特集: Nirvana Reunion - FireAidのサプライズ演奏と再結集を振り返る
今回は、1月30日に行われたアメリカ・ロサンゼルス近郊で発生した大規模な山火事の被災者を支援するためのチャリティコンサート『FireAid』で、Nirvanaの存命メンバーによるNirvana Reunionのサプライズ演奏について書いてみます。
Nirvanaは1987年にアメリカで結成された1990年代のAlternative Rock/Grungeの代表的なバンドで、1991年にリリースされたメジャーデビューアルバム『Nevermind(ネヴァー・マインド)』は、2024年12月6日付で13x Platinum(1,300万以上、RIAA(アメリカレコード協会)認定)の売上を記録し、この数字は売上TOPランキング40位以内に入ります。

1994年にヴォーカリスト兼ギタリストのKurt Cobain(カート・コバーン)が亡くなったことによって、バンドは解散します。
その後、NirvanaがKurt以外のメンバーを加えてバンドとして再結成する噂や企画が何度かありましたが、実現には至っていません。しかし、Nirvanaは時折スポット的に復活し、音楽ファンを含め、多くの人々に注目されています。
Nirvana Reunionは、当時の破壊力のある演奏やパフォーマンスを記憶の片隅から呼び起こすようなライブは、今もまだ新たな感動を提供してくれています。
『FireAid』での、Nirvana Reunionのメンバーについて少し詳しく紹介します。
まずは、Nirvanaの存命メンバー:
Dave Grohl(デイヴ・グロール)- G., Vo.
Krist Novoselic(クリス・ノヴォセリック)-B.,
Pat Smear(パット・スメア) - G,. / Nirvanaのツアーギタリストでもあり、Foo Fighters(フー・ファイターズ)の現ギタリスト
そして、すでに故人であるヴォーカルのKurt Cobainの代わりに4人のゲストヴォーカルを迎えての告知なしのパフォーマンスでした。
St.Vincent(セイント・ヴィンセント)
Joan Jett(ジョーン・ジェット)
Kim Gordon(キム・ゴードン)
Violet Grohl(ヴァイオレット・グロール) - Dave Grohlの長女さん
さてこの『FireAid』は米国はカリフォルニア:Inglewoodにある「Intuit Dome(インテュイット・ドーム)」と「Kia Forum(キア・フォーラム)」で開催されました。『FireAid』の目的は以下引用をご覧ください。
山火事で壊滅的な被害を受けたコミュニティの再建を目的とした『FireAid』慈善コンサートが開催されました。『FireAid』慈善コンサートに関連して 『FireAid』に寄付された寄付金やその他の直接寄付は、アネンバーグ財団の助言のもと、短期的な救援活動と、南カリフォルニア全域で今後発生する火災災害を防ぐための長期的な取り組みに分配されます。迅速な対応など、コミュニティで数十年にわたり慈善活動のリーダーシップを発揮してきたアネンバーグ財団は、資金を最も大きな効果に向けるようチームを編成するお手伝いをします。
ちなみに『FireAid』の公式コラボグッズ・メインアートは日本でもお馴染みの奈良美智氏が手掛けており、グッズの収益は『FireAid LA』に直接寄付されるとのことです。

アーティストのYoshitomo Nara(奈良美智氏)が制作したこの商品の収益はすべて、FireAidLA に直接寄付されます。奈良氏は、LA コミュニティに永続的な影響を与えるカスタム作品を作成するために、時間、創造性、リソースを惜しみなく提供してくれました。
また、『FireAid』の出演者は以下のように告知されていました。
Kia Forum(キア・フォーラム)
Alanis Morissette(アラニス・モリセット)
Anderson .Paak(アンダーソン・パーク)
Dave Matthews & John Mayer(デイヴ・マシューズ&ジョン・メイヤー)
Dawes(ドーズ)
Graham Nash(グラハム・ナッシュ)
Green Day(グリーン・デイ)
John Fogerty(ジョン・フォガティ)
Joni Mitchell(ジョニ・ミッチェル)
No Doubt(ノー・ダウト)
Pink(ピンク)
Red Hot Chili Peppers(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)
Stephen Stills(スティーヴン・スティルス)
Stevie Nicks(スティーヴィー・ニックス)
The Black Crowes(ブラック・クロウズ)
Intuit Dome(インテュイット・ドーム)
Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)
Earth, Wind & Fire(アース・ウィンド・アンド・ファイアー)
Gracie Abrams(グレイシー・エイブラムス)
Jelly Roll(ジェリー・ロール)
Katy Perry(ケイティ・ペリー)
Lady Gaga(レディー・ガガ)
Lil Baby(リル・ベイビー)
Olivia Rodrigo(オリヴィア・ロドリゴ)
Peso Pluma(ペソ・プルマ)
Rod Stewart(ロッド・スチュワート)
