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kazu_uchida
「膝下は上げるな」――たった一つのイメージが走りを変えた
あるサッカーの指導者から聞いた一言がある。「膝下は振り上げるんじゃなくて、振り下ろすイメージで」。最初は意味がよくわからなかった。でも膝関節の構造から考えると、これはちゃんと筋が通っている。
膝を高く引き上げた後、膝下は重力と慣性に任せて自然に落とす。能動的に振り上げようとするのではなく、落ちてくるのを妨げない、というイメージだ。
このイメージを持つと、走りの動作が一本の流れになる。腿を高く上げる→膝下を振り下ろして着地→膝が伸びると同時に股関節がスライドして伸展する。それぞれ別々に意識していた動作が、重力に乗ってひとつなぎになる感覚だ。
重要なのは、関節の構造を理解したうえで脳がイメージを更新することだと思う。「膝ごと上げる」か「膝は上げて膝下は落とす」かという小さな違いが、身体全体の動き方を変えてしまう。
正しいイメージが先にあって、はじめて身体はスムーズに動く。
