【英語で】低温殺菌牛乳
Q:低温殺菌牛乳を何という?
A:milk pasteurized at a relatively low temperatureやmilk pasteurized around 65°Cと言えば通じるでしょう。
久しぶりの【英語で】シリーズ。
この単語を思いついたのは、実は先日の中村先生の記事がきっかけ。その名を誰もが知っているであろう「悪名高き」フランス人を先生が取り上げていたからです。
その名はPasteur。pasteurizeの語源です。日本語で言うとパスツール。その名を冠した研究所がある、その人です、はい。
pasteurize バクテリア、ウイルス、原生動物、カビ、酵母などの有害な生物を死滅させる目的で食べ物に熱を加えること。
その処理の考案者 Louis Pasteur由来のフランス語pasteurizerが語源。
え、悪名高い?高名なでしょ?
いえいえ、中村先生の記事にもそのペテン師ぶりがしっかり書いてありましたし、他にもterrainグループを中心に、彼のやった実験についてなどのいくつもの発信がありますから、その悪行の程を知っている人にはよ〜く知られている「悪名高い」御仁です。
ただの詐欺師が、歴史上の偉人として教科書に載っている。おかしな話だと思うけど、それだけなら、さしたる実害はない。でも、パスツールが残した最大の実害は、パスツールの影響力です。その輝かしい名声のために、パスツールの『病原体病因説』が後の時代のスタンダードになってしまった。
実際のところ、パスツール以前には、ベシャンの『テラン(terrain)説』や、クロード・ベルナールの『内部環境の固定性(ホメオスタシス)』など、「病気は体の内側より生じる」という考え方も健在だったが、パスツールの成功は、彼らの名声をおとしめた。ひいては、医学部での教育、研究の方向性、一般大衆の健康と病気に対する意識をも変えることになった。パスツールの実害は、まさに、この点にある。
いまわの懺悔だろうか、パスツールは死ぬ間際に、「病気は微生物のせいではない。本当に大事なのはテランだった」と認めたという話があるが、病原体病因説が支配的な現代において、こんな小話に耳を傾ける人はいない。
こやつ(笑)のせいで(他にもドイツとイギリスに同様の「悪名高い」御仁らがいますが)、全世界で「誰か(や蚊やハエなどの病原菌媒介生物)からバイキンが移って病気になる」とみんながずーっと信じ込んでしまい、その思い込みにより愚行が極まったのが2020年。
家にこもってみたり、鉄砲の様な器具でおでこ目がけて光を当てたり、建物に入ると小さな長方形の機械の前に立ったり、四六時中プラスチックや布で顔半分以上を覆ったり、揮発性液体を振りかけハエよろしく手をすりすりしたり、謎液を体に何度も入れたり、意味のないどころか逆効果な事に心血を注ぐ人があとを絶たなかった月日が流れましたね、はぁ。
パスツールの悪行はまた別の記事で書くと思いますが、今日のところは、この御仁由来の単語pasteurizeについて少しお勉強。
日本語だとパスチュライズド牛乳と言うと、それ自体が既に「低温」殺菌を表すことになっている様ですね。
でもpasteurizeという英単語は、上記Wiktionaryの通り「殺菌する」ことを意味しているだけですから、その単語自体には高温・低温という区別はないのです。
usdairy.comよると、(一般的には)温度は一種類。161°F(71.7°C)で「殺菌」処理をした牛乳を、raw milk(生乳)と区別してpasteurized milk(殺菌牛乳)と言う様です。

°C = (°F - 32) ÷ (9/5).
°C equals °F minus 32, divided by 9/5.
ところが日本で行われている殺菌方法は5種類があるとのこと。
低温殺菌(LTLT=Low Temperature Long Time)
・低温保持殺菌:保持式で63~65℃で30分間加熱殺菌する方法
・連続式低温殺菌:連続的に65~68℃で30分間加熱殺菌する方法
高温殺菌
・高温保持殺菌(HTLT=High Temperature Long Time):保持式で75℃以上で15分以上加熱殺菌する方法
・高温短時間殺菌(HTST=High Temperature Short Time):連続的に72℃以上で15秒以上加熱殺菌する方法
超高温殺菌(UHT=Ultra High Temperature)
・超高温瞬間殺菌:120~150℃で1~3秒間加熱殺菌する方法
最初の二つの方法で処理された牛乳が日本で言うパスチャライズド(低温殺菌)牛乳と言うことになるんでしょうね。
英語でpasteurizedとだけ言うと、日本のスーパーで売っているほとんどの牛乳、超高温瞬間殺菌とそれ以外の高温殺菌や低温殺菌との区別はつきませんから、少し詳細を付け加えないとわかりませんね。時々見かける高温殺菌の牛乳なら、milk pasteurized at a relatively high temperatureとかaround 75°Cとか何か補足をつけないと区別できません。
実はこのpasteurizedとパスチャライズドの違いに気づいたのは、terrainグループの方たちが、なぜ現代人にこれほど病態を持つ人が増えたのかというディスカッションをしている時に、理由の一つとしてpasteurized milkを挙げていたからです。
その時の私の認識は「高温殺菌に比べたら低温殺菌の牛乳は遥かにいい筈なのになぜいけないの??」でした。はい、英語のpasteurizeと日本語のパスチャライズをイコールで結んでいたからですね。
確かに、パスツールが行った殺菌法は低温だったし、pasteurizationの定義としては通常100℃未満の温熱で殺菌する事(Wikipedia)とあるのですが、terrainグループの人たちは、何度であろうが殺菌処理すること自体がよくないという意味でpasteurized milkと言っているのにその時気づいたのです。
はい、カタカナ語が元の言語の単語と同じ意味とは限らない…どころか、カタカナ語に限らず、言葉の意味は使い手によってどんどん変わっていく(ある意味が廃れたり、新たな意味が加わったり、特殊な例のみに限られたり、意味が全般的なものに広がったり、真逆の意味になったり…)ものなので、言葉の使われ方に何か違和感を覚えたら、調べてみる習慣を持つといいですよ。
言葉の理解を深める意味で役に立つのが、反対語を調べること。pasteurizedの反対は? raw milk (生乳)です。Wikipediaには
Raw milk or unpasteurized milk is milk that has not undergone pasteurization.
生乳、言い換えればパスチャライズ処理されていない牛乳とは、殺菌処理を施されていない牛乳のことである。
と載っています。すなわちpasteurizeとは温度如何に関わらず、殺菌処理をする事を指す言葉だとわかるわけですね。
本当の健康について考え始める人が増え、アメリカなどではraw milkの人気や需要が戻ってきている様です。
日本では、なかなか飲めない生乳。いつかは飲んでみたいと思っています。

Let our terrain always be properly nourished and working!
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければサポートお願いいたします!いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきますね!