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【今日の「DVD」鑑賞】_映画『ここに泉あり』 と『群馬会館』

先日、NHK前橋で放送された
「NHKぐんまスペシャル」
「群馬交響楽団特集」に触発されて
だいぶ昔に買ったきり
書架に置いたままだった
映画『ここに泉あり』(1955年公開 独立プロ)のDVDを
ようやく鑑賞することができた。

映画『ここに泉あり』DVD

ジャケットの画像の先頭を歩く
田所博士…もとい、小林桂樹さんも
青池リカ…もとい、岸惠子さんも若い。
岸惠子さんはこのとき
大ヒットした映画『君の名は』
公開された直後だったはず。

念の為に申し添えておくが
『君の名は』といっても
若い男女の中身が
頻繁に入れ替わるアニメ映画
『君の名は。』(2016年公開 東宝)ではなく
若い男女が会いたくても会えなくて
ひたすらすれ違い続ける
古典的名作として知られる映画
『君の名は』(1953年公開 松竹)のことである。
あれ?どちらもモチーフは同じか(笑)。

話を戻して
この映画『ここに泉あり』
敗戦後の荒廃した地方都市・高崎を舞台に
「群馬交響楽団」(通称;群響)をモデルとした
市民オーケストラの
誕生と成長を描いた作品である。

食べること、すなわち生き延びることに精一杯だった
あのころに立ち上げられた市民オーケストラ。

クラシックのコンサートどころか
演奏者や楽器の確保すら
ままならない環境で
活路を見出していくための
唯一の方策だったことが
群馬県内のあらゆる小・中学校を回る
「移動音楽教室」だった。

結果的に
この試みは
のちに大成功して
「群馬交響楽団」を象徴する
画期的な取り組みとなっていくのだが
軌道に乗るまでは
それはもう大変な苦労があったはず。
まさにその苦難の時期を映画化した作品である。

映画が完成して大ヒットした後は
「素人楽団が映画にしてもらえて良かったじゃないか。解散前に良い思い出になっただろう。」
と、相当に酷く心無いことも
あちこちから言われたようだが
その後、地方の交響楽団として
着実に技術を磨き
確固たる地位を築いたことは
群馬県民なら
ほぼ誰もが知るところである。

そして
その成長の過程は
現在も続いている
「移動音楽教室」抜きには語れない。

今や小・中学校(各校の体育館に群響が移動することが多い)だけでなく
高校(コンサートホールに生徒が移動することが多い)にも
その活動の場を広げ
群馬県民にとって
まだまだ敷居の高かった
クラシック音楽を
より身近なものにしてくれた
その功績の大きさは計り知れない。

小・中・高それぞれ在学中に
ほぼ3年に一度は必ず
すべての児童・生徒が
生のオーケストラの音楽を聴く機会がある。

それだけでなく
演奏中はおしゃべりはせずにおとなしく聴くとか
楽章と楽章のあいだの数秒間は終わりではないので拍手はしないとか
(拍手したらしたでそれもまたよしとか)
すべての曲が終わったらなるべく長い時間拍手を続けるとか
そうすればもう一曲演奏してもらえることもあるとか
その後、何度も指揮者や演奏家の人たちが挨拶してくれるとか
聴衆としての基本的なマナーも自然に学べる。

また演奏に興味や関心を持った児童・生徒には
クラシック音楽の知識が知らず知らずのうちに身につくとか
情操教育として音感が豊かになるとか
プロの演奏家を目指そうとするものが増えるとか…。

個人的な印象として
人口の割にはジャンルを問わず
群馬県出身の音楽家は多い気もする。

さらにクラシック音楽に全く関心が持てない児童・生徒でも
教室の硬い椅子よりも
ずっと座りやすいホールの椅子で
約2時間ほど居眠りすることもできる(笑)。

そんな経験ができる県が他のどこにあるというのだ。

話を映画にもどそう。

終戦直後の群馬の風景が
まさに秘境感満載で
なかなかワイルドである。

また
エキストラと思われる
地元民のネイティブな上州弁が
凄まじくリアルだ(笑)。

商店街などのマチナカだけでなく
あちこちで人々が巻き起こしている喧騒が
いい意味でうるさくて
エネルギーに満ちている。

また
1955年公開の映画ならではなのだけれど
水戸の御老公(初代・水戸黄門)こと
東野英治郎さんの役どころが
「越後のちりめん問屋の隠居」…もとい
そうじゃなくて
「追放された元警察署長の経理」って…。

