【脳卒中後遺症】歩行時の下腿の筋の働きと脳卒中後の影響とリハビリのポイント
1. 歩行時の下腿の筋の働き
下腿の筋肉は歩行の推進力やバランスを維持するために重要な役割を果たします。
(1) 前脛骨筋(Tibialis Anterior)
役割: 足関節の背屈(つま先を持ち上げる)
歩行中の働き:
遊脚期(Swing Phase): つま先を持ち上げ、足の引っかかりを防ぐ。
初期接地(Heel Strike): かかとで接地し、スムーズな体重移動を促す。
(2) 腓腹筋・ヒラメ筋(Gastrocnemius & Soleus)
役割: 足関節の底屈(つま先を押し出す)
歩行中の働き:
立脚終期(Terminal Stance): つま先で地面を押し、前方推進力を生み出す。
(3) 長趾伸筋(Extensor Digitorum Longus)
役割: つま先の伸展
歩行中の働き:
遊脚期: つま先の引き上げを補助し、つまずきを防ぐ。
(4) 長趾屈筋(Flexor Digitorum Longus)
役割: つま先の屈曲
歩行中の働き:
立脚期: 地面をしっかりつかむことで、安定した歩行をサポート。
2. 脳卒中後に下腿の筋の筋力低下があると起こる異常動作
(1) 下垂足、フットスラップ
原因: 前脛骨筋の麻痺により、つま先が持ち上がらない。
影響: つま先が引っかかり、転倒リスクが高まる。
(2) ぶん回し歩行
原因: 足関節の背屈ができず、足を大きく外側に回して振り出す。
影響: 不自然な歩行パターンとなり、筋疲労が増す。
(3) 蹴り出し不全
原因: 下腿三頭筋の筋力低下により、適切な蹴り出しができない。
影響: 歩行速度の低下や歩幅の縮小。
3. リハビリのポイント
麻痺による下腿の機能低下は多くの場合が装具により正常な歩行パターンに修正しながら動作学習を行うことが望ましいです。また電気刺激療法を併用した治療を行っていくことが多いかと思われます。
短下肢装具には様々な種類があり歩行パターンに合ったものを選ぶ必要があります。
装具作成の際には担当療法士とよく話し合い自身の希望と回復に必要な機能を検討して作成して下さい。装具が合わないことで異常な動作パターンが強くなる可能性もあるため装具選びはとても重要です。
歩行時の膝の動きを見て必要な装具を検討することをオススメします。
まとめ
歩行時の下腿の筋は、足関節の安定性と推進力に大きく関与します。
⭕️前脛骨筋はつま先の持ち上げに重要。
⭕️下腿三頭筋は蹴り出しを担当。
⭕️脳卒中後の筋力低下による異常歩行には、適切なリハビリと装具の使用が効果的。
適切なリハビリを継続し、安全でスムーズな歩行を目指しましょう!
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