャチャっと」じゃないんです。むしろ、自分の頭をフル回転させる作業に近い。AIが手伝ってくれるぶん、考える量はむしろ増えるかもしれません。
でも、同僚にとってAIは「時間がないときに代わりにやってくれるもの」だった。この温度差に、ワイはモヤッとしたんだと思います。
「まず使え」が、「丸投げでいい」に変わった
モヤッとしたあと、冷静に考えてみました。でも、同僚を責める気にはなれなかったんです。
なぜなら、「まずは使ってみて」と言ったのはワイだからです。
AI推進担当として、チームにAIを広めるとき、ワイはまず「触ってもらうこと」を優先しました。難しいことは考えなくていい。とにかく使ってみて、慣れてくれればいい。そういうスタンスで進めてきたんです。
この判断自体は、今でも間違っていなかったと思っています。最初から「AIとの正しい向き合い方」なんて語っても、使ったことがない人には響かない。まず触る。慣れる。その先に「もっとこうしたい」が生まれてくる。そういうフェーズ設計のつもりでした。
でも、結果として起きたのは「慣れた」ではなく「丸投げに慣れた」だったのかもしれません。
「使うフェーズ」から「一緒に作るフェーズ」への橋渡しを、ワイはちゃんと設計できていなかった。使い方は広まったけど、使い方の「姿勢」までは伝えられていなかった。
ツールを配ることはできた。でも、使い方の文化までは育てられていなかった。これはワイの反省です。
ワイだって、最初から「一緒に作ろう」と思っていたわけじゃない
偉そうなことを書きましたが、振り返ってみると、ワイ自身も最初からAIと共創できていたわけじゃありません。
くろを使い始めた頃は、ワイも「とりあえず投げてみよう」から入りました。出てきたものに対して「なんか違うな」と思って、同じような指摘を毎回していた時期があります。
もっとカジュアルに
専門用語を使わないで
一文を短く
一人称はワイで
ですます調で
上から目線にならないで
毎回同じことを言っている自分に気づいたとき、ふと思ったんです。これ、ワイが最初に伝えておけばいい話じゃないか、と。
そこから、くろの設定画面にあるプロフィール機能を使って、自分の好みや前提条件を書き込むようになりました。一人称は「ワイ」、文体はカジュアル、読者層はこういう人たち。そうやって自分の情報を渡すことで、くろの出力が明らかに変わったんです。
これが、たぶんワイにとっての転換点でした。「投げて、受け取って、直す」から、「自分の情報を渡して、一緒に作る」に変わった瞬間です。
毎日やり取りを重ねるうちに、さらに変わっていきました。「ここは自分の言葉で伝えた方がいいな」「この構成、ちょっと違うから直してもらおう」「出てきたものに、自分の体験を足そう」。そういう感覚が、気づいたら自然と身についていました。
だからこそ、今のワイにとっては「AIと一緒に作る」が当たり前になっている。同僚の「チャチャっと作ってもらおう」に違和感を覚えたのも、自分の中ではもうその段階を過ぎていたからです。
でも、それって裏を返すと「自分が通ってきた道のりを、言語化して共有していなかった」ということでもあります。
ワイは自然と辿り着いた。だから、みんなも使っていれば自然とそうなるだろう、と思い込んでいた。でも、そうじゃなかった。
使い方は広めた。でも、使い方が変わっていく過程を見せていなかった。これが、ワイのもう一つの反省です。
AIを広める立場の人に伝えたいこと
もし社内でAIの活用を広める立場にいる方がいたら、一つだけ共有させてください。
「まず使ってもらう」は、最初のステップとしては正しいと思います。触らないことには何も始まらないので。
ただ、その先が大事なのかもしれません。使い方が定着したあとに、「自分はこうやって使っている」を見せること。丸投げじゃなくて、自分の頭で考えながらAIとやり取りしている過程を、そのまま共有すること。
ワイも、まだここがうまくできていません。今回の同僚の一言で、ようやくそれに気づいた段階です。
ツールの導入はゴールじゃなくて、スタートなんですよね。恐らくは。。。
推進担当じゃなくても、チームでAIを使い始めた方は同じ状況かもしれません。周りが「AIに作ってもらおう」になっていたら、それは使い方の文化がまだ育っていないサインだと思います。
そんなときは、自分の使い方をちょっとだけ見せてあげるだけでも、何か変わるかもしれません。
まとめ
「AIに作ってもらおう」と「AIと一緒に作ろう」の間には、思っていたより大きな溝がありました。
そしてその溝を埋める作業を、推進担当であるワイ自身がサボっていたことに、同僚の何気ない一言で気づかされました。
ツールを広めることと、使い方の文化を育てることは、別の仕事なんだと思います。ワイもまだ道半ばですが、まずは自分の使い方を見せるところから始めてみます。
それでは、お先に失礼します。