Stevie Wonder(スティーヴィー・ワンダー)
Sting(スティング)
Tate McRae(テイト・マクレー)

以上が公式のアナウンスでした。
※このページの最後にセットリストと映像リンクがあります。ご覧ください
Nirvana ReunionのライブはKia Forumで10:30 PMから始まったと記録はされていますが、当日は残念なことにリアルタイムでYouTubeの配信すら見ることができない状況だったことから、私は仕事をしながらたまに、X(旧Twitter)のタイムラインを気にしていました。
「St. Vincent、かっこいい!」
というテキストと短い映像が、サプライズで登場したNirvana Reunionであることに気づきました。
Kim Gordon、Joan Jettと、X(旧Twitter)のタイムラインに続いて登場してくる投稿に、2014年の『Rock and Roll Hall of Fame(ロックの殿堂)』の式典の時に見たNirvanaのメンバー3人とゲストヴォーカルを擁した、Nirvana Reunionのパフォーマンスが重なってきます。
Violet Grohl以外の3人のゲストヴォーカルは、『Rock and Roll Hall of Fame(ロックの殿堂)』の式典で演奏していました。
2014年の『Rock and Roll Hall of Fame』で、Nirvanaは"資格取得1年目"でのノミネート、そして受賞という快挙を成し遂げました(当然と言えば、当然ですが)。
以下が『Rock and Roll Hall of Fame』のセットリストになります。この時にはLordeが「All Apologies」を歌っていました。
『Rock and Roll Hall of Fame(ロックの殿堂)』は、ロック音楽の歴史において多大な影響を与えたアーティストやプロデューサー、エンジニアなどを讃えるために1983年にAhmet Ertegun(アーメット・アーティガン・アトランティック・レコード創始者)によって設立されたアメリカの組織で、受賞はファン投票と選出された候補指名委員会から成ります。
Nirvanaは、1990年代初頭のグランジ・ブームを牽引し、音楽シーンに多大な影響を与えたことが評価され、殿堂入りを果たしました。2014年4月10日に行われた式典では、Nirvanaの功績を称えるスピーチや、彼らの楽曲の演奏などが行われました。
その時に行われたNirvanaの再結成の演奏内容は以下になります。
Nirvana at Rock and Roll Hall of Fame Induction Ceremony #29
Barclays Center, Brooklyn, NY, USA - April 10, 2014
6th & Final Set of the evening
Smells Like Teen Spirit (with Joan Jett)
Aneurysm (with Kim Gordon on Vocal)
Lithium (with St. Vincent)
All Apologies (with Lorde) (Krist Novoselic played accordion, Joan Jett acoustic guitar, and St. Vincent electric guitar)
※このページの最後にセットリストと映像リンクがあります。ご覧ください
この、『Rock and Roll Hall of Fame』の式典の後にNirvana Reunionは、ブルックリンのライブハウス「Saint Vitus Bar」でシークレットライブを行いました。
このライブには、当日式典でパフォーマンスした、Joan Jett、Kim Gordon(Sonic Youth)、St. Vincentのほか、J Mascis(Dinosaur Jr.)、John J. McCauley(Deer Tick)といったメンバーで特別なライブを行いました。
Nirvana at Saint Vitus Bar : Rock and Roll Hall of Fame After Party
Saint Vitus Bar, Brooklyn, NY, USA - April 10, 2014
Set Times: Scheduled start: 2:00 AM
Joan Jett
Smells Like Teen Spirit - Breed - In Bloom - Territorial Pissings - All Apologies (Krist Novoselic on accordion, Kim Gordon on bass, St. Vincent on guitar)
J Mascis
Drain You - Pennyroyal Tea - School
St. Vincent
Lithium - About a Girl - Heart-Shaped Box
John J. McCauley
Serve the Servants - Milk It - Very Ape - Scentless Apprentice - Tourette's
Kim Gordon
Aneurysm - Negative Creep - Moist Vagina (Live premiere/ライブ初演)
