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中核意識と拡張意識、そして私の関心事

意識には「中核意識」と「拡張意識」という概念が存在します。

これは神経科学者のアントニオ・ダマシオが『意識と自己』という著書の中で提唱した概念です。

「おいおい、ちょっと待てよ、ダマシオと言えば情動だろ」と思う人も少なくないかもしれません。

特に、心理学の文脈でダマシオを知った人は「ソマティックマーカー仮説の人」というイメージを強く持たれていると思います。

ソマティックマーカー仮説は心理学の一般的な教科書には必ず出てくる概念で、意思決定における情動の役割について述べた説になります。

気になる方はぜひ心理学の参考書を手に取られてみると良いと思います。

僕の感覚ですが、ダマシオの著書は少し抽象的な記述が多い印象で、難しい人にとっては難しいかもしれません。

なので、ソマティックマーカー仮説についてまとめてくれている心理学の教科書が良いと思います。

僕がオススメする(というか、私が使っていた)教科書をいくつか紹介しておきたいと思います。

これは最も有名かもしれませんね。心理学の教科書というとまずこれが出てくるイメージです。

幅広く網羅しており、且つ深く入り込み過ぎない内容なので、初めての方にもオススメです。

こちらも大学の心理学の講義などでは良く使われるそうです。

僕はこれを大阪公立大学の牧岡先生という方に教えていただき、阪大への編入試験の勉強の際に使用しました。
(その節はありがとうございました。)

こちらもそこまで深くなく、入り口として非常に優れたものだと思います。

何となくの感覚ですが、大学一年生の心理学概論などの授業で使われるのかなと思いました。

この2冊があれば基礎は問題ないと思います。

最後に、僕がケント大学で使用していた教科書も紹介しておきたいと思います。

もし英語に少し自信があって、英語の教科書にも挑戦してみたいという方にはオススメです。

ですが、僕がこの教科書を使っていたのは5年も6年も前なので、もしかすると新しいエディションが出ているかもしれません。

また、この本結構大きいんです。。。A4サイズだと思います。且つ少し値段もするので、ぜひ中古で買われることをオススメします。

僕はFacebookで上級生から買いました。

この辺の教科書で心理学を勉強すると、ダマシオは「ソマティックマーカー仮説の人」として紹介されます。

そして、「なんか感情によって意思決定が変わるんやな」くらいのことだけ覚えると思います。

彼は『感じる脳』という著書の中で情動について多く語っているわけですが、そのきっかけとなったのは「フィネアス・ゲージ」という人です。

彼だけではないかもしれませんが、何しか脳損傷を負った患者たちの行動の変化に関心を持ちました。

脳神経科学や心理学の領域において、その発展に寄与した重要な患者が何人かいます。

例えば、現在では言語中枢と言われるブローカ野やウェルニッケ野は、ブローカとウェルニッケが出会った患者から発見された領域です。

また、ヘンリー・モレゾン(患者HM)は、てんかんの治療のために海馬を切除した結果、短期記憶から長期記憶への移行が不可能になり、順行性健忘という症状を呈しました。

それによって、記憶における海馬の役割が発見されました。

そして、フィネアス・ゲージもその一人です。

彼は鉄道会社で働いていました。そしてある日、ダイナマイトを爆破処理するために鉄の棒で地中に押し込んでいたところ、なんとダイナマイトが誤爆し、鉄の棒が左頬から突き刺さり、眼窩前頭皮質というところを貫いて、前頭部を貫通していきました。

Phineas Gage

こんな感じです。少し不快に感じられる方もいるかもしれませんが、見ての通り、大惨事です。

しかし、なんと彼は一命をとりとめます。

ですが、意思決定を担う眼窩前頭皮質を失ったことにより、彼は理性的な判断ができなくなり、人格がまるで変ってしまいました。

この現象に関心を持ったダマシオは、情動がどのように作り出され、それがどのように意思決定や行動に影響するのかを調べ始めました。

それが、ソマティックマーカー仮説につながっていくわけですね。

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