レビュー | タロット001 | タロット | 継書房

日本で最初の商業出版によるデッキです。カードを広げてみると、マルセイユ版の様な色使いで登場人物やアイテムが大きくカードいっぱいに描かれているのも特徴です。
大アルカナの並びは8が正義で11が剛毅であり、大アルカナだけを見ると確かにマルセイユ系に見えます。

しかし、小アルカナを見ると全てのカードが絵札になっていて、その構図もウェイト版にならっています。
大アルカナの8と11をマルセイユ版と同じにした理由は同梱されている書籍の正義のページに以下の様に書かれています。

このカードの番号Ⅷは、ギリシャでは正義の数字とされています。2×2×2という構成がしめすとおり、8は均衡と公平を表します。
小アルカナの構図はウェイト版にならっていると書きましたが、1枚だけ違う視点から構図を作り直したカードがあります。
それが剣の4です。このカードには墓地や棺は出て来ません。チェスをしていたであろう戦士がふたり描かれています。

剣の4に関してArthur Edward Waiteは著書「The Pictorial key to The Tarot」の中で、カードの正位置が意味するいくつかの事項から、墓や棺と言った解釈に着想を得たと言っています。そのため、墓地で棺桶の上に横たわった戦士が描かれているのでしょう。
一方でこのカードの正位置には退却や休息と言う意味もあります。
剣の4のページには
兵士がふたり陣中で戦利品をながめて話しあっています。チェスに興じていたのですが、いまは中断しています。
と書かれていています。カードの表す解釈をウェイト版とは違う形で表したものだと考えると、この構図も頷けます。
使い心地
カードの大きさは標準的なサイズで扱いやすのですが、シャッフルする場合、カードカットの関係でエッジが裏面に少し出るため、カードが混ざりにくいと感じます。テーブル上で両手で混ぜ合わせる場合でも、手に持って行う場合でも同様です。
基本情報
名称 : タロット
発行 : 継書房
発売 : 1973年
企画 : 中井 勲
作画 : 松村 雅一
寸法 : 縦126㎜×横68㎜ ×厚さ0.38㎜
構成 : 78枚
裏面 : 上下対象
