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『踏まれない場所へ』央白(おしろ)×南かのん×くえす [KANΦQUEコラボ]

さて、少し時間が空きましたがゆっくり再開していきましょうか。
こちらで募集し、エントリーしてくださった方の作品の中からピックアップさせていただいて何かを創るコーナー。

後半(第二部)のトップバッターは央白(おしろ)さんのショートストーリー「踏まれない場所へ」を朗読してみました。お話を読みながら浮かんだ短いメロディに乗せています。

ぜひ読みながら聴いてくださいね。

おしゃべりより絵を描くことが好きな女の子が、猫の僕に話しかける。
 学校の帰り道、川沿いの土手。

 クローバーの白い花を細い指先でつつきながら、今日あったことを僕にこぼしていく。猫の僕にはよくわからない話。でも、たぶんだけど、少しだけつらかったことだ。

 「そうなんだ。でも、気にすることないよ」
 それくらいしか言えない。

 女の子はクローバーの中から四つ葉を見つけた。けれど、少しも嬉しそうじゃない。摘んだそれを親指と人差し指でくるくると回しながら、小さくつぶやく。
 「先生がね、四つ葉のクローバーは、人に踏まれるところに育つんだって…」言葉が、そこで途切れる。

 「踏まれるより、踏まれないほうがいいに決まってるよ」
 そう言うと、女の子は少しだけ笑って、僕に手を伸ばす。

 女の子は僕のことが好きなくせに、扱いには慣れていない。両脇に手を差し込んで持ち上げる。体がびよんと伸びて、足がぶらぶらする。あまり気持ちのいいものじゃないけど、我慢してやる。
 この子も、きっと、たぶんだけど、いろいろ我慢している。

 踏まれる場所に育つ四つ葉のそばには、誰かの足跡がいつも残る。
 僕を撫でてくれるたくさんの人たちも、すぐに僕をおいて行ってしまう。僕はその足跡について行くことは出来ない。

 女の子は、小さな段ボール箱に僕を入れると、胸のあたりで抱えて歩き出す。箱の中から見上げると、揺れるたびに空もゆれる。

 「お父さんも、お母さんも、良いって言ってくれたから大丈夫だよ」
良くわからないけど、大丈夫らしい。

 三歩くらい歩くたびに、女の子は箱の中を覗き込む。そのたびに、顔が少し近くなる。横に、さっきのハートが四つ繋がったクローバーが落ちている。

(了)

とても優しいお話。
猫ちゃんよかったね、って思わず声をかけたくなるショートストーリー。

南かのんさんに朗読してもらおうと思って素朴なメロディにピアノの伴奏を添えて曲を送りました。「こんな感じで読んでください」ってことで自分でも読んでそちらも載せていたのですが

「これでいいじゃないですか、このままいきましょうよ!」

えー。いいんですかー?
というわけでお聴き苦しかった点もあったかもしれませんが、そのまま採用となりました。裏でかのんさんにかわいくメロディを添えてもらいました。

央白(おしろ)さん、心がほんのり温まる素敵なお話をありがとうございました!

かわいい歌声を乗せてくれたのは、南かのんさん!



ここで、突然ですが1つお知らせです。
先日リリース&動画をお届けできた『ひかりへ -Mother-』ですが、作詞をしてくれたもなさんが歌詞に沿ったイラストをたくさん手書きで描いてくれました!・・・ので『母の日版動画』として公開することにしました。
せっかくの母の日ですので時間を決めてみんなで観ませんか!?というお誘いです。ご都合の合う方がいましたらぜひ一緒に!
(もちろん公開時間以降もいつでも観れます)

5月10日 20時 ぜひお集まりください♪僕、かのんさん、もなさんと一緒に観てほしいです😊

動画のリンクは、動画の公開設定が終わったら載せます。
(まだ僕のほうで一生懸命創っております・・・)
それまでは「リリース版動画」で「予習」してみてくださいね^^

絵をかんばって描いてくれたのは、もなさん(なんと28枚・・!)

そういえばリリース版の動画の最後に『To be continued』って書いてましたね…(笑)

【ついしん】
『母の日版』URLが確定しました!(5/10 19:58配信開始です)


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