読書ログ『ほどき師はもつれの糸をすくいとる』②
作品を読み、心のままに感じたことを。
ちまちま書き足していってます。
『ほどき師はもつれの糸をすくいとる』
稿 累華さま
読むとお口のなかに清涼感の漂う味わい!←
相変わらずの書き散らしですが、第二弾です。
(なるべくネタバレ避けつつ書いておりますが、未読の方は要注意なのです!)
四章:秋月の奏聞
19. 奏聞の騒ぎ(一)
うーん……もどかしい!
ヨルカ皇子、せっかく結ばれたんだから。もうちょっといいとこ見せて!
19. 奏聞の騒ぎ(二)
>陳情を述べに来た者は皆、言葉を選び、顔色をうかがい、おそらくなにも本心を言うことができず――
うわああっ やってくれましたねヨルカ皇子…!
彼の安直な怒りに、奏聞が台無しですよ。
姫もその立場からは強くは言えないし、スオノだって〈結び〉が正しくないとほぼ心では確信してるのに、理性ではそれを認められないし……
雁字搦めですねもう。皆がたぶん正しくない、と思いながらも、巨大な流れに流されていく――
21. 日雇いの勤め
>箒を持って、落ち葉を掃いていく。途中の四阿あずまやの塵や埃を払い、汚れを濯すすぐ。
「ソノラ、宮に潜入します!」
……と思ったら、まじめにしっかり働いていました。偉いよソノラ!
ソノラが正しくあろうと過ごしてきた御縁が、少しずつ繋がっていくようで嬉しいですね。
実は初期、名前を覚えるのが苦手な私は、ちょくちょく、スオノとソノラの名前がごっちゃになってまして。でももう大丈夫。ソノラはソノラ。もつれを見たら放っておけないソノラなんです。少し前からばっちり彼女の後ろをついて見守る所存です!
そして迷い込んだ宮の奥で、ソノラがぶつかったのは――
>背はそこそこの、顔はまあまあの男だ。ただし、あまりにも酒臭い。
不良な役人か何かか? と焦りましたが――ヨルカ皇子。お前かーい。
そしてソノラ目線の皇子の評価、地味に抉りに来てません?(笑)
無礼討ちにされませんように……
22. 過去の出会い
>「首の肉だけで一日耐えてやる」
武官、タカラのセリフです。
……めっちゃ格好良くありません!?(強い信念×筋肉が大好きな私♪)
作中一の名台詞として記憶しましょう(絶対違うw)。
23 蕎麦の〈もつれ〉
>湯上げしてひっついた蕎麦のような〈もつれ〉
くすりと笑いました。ここは私にも"もつれ"が見えましたね。
>くっついた蕎麦に、ゆっくりと出汁の利いた汁をそそぐように尋ねる
なんてやさしい手料理のような付き合い方。
>「……オレだって、こんな自分が嫌いだ。だから、姫も……オレには心から笑いかけてくれない」
あら…………ヨルカ皇子。そんなふうに思ってたの。存外姫のことよく見ていて……
私の中で、ヨルカ皇子への印象が変わろうとした瞬間、ソノラのセリフが被さってきました。さすがミハヤの娘ですね。大胆!
ミハヤ達を解放してくれたテソン皇子。
――待って。ほっとしたけど、これ絶対嫌な予感がするよ…!
24. ヨルカの怒り
ほらあ! やっぱり! せっかくソノラがほぐしてくれたのに、口惜しさに歯噛みしてますよょょ……
26. ミハヤとタカラ
ああ! 繋がりました。
>「わたしは、母さんを継げないって」
冒頭のソノラの思い。
二人の母。ソノラが自分の中にどんな思いを抱え、ミハヤの背中を見ていたのか。タカラの言葉を聞きながら、ミハヤと共にふっと私の中にも納得が降りてきました。一度、冒頭を読み返し。前よりもっとソノラのことが好きになりました(^^)
27. 姉妹の〈もつれ〉
要所要所で鳴る"紡ぎ車の音"。これがほんとにいいですよね!ゾワッとします。
27. 姉妹の〈もつれ〉(ニ)
うあぁ……ふえぇ……(iДi)ダバー
ソノラとスオノ。二人の叫び……
辛かったね、ふたりとも。
>「──私から事情をお話ししよう」
頼もしいテソン皇子の言葉。泣き崩れる姉妹をそっとしといてくれて、ありがとう。
そういえば、双子だけどどっちがお姉ちゃんなのかしら?
