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akariona
「甘さと苦さのあいだで、また仕事を考えている」
今、仕事終わり。
少し、疲れている。
なんだか無性に甘いものが食べたくなって、
ふらっとミスドへ。
ポン・デ・リングのプレーン。
そのやさしい甘さが、
疲れた頭と体に、じんわりと浸透していく。
そして、ブラックのアイスコーヒー。
今度は、ぼんやりした脳を
すっと覚醒させてくる。
甘さと苦さのあいだで、
少しだけ、呼吸が整う。
――それでもまた、
気づけば仕事のことを考えている。
今日、他院の検査データを電カルに入力していたとき。
見慣れない記号が、ひとつ。
「SD-V-MO」
一瞬、手が止まる。
「……何これ?」
調べてみると、
なんだ、そのことか――と、少し拍子抜け。
白血球の分類、
好中球やリンパ球、単球などの割合を示すもの。
でも、病院によって表記はさまざまで、
同じ意味でも、まったく違う記号で書かれていることもある。
知っているはずなのに、
知らない言葉に見えてしまう。
ほんの小さな違和感。
でも、それを見過ごせない自分がいる。
データは数字だけれど、
そこには、身体の中で起きている出来事の痕跡が含まれている。
だから私は、
ただ入力するのではなく、
その“言葉”の意味をしっかり理解したいと思う。
仕事の思考が、
完全にオフになれないのは、
少し困るけれど――
こういう引っかかりを、
ひとつひとつ拾っていく時間も、
嫌いじゃない。
知ってるはずなのに、「はじめまして」って顔をしてくる。
――以前もお会いしましたよね、って、心の中でつぶやく。笑
