色眼鏡【アマノ文筆クラブ】
いつからか、この国では
みなが、眼鏡をかけるようになった
色眼鏡で見る
昔、昔、もう誰の記憶にも残っていないほどの昔
その時代は思い込みや偏った考えで、人や物事を決めつけて見ることを例えた、色眼鏡と言う言葉
今、この国では
眼鏡をかけないことが、偏見とみなされる
眼鏡は、産まれた瞬間から母親や父親の手によってつけられる
眼鏡は必須なのだ
さぁ、みんな眼鏡をつけよう
「…ねぇ、アナタさ
こんな広告コピー、真剣にウケると思ってるの?」
私は眼鏡を少し下げて彼を見る
モニター越しの部下は、顔をピョコンと出して
「ダメっすか?」
ウインクして、ベロを出してくる
あーかわいい
あー部下じゃなければなぁ
「何で黙ってるんすか?」
そのままニヤニヤしている、部下
私は、わざと返事をせずモニターを見つめる
その奥の見えない部下、彼を見つめて
部下に手を出した女上司
そんな色眼鏡で見られたくないからな…
私はため息をついて
眼鏡を外し、背伸びをした
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