おおっと!
余韻に浸る私になんたる無粋!
襲撃者たちが、タカラの華麗な体さばきに処理される光景に、ざまあみろ状態ですよ。
それにしてもせっかくヨルカ皇子の心持ちがいい感じの方へと傾いたのに、いざこざは収まる気配がなく……どうなるやら。
30. 結びの家(二)& 31. ミハヤの台詞
捨てられたわけじゃなかった。良かった――じゃないんですよね。「探してた」「会えてうれしい」。何言われても遠いんですよ。だって自分が過ごしたこれまでは変わらないんだもの。
嬉しいはずの実父の言葉にもやっとし、ソノラの隣にミハヤがいることにほっとしました。
>もつれは、持ったままでもいいんだよ
すてきな言葉。
「もつれは見逃さない」とまっすぐ向き合う若さのソノラに、歳を重ねた人生の先輩からの言葉ですね。
私も何か問題があるとすぐに「解決しなきゃ」と思って焦るんです。でも身近な人に言われました。無理して解決せずに「問題がある」と一旦認識して置いておく。時間を置くことで、見え方が変わったり、自然と解決したり、向き合うべきときが来たり。必ずしも焦らなくていいんだ、と。
〈もつれをすくいとる〉
ああ、そういうことだったのか。やさしくて素敵なタイトル回収でした。
36. あとづけ
ふう……そうきて、こうくるのかあ。ふむふむ、と頷きっぱなしで。
ミハヤの言葉を、ソノラはしっかり自分のものに落とし込んでいますね。
畳に座して座り、椅子を拒むさまが、ウロン爺の人柄を表していておもしろいですね。 さて、次回会うときは、椅子に座ったウロン爺を見ることができるのでしょうか。
38. 正直者(二)
結び直してめでたしめでたし――?
ソノラの目に、黒ずんだお蕎麦がみえたよ、大丈夫なの?ソノラもなにか迷っているし……まだまだ一波乱ありそうですね。
というか、「実は間違いでした!」と目の前でやり直しされるヨルカ皇子の心境よ…(さすがに可哀想だ)
>(もう一度……)
──風車を、買ってやりたかったなあ。
う、ウロン爺!!(´;ω;`)ブワッ
5章がおわりましたね。果たしてここからすべてがうまくいくのでしょうか?どうにもすんなりいかない気配が…
ラスト10話はもう一気読みでした。
テソン皇子の負傷。止まってくれたヨルカ皇子。高所から落ちかけて息を呑み。どこか恐ろしさを感じるメノウ姫の母、〈幹〉。
それこそ土砂崩れのように、すべてがどうっと流れていって。その中にあるソノラの回想の中の、糸繰りができない。母のミハヤを継げないことへの感情爆発がエグかった。
>手の平から足の裏まで皮膚があるのが恨めしくなった。あふれて沸いた感情がそこから出ていかない
体が内側からつき破られそうなつよい思いに、胸がギュッとなりました。われた糸車がいたい。めちゃくちゃいたいのに、ミハヤの真っすぐさが、いたくて温かい……
ヨルカ皇子の顛末が良かった。友の結び。金の錦鯉とメノウ姫のほころぶ笑顔。明けに行って学ぶように、との幹の沙汰。本当に良かった。ヨルカ皇子の行く末を応援してます……!
そしてソノラ。やっぱりソノラはミハヤの娘ですもんね。帰ることは予想してました。仲良く一緒にご飯を食べて、おこげの香りのなかに眠る。静かな幕引きです。
おしまい。
……おしまいですって!?
終わってしまったよぉ……(泣)なんだか続きがすごーくありそうな気がしてしまって、出自がものすごくお嬢様なソノラがこのまま果たして村娘として生きていけるのか、とか。たまにはスオノや父とも会えるのかしら、とか。タカラやヨルカ皇子とも、もう会う機会はないのかしら。そして国を救う偉業をなしたほどきの力は、これからどうなってしまうのか、とか。
またいつか、この世界の続きを覗いてみたくなりますね。
稿累華さま、すばらしい世界の物語をありがとうございました!
