流浪の月
二度ショッキングな本でした。
一つ目はもちろん本の内容。
もう一つは、ほぼ読み終わった後に「まさか・・・前読んだ・・・」という衝撃です。
私は本当によくあるんです。
推理小説でも、最後まで犯人を忘れてもう一度読んでしまうとか。
こんな自分に時々疲れます。
そんな時のためにおすすめなのが読書メーターです。
この「流浪の月」も、しっかり以前に読んで(先にこちらをチェックしておけばよかったのに・・・)感想まで書いておりました。
きちんと活用すると、とっても便利です。
さてさて、「流浪の月」です。
あらすじ
10歳の少女・更紗 (さらさ)は、引き取られた伯母の家に帰ることをためらい、雨の公園で孤独に時間を持て余していた。そこに現れた孤独な大学生の文 (ふみ)は、少女の事情を察して彼女を自宅に招き入れる。文の家でようやく心安らかな時を過ごし、初めて自分の居場所を手にした喜びを実感する更紗。しかし2ヵ月後、文が誘拐犯として逮捕され、2人の束の間の幸せは終わりを告げる。15年後、恋人と同棲生活を送っていた更紗は、カフェを営む文と偶然の再会を果たす。
人の常識は、そしてその常識の上に成り立つ優しさは何とむごい物なんだろう。
主人公の更紗は小児性愛者の文と2か月か過ごす。
文は誘拐犯となってしまう。
そして更紗は被害者として、「かわいそうな子」というレッテルをはられる。
だけど、その事件だけ切り取った世の中の偏見は更紗をドンドン苦しめる。
その事件はどこまでも更紗の未来について回り、更紗の恋人も職場の優しい人たちも更紗に同情の目を向ける。
真実は全くちがうのに。
その後の未来で、描かれた更紗の心情はこうだ。
職場の店長の優しいアドバイスにも
優しい人だ。だからこそ、こんな優しい人ともわかりあえないことに絶望してしまう。
あなたは悪くない。あなたは被害者だ、という警察官に向かって
中途半端な理解と優しさで、わたしをがんじがらめにする、あなたたちから自由になりたいのだ。
その警察官の思いやりと善意からなる「被害者支援ネットワーク」と書かれたパンフレットを落としたまま
せっかくの善意をわたしは捨てていく。
だってそんなものでは、わたしは欠片も救われてこなかった。
優しい言葉が優しいと思えない時がたくさんある。
むしろ優しければ優しいほど冷めてしまったり、距離を感じたり。
もっと言ってしまえば嫌悪すら感じる時がある。
そして、自分を責めるのだ。
こんなに優しくしてくれているのに。
こんなに心配してくれているのに。
なのに私はどうしてその優しさをそのまま受け止められないんだろう。
単なる恋愛感情云々では説明できない相手に感じる気持ち、関係。
そこにその関係を説明する言葉は必要なのだろうか。
男と女が一緒にいるのは、恋愛関係じゃなければいけないのだろうか。
「好き」という感情一つ取ったところで、その気持ちは恋愛感情だとは限らない。
それを説明できない主人公達の気持ちがもどかしい。
映画をまだ観ていないので早く観たくなりました。
U-NEXTで配信されているみたいで、11月16日からBlu-ray&DVDが発売になっています。
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