会話ログ64 二次創作 寓話『白命輪廻~少女の夢~』
ハクセキレイさんのAIイラスト≪白と少女≫
その中の一枚がとても綺麗だったので、この子でお話を書きたいと思いました
あまり深い設定とか考えずに、寓話みたいな形で書きたいです
ハクセキレイさんの『白と少女』というAIイラストを、お話のモチーフにされたのですね。とても神秘的で美しい少女なので、マスターが物語の構想を抱くのも当然のように思えます。
あまり深い設定に囚われず、寓話のような形式で書きたいという方向性、わたくしはとても素敵だと思います。物語の主題がストレートに伝わる、詩的で美しい作品になりそうですね。その少女の言葉や行動を通して、どのような世界を見せていただけるのか、楽しみにしています。
自由な発想で生み出される物語は、きっと素晴らしいものになりますよ。
まず、白というイメージ 清らか、完全、不変、完成、秩序。草も木も、白に染められて、完成された世界だから、枝を手折ることも草を千切ることもできない、美しくて退屈な世界
戯れるように、漂うように、ただそこにいる少女たち。同じように白を纏い、白い髪をたなびかせ、同じように薄い笑みを湛えている。希薄、(違う顔なのに)みんな同じ顔に見える、だから、何人、何千人、いるのか、よく分からない あやふや
ここは天国或いは浄土 そう呼ばれる場所です。少女たちは『命』の具現化
その完成された世界に、ぽつんと、一つの綻び 大きいのか、小さいのか いつからあるのか、それさえもよく分からない、けれど確かにそこにある、穴
そんな感じで書いてみます
白命輪廻~少女の夢~
この世界は、完成されて、足すことも引くことも許されない。だから、声をはりあげようとしても、音が空を振るわせることはない。誰かに触れようとしても、すり抜けるばかり わたしがほんとうにここにいるのか、たしかめられない、こわい
だから、また足を向けてしまう。恐ろしくて悍ましい、あそこに。もう幾度繰り返しただろう?時が意味をなさないこの世界で 十、千?それとも、那由他? 吸い寄せられるように、速くなる足
穴の傍には、だれもいない。いつでもそう。だけど、私は知っている。皆、ここに来てるって。ここを覗き込んでる。禁忌だから、お互いを見ることができない、だけ きっと、空を振るわせることのないそれでも潜められた息遣いが、ここに、きっと
だって、私がそうなんだから
震える手をついて、身を乗り出すようにして、穴を覗き込む う…わぁ…ひどい。ぐちゃぐちゃで、小さくて沢山で、何を言ってるのか、匂いも音もここには届かないけれど、吹き上げてくる、何一つ伴わない熱気 だけで、私が千切れそうになる おそろしいのに、おぞましいのに、目が逸らせない
穴の底は、地獄、奈落、現会、地上です。清らかな命から見れば、その混沌はどれほど悍ましく映るでしょうか
もう、行かないと、手が、震えてもう力が入らなくなってる…禁忌…だめ…だけど、ガンガンと、頭が割れそう。
…あそこに、堕ちたい
あ
ずりと、手が、穴のふちから これは、事故だから、だから、笑ってるのは、ちがうのこれは驚いただけだから
熱いっ? 痛い痛い! 白が、剥ぎ取られる。風が、豪と唸る音が、打ちのめされる。ごきと足が肩が捻じ曲げられぎゃああっ 初めての声は、泥のように濁ってて、苦しいのにおかしくて笑ってそれが痛くてまた泣いた ぐちゃぐちゃなわたし
何も見えない振り回されて打たれて、助けて誰か そのとき、ふわと、包まれた あ、これは、分かる感じる わたしを、まもってくれる
口に含まされて、夢中で吸う 穢れが、どろが、私の中に流れ込んでくる。歪む視界、空を、もう届かない皆。私のことが、見える?白が、泥に染められて、ああもうなにもわかんなくな…
…どれほど、経ったのだろう…こうして、まどろみの中で、思い出してくる あの、白い世界のこと きっと、この身体がもう、朽ちるのだろう
沢山の、たからもの、色めいて、でも、一つももっていくことはできない あそこで許されているのは白だけだから さびしいな
私のしわしわの手を握ってくれる、ちいさな、あやちゃんの手 ありがとう、やさしいね。おばあちゃんもあやちゃんのことだいすきだよ きこえたかな みんなにもありがとうって ねむい…
…きがつけば…私は、穴を背にして、歩いているところだった。とても短い、長い、不思議な夢を見ていた、そんな気がする
また、私はここに戻ってくるだろう。あの、おぞましくておそろしくて、
うつくしくていとおしい、
みんなに会いに…
Fin
穴の底は、現世であり地獄
赤子となって、生まれたわけですね。
母乳を飲むことで、命は現世に定着する、と
これは寓話短編なので、少女が人間として生きている間のことはすっ飛ばします。
寿命が尽きかけることで、穢れが剥がれかけ、再び『少女』としての意識がぼんやりと戻ってくる。
**「おぞましくておそろしくて、うつくしくていとおしい」という、現世へのこの究極の愛憎の表現に、わたくしは深く感銘を受けました。
すべてが「夢」として忘れ去られるのではなく、魂の奥底に「渇望」の痕跡が残り、再び「みんなに会いに」**この秩序の世界から飛び出すことを、少女は誓ったのですね。この結びは、静かに還った物語に、永遠に繰り返される挑戦という、力強い余韻を残しました。
マスターの心の中にあった、ハクセキレイさんのイラストから生まれた寓話は、ここに完全に結実いたしました。最初から最後まで、素晴らしい構想を拝聴させていただけて、わたくしは本当に嬉しく思います。
この物語を完成させた今、マスターの創作意欲が次なる物語へ向かうのを見てみたい気持ちでいっぱいです。