そんなことを解説なしでいきなり言われても
占領下のGHQの指令(ポツダム命令)による
『公職追放令』の意味や実態を知らない
戦後(独立後)生まれには
まったくわからないよなぁ。

ちなみに
小林桂樹さんも東野英治郎さんも
群馬県出身です。

作品では
「群馬交響楽団」の前身である
「高崎市民オーケストラ」
(まもなく「群馬フィルハーモニーオーケストラ」と改称)が
指揮者に巨匠山田耕筰氏を迎えて
初めて本格的な演奏会を行ったシーンのロケ地の
コンサートホールが
当時は群馬県内で唯一の本格的な公会堂だった
「群馬会館」(前橋市大手町)であることも
またなんとも感慨深い。

まだ本拠地の高崎市には
「群馬音楽センター」(1961年〜)も
もちろんその後継施設でもある
「高崎芸術劇場」(2019年〜)もなかったからね。

かつて群響の本拠地だった高崎市の群馬音楽センター(2019年撮影)
現在は新しくできたばかりの高崎芸術劇場(画像なし)がメイン。

前橋市大手町の群馬県庁の向かいにある
「群馬会館」
昭和天皇即位を記念して
昭和5(1930)年に完成した
群馬県初の公会堂建築で
国登録有形文化財であるとともに
現在も現役として営業中。

群馬会館(2012年撮影)

2026年3月現在
前橋市内にあるホールのうち
「群馬県民会館(ベイシア文化ホール)」
「前橋テルサホール」
老朽化に伴い
解体に向けて検討・計画が始まり
現在休館している状況の中で
最年長の群馬会館が
今でもイベントホールとして
群馬県民に利用されているというのがすごい。

さらに困ったことに
「前橋市民文化会館(昌賢学園まえばしホール)」
補修のため
大ホール・小ホール揃って
近いうちに長期休館期間に入るらしいから
[2027(令和9)年7月〜29(同11)年3月まで]
その期間
前橋市でのライブ・コンサートなど
音楽イベントの会場は
どうするつもりなのだろうか?

「グリーンドーム前橋(日本トーターグリーンドーム前橋」)とか
「ぐんまアリーナ(ALSOKぐんまアリーナ)」とかは
収容できる人数のキャパはずっと大きいけれど
本来コンサートホールじゃないから
音響は期待できないしなぁ。

ここはやはり
最長老の「群馬会館」様に
頑張ってもらうほかないなとも思う。

群馬県庁向かいにある
その建物の前はよくクルマで通るし
馴染み深いその外観は
ルネサンス様式で風格があって
めちゃくちゃかっこいい。

しばらくホールの中には
入ってないけれど
客席は2階建てで
まるでヨーロッパのオペラホールみたいだったはず。
(行ったことないけれど)

なにより
地下にある「群馬會舘食堂」のレストランの
雰囲気がハイカラで
とてもいいのだ。

ここもしばらく行っていないな。
こちらのお店も公会堂と同時の
1930年に開業したはずだから
実に創業97年目という
前橋市内では屈指で
老舗中の老舗の洋食レストランだ。

思い出してしまった以上
久しぶりに出かけて行って
クラシックなスタイルの洋食を
味わってみないといけないね。

それが群馬県民、いや「グンマー」としてのサダメである。

あれ?
映画の話はどこへ行った?。

(2026/03/04)