このライブは、ごく限られた人々に向けて行われたシークレットライブで、会場となったSaint Vitus Barは、キャパシティ250人ほどの小さなライブハウスでした。特に、この夜のハイライトは、Joan Jettがボーカルを務めた「Smells Like Teen Spirit」とも言われてます。
また、このライブを映像化したいとDave Grohlは発言してもいます。
このほか、2018年にもNirvanaの元メンバーが集結し、Joan Jett、John J. McCauleyが演奏をしてます。
2018年10月6日、カリフォルニア州サンバーナーディーノで開催されたFoo Figters主催の音楽フェス「Cal Jam 2018」のアンコールに、Dave Grohl、Krist Novoselic、Pat Smearの3人が再結集し、Nirvanaの楽曲を演奏しています。
この時のゲストヴォーカルに、Joan Jett、John J. McCauley(Deer Tick)が担当し、計6曲でした。
Foo Fighters at Glen Helen Amphitheater : Cal Jam Fest
San Bernardino, CA, USA - October 6, 2018
Concrete and Gold Tour
Serve the Servants (with Krist Novoselic and John J. McCauley)
Scentless Apprentice (with John J. McCauley)
In Bloom (with John J. McCauley)
Breed (with Joan Jett)
Smells Like Teen Spirit (with Joan Jett)
All Apologies (with Joan Jett, Brody Dalle on bass, and Krist Novoselic on accordion)
Nirvana (feat. Joan Jett) - Breed @ CalJam 2018
そして忘れてはならないのが、Nirvanaの元メンバーが集結し、Sir. Paul McCartneyとコラボした楽曲「Cut Me Some Slack」があります。
この楽曲は2012年10月に米国東海岸で発生したハリケーン「サンディ」の被災地救済のためのコンサート『12-12-12: The Concert for Sandy Relief(12.12.12 Theコンサート・フォー・サンディ)』で披露されました。米国時間2012年12月12日19:30から6時間(当初の予定の2時間超)に渡ってNYマジソン・スクエア・ガーデンにて開催されました。このコンサートは全世界約2億人が視聴したとされています。※映像・CD共に発売されています。

Cut Me Some Slack
この楽曲は2013年公開されたDave Grohlの映画初監督作品映画『Sound City: Real to Reel』のサントラに収録されています。また映画は2013年サンダンス映画祭にも出品されました。
Paul McCartney, Dave Grohl, Krist Novoselic and Pat Smear Win Best Rock Song | GRAMMYs
さらに、2014年の第56回「Grammy Awards」で「Cut Me Some Slack」は、ベストロックソング部門を受賞しています。
この2012年以降のNirvanaの元メンバーの集結が2014年以降、チャリティイベントを中心とし、徐々に盛り上がってきたものの、2017年にはFoo Fightersはスタジオアルバム『Concrete and Gold』、2021年『Medicine Midnight』と活動をFoo Fightersはコンスタントに活動を続け、ツアーも行ってきました。
2019年12月初旬から始まった、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の期間を挟み、2021年には今度はFoo Fightersが『Rock and Roll Hall of Fame』で受賞、殿堂入りとなりました。
Foo Fightersの活動もあり、Nirvana Reunionの登場はありませんでしたが、2021年にはPat Smearは以下のようなインタビューに応えています。
Foo FightersのDave GrohlとPat Smearは、元NirvanaであるKrist Novoselicと定期的に連絡を取り合い、象徴的なグランジバンドであるかのように演奏していると語った。「時々、僕とKristとDaveが集まって、Nirvanaのように演奏するんだ」と、1993年から94年までこのバンドのツアーギタリストだったSmearは語った。バンドを恋しく思うことはあるかと聞かれると、Smearはこう答えた。「恋しく思う必要はない。いつもやっているんだ。同じ町にいるとか、そういうことなら、集まってジャムセッションするよ」
2023年、Krist NovoselicはNirvanaの存命中のメンバーで再結成することはあるかと尋ねられると、次のように答えています。
「常にやりたいよ。Kurtが亡くなった後は『もう二度とあれらの曲は演奏しない』という時期もあった。自分の抱えた悲しみの一部だったんだ。やり過ぎはよくないけど、感謝の気持ちを忘れないように特別なものにしたいよね」
