懐かしのスマブラX。今一番身近にあるのはゲーム音楽かもしれない
任天堂のゲーム『スマブラ(大乱闘スマッシュブラザーズ)』。
こちらでも不動の人気を誇るゲームだ。いくつも続編が出ているが、今でもファンの耳に焼き付いているのが『スマブラX』のオープニング。
なにしろ、ゲームのオープニングなのにラテン語。しかも、みんなの大好きな任天堂の歴代キャラが、所狭しと出てくる。当時はとにかく圧巻だったのだ。
ご存知ない方、またもう一度ご覧になりたい方は、まずこちらをどうぞ。
。。。と行きたかったのだが、任天堂公式もSuper Smash Bros.公式の動画も存在しないことが判明。
著作権の関係でここにはリンクを貼れないが、気になる方は「スマブラX OP」などで検索してみていただければと思う。
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少し前になるが、近所の公立高校の合唱コンサートに行ったら、プログラムに『Audi Famam Illius: Super Smash Bros. Brawl Main Theme』と書いてある。
ん?と思っていたら、1年生が全員でこの歌を歌い始めた。ハーモニーの見事な合唱で、荘厳ですらあった。聴衆(もちろん父兄)は大喜び。拍手喝采、指笛も飛んでいた。
生徒が選んだのか、生徒が選んだものを先生が了承したのか、それとも先生が選んだのか??? 文化祭ではなく、合唱コンサートで歌うということは、音楽の時間に音楽の先生が指導したということだ。
いくらみんな知っていて、しかもいい曲だとは言え、公立の学校の合唱コンサートでゲーム音楽を歌うだろうか。日本だったら、ちょっと考えられない。
いいものはいい。それが、ゲーム音楽であっても。
こちらでは、ゲーム音楽とクラシック音楽との境界線が、ずっと低いようなが気がする。ここ数年、日本でも定着してきたゲーム音楽のクラシックコンサートも、こちらでは頻繁にやっている。
ゲームで耳にする音楽は、もしかしたら、今の子供たちにとって一番身近な「音楽」なんじゃないかとよく思う。『スマブラ』シリーズ、『ゼルダ』シリーズ、日本のゲームではないが『Undertale(アンダーテール)』など、音楽療法に来る子供たちとの間で話題になる曲も、ゲームの中の音楽が結構多かったりする。
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ゲームの音楽は、実はかなり奥が深い。キャラクターの性格やロケーションの雰囲気、さらにはストーリーの文脈に合わせて、世界のさまざまな地域の音楽、さまざまなジャンルの音楽が、その特徴を生かす形で上手に使われている。
ゲーム中に聞こえてくる音楽のおかげで、気持ちがグッと奮い立った経験は、きっとプレイヤーなら誰にでもあるだろう。意欲をかき立てられたり、キャラクターへのシンクロ感を強めたり、大きな達成感を感じたり。
そういう五感を通じたストーリー体験ができるよう、ゲームの音楽は、綿密に考えられてアレンジされているのだ。
例えば、荘厳な場所で、不穏なお告げや重大な秘密が明かされるシチュエーション。なぜか大抵、パイプオルガンが流れてくる。圧倒的な響きで教会を満たすパイプオルガンの音色は、人間を超えた存在を思わせるような力があるからだろうか。
一方、主人公の故郷の風景では、「どこか知らない国の小さな村」を思わせる音楽が聞こえてくる。いろいろな民族楽器と、ドレミファソラシド的な音階とは違った音階が取り入れられ、西洋音楽に慣れた私達の耳に「別世界感」をもたらすようになっているのだ。
今やゲームは、ストーリー、音楽、アートの三つが一体となった壮大なクリエーションだ。『東方Project』(ZUN)、『Key』のゲームの数々(麻枝准)、『Undertale(アンダーテール)』(Toby Fox)など、クリエイター自らが作曲も手がけた結果、ゲームの世界観の魅力がさらに増し、大ヒットしたものもある。
それだけではない。映画監督の新海誠と作曲家の天門のように、ゲームの映像とその音楽からスタートして、大きく羽ばたいた人たちもいる。またアニメ化によって、アニメ、ゲーム、主題歌まで世界的に大ヒットしたゲーム『STEINS;GATE』のような例もある。
ゲームはもはや、ゲームの枠にとどまらないのである。
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子供がゲームをやめられないのは、どこの国でもどこの家庭でも問題で、親としてはすぐそちらに目が行ってしまう。
でも音楽療法士としては、実はいろいろな意味で「最先端」のアート体験に、良くも悪くも子供が長時間どっぷり浸かっているという点に、もっと目を向けないといけないなと思う。
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