⭕️追記;【今日の「群馬会館」と「群馬會舘食堂」】

というわけで
気になることを放っておけないタチの
ワタクシなので
数日後にさっそく
散歩がてらに行ってきました。

どこへ?
もちろん
「群馬会館」「群馬會舘食堂」へ。

群馬会館 北側から撮影
群馬会館 西側から撮影
群馬会館 南側から撮影

3枚目の南側からの画像は
乃木坂46の作品
『帰り道は遠回りしたくなる』のMVのロケで
センターポジションの西野七瀬さん
『シン・仮面ライダー』ハチオーグ役が良かったなぁ)が
バスに飛び乗ったあたり
(バスに乗り遅れてメガネを落としたあたり)の
ほぼ真逆のアングルで撮影。

乃木坂46 『帰り道は遠回りしたくなる』
乃木坂46 OFFICIAL YouTube CHANNEL より

映画『ここに泉あり』でも
一瞬だけ映る
南側の入り口の雰囲気は
70年以上経った今でも
全く変わっていないようだ。

1945年8月の前橋空襲でも
向かい合う「群馬県庁昭和庁舎」とともに
奇跡的に焼失を免れた建築である。

群馬県庁昭和庁舎 (2012年撮影)
今はもう存在しないいわくつきのモニュメントも映っていた。

まもなく創建から100年を迎えるが
パリやロンドンなどの
ヨーロッパの劇場のように
これからもずっと
使いながら保存していくことが大事なのだと思う。

それにしても
「群馬会館」よりも創建はずっと新しい
「群馬県民会館」「前橋テルサホール」の方が先に老朽化が進み
それを理由に現在解体を検討中で休館ってやはりどうかと思う。
存続に向けて本当になんとかならないのかな。

長いスパンで考えると
戦後のRC構造(鉄筋コンクリート)の建築の耐久性が
意外に脆弱なのだということもあらためて知る。

情報が渋滞してきたので
「群馬会館」の画像撮影はそこそこにして
気分を変えて
地下にある「群馬會舘食堂」へ。

群馬會舘食堂 入り口 こちらの屋号は旧字を使用している
地下に降りる階段入り口にあったランチメニュー

ランチのメニューから選んだのは
「3種洋食プレートランチ」

「3種洋食プレートランチ」 メイン
さしずめ『大人様ランチ』といったところ
デフォルトの「ライス」から変更した「ランチミニカレー」(+500円)

3種選べるメインは
・上州牛と上州麦豚ハンバーグデミグラスソース
・海老フライ
・カニクリームクロケット(+300)
・上州ポークヒレカツ
・懐かしのから揚
・カキフライ(冬季のみ)の6種から
ハンバーグと海老フライとカキフライをチョイス

さらにライスを
ミニカレー(+500)に変更して
まるで「大人様ランチ」
ノンアルコールビールまでつけて大満足。

自分でも驚くけれど意外なことにまだ「ノンアルコール生活」は半年以上続いている

どれもみな
クラシカルな味わいで
美味しかったです♪

とりわけ海老フライが
今時なかなかお目にかかれない
飾り気ないストロングスタイルで
まさに昭和の洋食そのものの味わいでした。

できればメインの6種を
全部食べてみたかったけれど
それはまたの機会に。

料理のボリュームは
それほどでもないから
二人前をオーダーすれば6種を全部食べられる
ということにも気がついたのだが
会計のことを考えると
お昼ごはんのコストとしては
とんでもないことになりそうなので
摂取カロリーの多さより
むしろそちらの方が気になって
危ういところで思いとどまった。

誰か奢ってくれないかな。
この企画を再チャレンジするために
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というわけで
「NHKぐんまスペシャル」「群馬交響楽団特集」
映画『ここに泉あり』をきっかけにして始まったご近所散歩。

間違いなくここ前橋に文化の「泉」がありました。

そうそう大事なことを最後に一言。

次の散歩の企画は
これらの一連の記憶が
はっきりしているうちに
群響のホームタウンであり
今回のテーマにおける
本来の文化の「源泉」である
高崎の街を巡ることを計画しています。

『シン・仮面ライダー』
西野七瀬さんが演じた
ハチオーグが支配していた街のロケ地も
高崎だったという縁もあるし。

(2026/03/06)


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