猿島で出会った、やさしい一期一会の旅
予てから気になっていた猿島へ行ってきました。
浜辺は焼けるような暑さでしたが、
島内に足を踏み入れると、ひんやりとした空気が肌に触れ、
まるで天然のクーラーの中を歩いているようでした。
島の奥へ進むほど、緑の深さや静けさが増していき、
どこかジブリの世界に迷い込んだような感覚になりました。
猿島については、きっと多くの方が記事を書いていると思います。
今日は、私が出会った「一期一会」だけを記しておこうと思います。
横須賀駅に着くと、いくつかのバス停が並んでいました。
方向音痴気味の私は少し不安になり、
停車していたバスの運転手さんに
「猿島に行きたいのですが、何番のバス停ですか」 と尋ねました。
番号を教えていただき、そこでバスを待っていると──
先ほどの運転手さんが小走りで戻ってきて、
フェリー乗り場までの道順や、
チケットの買い方まで丁寧に教えてくれました。
最後に「猿島は良いところですよ」と一言。
その言葉に、島への愛情と、まっすぐな親切が滲んでいて、
胸の奥にそっと残る一期一会になりました。
バス停で隣り合わせた老紳士は、
「子供の頃は授業で猿島まで泳いで行ったよ」 と
懐かしそうに話してくれました。
今では考えられないことですが、
当時の海の様子を楽しそうに語ってくださり、
その時間もまた旅の一部になりました。
私はよほど“ぽわん”として見えるのか、旅先で道を聞かれたり、
思いがけない会話が始まったりすることがあります。
一人で行動しているからこそ、
こうした出会いが旅の楽しみになっています。
鎌倉と江ノ島の狭間に住んでいるおかげで、
思い立ったらすぐ出かけられるアクセスの良さを感じています。
大人の「そのうち」は、案外実現しないもの。
シニア世代に入ってからは、思い立ったら行動するようにしています。
誰かと待ち合わせをする必要もなく、身軽に動ける。
これも、おひとり様の特権なのかもしれません。
そして、身軽に出かけたからこそ、
こうした一期一会にも出会えたのだと思います。
猿島では、もうひとつ心に残った風景があります。
それは、島の奥にひっそりと残っていた漆喰の壁の落書き。
その話は、また別の記事で書こうと思います。