また、Dave Grohlは「Nirvanaの曲を演奏するのは、まるでタイムマシンに乗って過去に戻るようなものだ」と語っており、再結成には前向きな姿勢を示唆しています。
『FireAid』のサプライズもまだ記憶に新しいままの、2月14日に当初はDave Grohlが出演予定とされていた『Saturday Night Live, SNL(サタデー・ナイト・ライブ)の50周年記念コンサート』に、Nirvana Reunionが再結集し、ゲストヴォーカルにPost Maloneを迎え「Smells Like Teen Spirit」を演奏しました。
Post Malone and Nirvana at the #SNL50 Anniversary concert. pic.twitter.com/0rwqRBHMMx
— Pop Truther (@poptruther) February 15, 2025
こうしてゲストヴォーカルを迎えてのサプライズでの再結集・Nirvana ReunionはこれまでのNirvanaファンをはじめ、現在の音楽ファンにも、あの時の衝撃とKurtの伝説を思い起こし、この記事は終わります。

※このページの最後にセットリストと映像リンクがあります。そちらも合わせてご覧ください。
次回予告は昨年予定していた以下の記事予定も含めたどれかになります。
近日中に本日観たblurの映画2本のレビューを書きます。blurの映画は良かったです。この2本通して見ると、2本目のオープニングが「デジャヴ?」と思ってしまうほどで、順番間違えなくて、良かったと安心したりもしてしまいました。
Smashing Pumpkins、Manics、Aerosmith、Roxy Music、The Smiths、Johnny Marrのどれか、もしくはその他を取り上げる予定です。
Kula Shakerの引き続き「日本に戻って来て!」キャンペーン、Sloanは『Smeared』の全曲演奏ライブがありましたので続報を予定してます。
メタル、パンクについても書こうと思っています。
新規で、前回のボツになってしまったのでXTCのベスト曲は復活、JAPANのベスト曲みたいなことは機会があればやりたいと思います。
本当はSupergrassやThe Charlatansとか、90年代以外にも、The Beatlesについてもまだ書いてないですね。この辺もそろそろ書こうという気もあります。70年代、60年代のことのほか、ランキングやアルバム1枚、楽曲1曲を毎日投稿するという野望もあります。
この先もまだまだ続きます
最後にメンバーシップも始めています。
ご清聴ありがとうございました!
※記事のセットリストと映像リンクです。こちらも合わせてご覧ください。
Nirvana at The FireAid Benefit Concert: A Charity Concert for the Los Angeles Wildfire Relief.
Kia Forum, Los Angeles, LA, USA - January 30, 2025
Show: 10:30 PM – 10:50 PM
Breed (with St. Vincent)
School (with Kim Gordon on Guitar)
Territorial Pissings (with Joan Jett)
All Apologies (with Violet Grohl) (Krist Novoselic played accordion, Kim Gordon on bass)
FireAid LA Benefit Concert
Nirvana 3:44:38
St. Vincent 3:44:38
Kim Gordon 3:48:35
Joan Jett 3:52:08
Violet Grohl 3:55:29
※切り抜きではないのは、チャリティとして動画が残っているので、動画を全編見て参加してください。
Nirvana at Rock and Roll Hall of Fame Induction Ceremony #29
Barclays Center, Brooklyn, NY, USA - April 10, 2014
6th & Final Set of the evening
Smells Like Teen Spirit (with Joan Jett)
Aneurysm (with Kim Gordon on Vocal only)
Lithium (with St. Vincent)
All Apologies (with Lorde) (Krist Novoselic played accordion, Joan Jett acoustic guitar, and St. Vincent electric guitar)
Nirvana w/ Joan Jett – "Smells Like Teen Spirit" | 2014 Rock Hall Induction
Nirvana w/Kim Gordon (Sonic Youth) - "Aneurysm" | 2014 Induction Ceremony
Nirvana w/St. Vincent - "Lithium" | 2014 Induction
Nirvana w/Lorde & more - "All Apologies" | 2014 Induction
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