離婚から始まった、もう一度幸せになるまでの話⑦
〜もう傷つきたくなかった〜
何人かとやり取りをしている中、
遂に「お会いしませんか?」とお誘いを受けました。
待ち合わせの日が近づくにつれて、
私は少しずつ落ち着かなくなっていました。
毎日のようにメッセージをしていました。
画面の向こうの彼は優しくて、
話も自然に続く人でした。
でも、
実際に会うとなると話は別です。
「もし写真と全然違ったら?」
「会話が続かなかったら?」
「嫌な人だったら?」
そんな不安が次々と浮かびました。
でも今振り返ると、
本当に怖かったのはそこではなかった気がします。
私は、
もう傷つきたくなかったのです。
離婚を経験しました。
信じていたものが崩れる経験もしました。
人間関係で疲れ果てた時期もありました。
人は一度大きく傷つくと、
慎重になります。
また期待して、
また裏切られたらどうしよう。
また信じて、
また傷ついたらどうしよう。
そんな気持ちが、
自分でも気づかないうちに心の奥に残っていました。
待ち合わせ場所へ向かう電車の中。
私は何度もスマホを見ていました。
今なら笑えます。
でも、
あの日は本気で考えていました。
「体調が悪いことにして帰ろうかな」
それくらい緊張していました。
でも、
何とか気持ちを落ち着かせて待ち合わせ場所に向かいました。
今思うと、
相手に会いに行ったというより、
自分の未来に会いに行ったのかもしれません。
待ち合わせ場所で彼を見つけた時、
私は少しホッとしました。
写真そのままとは言いません(笑)。
でも、
画面越しに感じていた優しさは、
ちゃんとそこにありました。
最初はぎこちなかったと思います。
お互い少し緊張していました。
でも、
歩きながら話しているうちに、
少しずつ肩の力が抜けていきました。
そして私は、
あることに気づきました。
恋愛というのは、
ドキドキするかどうかより、
安心できるかどうかの方が大切なのかもしれない。
若い頃は違いました。
見た目。
条件。
ときめき。
そんなものばかり見ていた気がします。
でも人生の後半になって、
私が本当に求めていたのは、
無理をしなくていい相手でした。
帰り道。
私はまだ彼を好きになっていたわけではありません。
でも、
ひとつだけ確かな気持ちがありました。
「また会いたいな」
たったそれだけです。
でも、
人生をやり直そうとしていた私にとって、
その気持ちは思っていた以上に大きな一歩でした。
人は、
何歳になっても傷つくのが怖い。
でも、
だからといって心を閉じたままだと、
新しい幸せも入ってこないのかもしれません。
あの日、
待ち合わせ場所で帰らなくてよかった。
今はそう思っています。
あなたには、
「本当は怖かったけれど、一歩踏み出して良かった」
そんな経験がありますか?
