死ぬのが怖くて何が悪い
ダイヤモンド・プリンセス号に乗船していた
この地域出身の老夫婦の感染が確認された。
「日本、大丈夫?」「ご家族やご友人は?」
そう、聞かれる回数が増えた。
そんな質問に答えられる人間が、
いまどこにいる。
年老いた親が心配。友人知人も、
知らない人だって心配。
それ以上、何も言えない。
一方で、その質問の真意は微妙だなと
思っている自分がいる。
私が日本人であることの確認、
私の家族が日本にいることの確認。
私が、自分たちのコミュニティとは違う所に
つながっている人間だということの確認。
何かが弾けたら、
私に対する視線も変わるのかもしれない。
多文化を歌うこの地でも、
排除の芽はそこここに見られる。
私のクライアントである難民の人達の
苦労を見れば、明らかだ。
でも、差別の問題については、
なんとかなるだろうとも思っている。
それを生き抜くぐらいの、
知恵と度胸とギャグセンスが
ここで生きてく上で、もともと必須だから。
心配なのは、自分の体だ。
私には、肺の持病がある。
肺炎の恐怖とは、ただの風邪でさえ隣り合わせ。
いったんこの地で感染が広がれば、
たぶんあっという間に…。
私は、真剣に恐怖している。
お金のありかや、いざという時の対応を、
上の子には伝授した。
ウイルスめ、よくもまあ、
よりにもよって肺を選んでくれたものだ。
そういう自分の気持ちを正直に話すと、周りは
「いやでもそうやって心配して
メンタル落とすのが一番まずいから」
そう、慌てたように
不安を打ち消してくれようとする。
まるでなんだか、言ってはいけないことを
口にした時のような。
たしかに、日本人なら言霊に悟られないように、
肝心の部分は声にしない方がいいんだろうな。
でも。
死ぬのが怖くて、何が悪い!!!!!!
たぶん、私にできることは限られている。
限られているなりに、精一杯やって、
後悔のないようにする。
きっと、それぐらいしかできないけれど。
恐怖心からスタートしたって、いいじゃないか。
映画なら「大丈夫だよ」って
笑ってるやつが一番にやられて、
ビクビクしているやつが、
最後まで残るじゃないか。
おかしな楽観主義で目が曇るぐらいなら
心の目と野生の勘を研ぎ澄ませて、
見極めていきたい。
生きるぞ。
ここまで書いてみて、
始めたばかりのnoteをこの一週間、
頼まれもしないのになぜ
毎日更新しようとしていたのか
ようやく気がついた。
(そしてその野望は、
睡眠不足で免疫が落ちる恐怖から
寝ることを優先するせいで、
まったく果たせないのだが)
私はやっぱり、
何も残さずに終わりたくないのだ。
やっとたどりついた、
自分が余す事なく生かされていると実感できる
仕事のこと、
そこで日々感じ、新たになる自分自身のこと、
そこで日々出会う、一つとして同じもののない、
人々の生きるかたちのことを
やっぱり誰かに知っておいてほしいのだ。
生きるぞ。
なにしろ、私にはまだ
やりたいことやらなきゃいけないことが
たくさんあるんだから。
*
今日の歌。
Orangestar feat. IA "時ノ雨、最終戦争"
外の世界と切り結ぶには
あまりにもグチャグチャでまとまらない感情を、
ボカロの声は時に、
すごくよく表現してくれると思う。
少なくとも私は、共振できる。
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