指示待ちの危うさ|指示待ちは楽かもしれない。でも私は少し怖い
私は社会人になってもう長いですが、いつの間にか、指示待ちで働くことが苦手になっていました。誰かの指示を受ける前に自分から提案する。こっちの方がしっくりくるし、何より「安心」なのです。
1. 指示待ちは楽?
確かに、指示待ちの方が「楽」な気はします。

自分で状況観察し、取り組むべき課題を見出し、解決策を考え、コンセンサスを取り、合意できたらタスクに落とす…なんてことをしなくて済みます。上司から指示を受けて、それをやればいいわけです。不明点があれば上司に聞けば教えてくれます。責任も上司がとってくれます。だって上司の指示なんですから、部下の自分に責任なんて取れません。
ただ、直感的に評価は上がりにくい気がします。言われたことを忠実にこなすことも一定の評価にはなりますが、主体的な提案や行動によって期待値を超えないと高い評価はもらえなそうです。
キャリアアップに興味がなくて、ただ労働に対する対価をもらえればいいという考え方であれば、これで十分。全く問題ありません。
2. でも、私は少し怖い
「怖い」というのは不可思議に思われるかもしれませんが、私にとっては指示待ちスタイルでいることは少し怖く感じるのです。
例えば、上司に呼び出されて仕事を振られる場面は少しドキドキします。
「意義を感じられない仕事を振られるんじゃないか」
「嫌な仕事を振られるんじゃないか」
「自分が苦手な仕事を振られるんじゃないか」
「そもそも無茶な仕事を振られるんじゃないか」
そんな不安でドキドキします。

会社側が、自分の特性を踏まえて、スキルや性格と合致した、意義深くてチャレンジングな仕事を指示してくれるならいいです。さらには必要なリソースを与えてくれて、動機付けまでしてくれるなら完璧です。でも、そんなこと一度もありません。そんな期待はさすがに幻想だと思います。
これは特別ひどい例ではありますが、休日に会議に出てと言われて呼び出されて、炎上プロジェクトの立て直しPM(プロジェクトマネージャー)に指名されたこともありました。その時点で取り組んでいた仕事や部下は全部誰かに引き継いで、その仕事に専念することになりました。その日の夜はひとり家でウイスキーを開けて、怒りとやるせなさを紛らわせるのに必死でした。
3. 指示待ちは安全ではない
上記の私の体験は極端かもしれませんが、指示待ちは一見安心で楽ちんに見えて、実は危ういのです。

大げさな表現をするなら、自分の仕事人生のすべてを会社に委ねるような、そんな行為です。

会社から振られる仕事によっては、自分に合わなくて能力を発揮できないかもしれないし、成長機会を失うかもしれないし、忙しすぎてプライベートを犠牲にするかもしれないし、仕事の厳しさからメンタルダウンするかもしれないし、体調を崩すかもしれないし、転職を余儀なくされるかもしれません。それさえなければ、今の会社で輝かしいキャリアがあったかもしれないのに。
4. 自分から仕事を選びに行く働き方
4.1. 自分から仕事を選びに行く働き方とは?
そんなわけで、私は指示待ちスタイルがどうにも性に合わず、怖いので、自分から仕事を選びに行く働き方をよくやります。偉そうに言ってみたものの、「働き方」なんて言うほど確立された方法論があるわけではないです。
それでも具体的に何をするか言葉にするなら、「自分で課題を見つけ出して、対策を立案して、提案してその仕事をやる(=自分で仕事を選ぶ)」ということになります。もう少しシンプルに言うと、「人に指示される前に自分から仕事を提案・実行する」となります。「指示待ち」と違って主導権をこちら側が持ちます。ただし、あくまでサラリーマンなので毎回確実に自分の意思で選べるわけでもありません。うまくいかないことも多いです。

4.2. 自分から仕事を選びに行く働き方の例
一番ライトでシンプルなのは、今携わっている仕事で、課題が発生したり、次のアクションを決めたりする際に上司に指示を仰ぐのではなくて、自分から「これはこうすべきだと思うのでこれでいきます。いいですか?」とやることです。これで自分で仕事を選べます。この時に、自分がやりたい方向性に提案することが大事です。べき論を優先して自分の意向をおざなりにする必要はありません。人が足りないなら「この対策がベストだとは思うのですが、人が足りないので足してください」と言います。

もう少し大きなアクションでいうと、例えば私は組織課題を見出しては、その解決に向けた方針を組織長にプレゼンして実行するといったことをよくやってきました。いろいろやっているのですが、組織活動が形骸化しているのを問題視して、立て直し案を立案し、仲間を集めて、本部長にプレゼンしたこともあります。実行許可まで得たものの、直後に組織再編があり、頓挫しましたが。
もう少し個人的なアクションでいうと、私は提案や提案書作成が得意なのですが、勝手に提案書に関するハンドブックを作って組織に展開してたりといろいろやってたので、今では提案がメインの仕事になっているし、提案に関する相談が個人あてに届くようにもなりました。
4.3. 絶対うまくいくわけではないけど、そのうち選んだ仕事ができるようになる

先に少し書いたように、自分から提案したら絶対に仕事が選べるわけではないです。実際は一発でうまくいかないことのほうが多いです。でも、会社に思いは伝わります。自分がどんな問題意識を持っているか、どんな関心を持っているか、どんなスキルを持っていて活かそうとしているか、そして主体的に考え、行動できるということが伝わります。仮に最初の提案は受け入れられなくても、次のチャンスにつながります。
先ほど述べた私の取り組みの具体例も、何度も頓挫してきました。でも、私がそういう問題意識を持っていて、対策に向けたアイデアや知識を持っていることは会社に伝わったので、必要な機会が生まれたときに声をかけてもらえるようになりました。
5. 向き・不向きはある
4で紹介した「自分から仕事を選びに行く働き方」には向き・不向きがあると思います。実際、私の周りでも、私と同じような動きをしている人はあまり見たことがありません。私の場合、人に言われたことをやるのが好きではない(=人に言われると一気にやる気をなくす)という性格がきっかけのような気はします。

ただ、こういう働き方の選択肢もあるということをお伝えできればと思いました。少なくとも私にはこの働き方がしっくり来ているので、選択肢の一つとしては存在しうるのではないかと思っています。もしご興味をお持ちいただけたら嬉しいです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
