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新メンバー、募集中

2008年、トルコ。
高校の同級生ナガタさんが旅に加わり、3人旅が始まった。


イスタンブールから夜行バスに乗り、サフランボルという町にやってきた。

サフランボルは、トルコの昔ながらの民家がすり鉢状の地形に建つ素敵な町で、世界遺産にも登録されている。特に見所があるわけじゃないけど、のんびりしたいいところだ。僕らは散歩したり、宿でごろごろしたり、ヨガしたりと、ゆるーく過ごした。やっぱりのんびりが一番だ。

3人旅になって1週間ほどが経ったけど、なかなか楽しかった。注文する料理も1品増え、でかいメロン買ってきて一緒につついたり、1リットルのアイスクリームのパックを買って食べたりできた。

それに2人がショッピングしている時に、1人でフラフラできるのも有難かった。これまでの11ヶ月、24時間ずっと妻と2人でいたわけで、そりゃ楽しいこともいっぱいあったけど、やっぱりケンカもするし、でも逃げ場がなかったりで、大変な時もしばしばあった。いや、そうはいっても楽しいことの方が圧倒的に多いんだよ。ほんとに。
なぜだろう、こうして書いているそばから、何かを恐れて必死にフォローを入れている自分がいる。

でも、女子たちは僕に不満があるようで、「男子の新メンバー来ないかなあ」としょっちゅう『あいのり』みたいなことを言っている。

そんな女子たちを引き連れてサフランボルで散歩していると、えらくハンサムな青年が声をかけてきた。ふと横を見ると、今まで死んだ魚のような目をしていた妻とナガタさんが、見たこともない満面の笑みで食いついている。
彼が「俺の姉ちゃんの結婚式なんだ。姉ちゃん見てってくれよ!」って強引に誘うのでハイハイとついていったら、ほんとに綺麗な花嫁さんに会うことができた。僕も今まで見せたことのない笑顔(だらしなく鼻の下を伸ばしたやつ)になってしまった。ぜひ、新メンバーになって一緒に旅をしてほしい。

サフランボルで2日ほど過ごした後、「ジャニーズ系がいいなあ」とぶつぶつ言う女子たちと共に、トルコ一番の観光名所であるカッパドキアに向かった。

「何とかなるだろう」と高を括ってバスの予約をしなかったのが良くなく、カッパドキア行きのバスはどこも満席だった。
途方に暮れる僕らに、親切なおじさんが「アクサライまで行けば何とかなる」と教えてくれたけど、そこからも結局ヒッチハイクをする羽目になった。照りつける太陽の下、排気ガスにまみれて親指を立て続けること30分。ようやく1台のトラックが停まってくれた時は、心底ホッとした。

トラックの高い座席から見るトルコの大地は広大で、田園風景が美しかった。何とか陽が落ちる前にカッパドキアに着くことができた。
ちょうど名物の奇岩が姿を現した頃、空は燃えるような夕焼けに染まり、オレンジ色に輝く摩訶不思議な景色に鳥肌が立った。

「すっげー」

おいしそう!


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