地学概論 第2回:プレートテクトニクス~動く大地と日本列島の成り立ち~
皆さん、こんにちは。「地学概論」の第2回の講義を始めましょう。 前回は、地球が完全な球体ではなく少しつぶれた回転楕円体であることや、地球の内部が構成する物質の違いによって「地殻」「マントル」「核」という3つの層に分かれていることを学びました。私たちが足を踏みしめている大地は、単なる岩の塊ではなく、内部に奥深い構造を秘めていることがおわかりいただけたかと思います。
本日は、その地球の表層に焦点を当てていきます。皆さんは「プレートテクトニクス」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。地震や火山が多い日本に住んでいると、ニュースなどで耳にする機会も多いかもしれません。今回は、このプレートテクトニクスという考え方を軸に、地球の表面を覆う岩盤がどのように動き、地形や火山、地震にどのような影響を与えているのかを探っていきます。
第1章:かたさで分ける地球の内部~リソスフェアとアセノスフェア~
前回、地球の内部構造を「物質」の違いで地殻・マントル・核と分けました。マントルはおもに「かんらん岩」という固体の岩石でできています。しかし、同じ固体の岩石であっても、地球内部の深さ(温度や圧力の違い)によって、その「かたさ」は変化するのです。
ここで少し、弾力のあるお菓子の「グミ」を想像してみてください。常温で置いてあるグミは、指で押すとやわらかく変形しますよね。では、そのグミを冷凍庫でカチカチに冷やしたらどうなるでしょうか。同じ物質でできたグミであっても、冷やされることで非常に硬くなります。 地球の内部でも、これと全く同じことが起きています。地球の中心は非常に高温ですが、宇宙空間に接している地表は冷たく冷やされています。そのため、地表付近の岩石は冷えて硬くなっています。
地学では、地殻と上部マントルの最上部を合わせた、地表付近の「冷たくて硬い」部分を「リソスフェア」と呼びます。リソスフェアの厚さは場所によって異なり、大陸のある地域では深さ100~200kmほど、海洋の地域では5~10kmの地殻とマントルの一部を合わせて深さ10~100kmほどの厚さを持っています。 そして、この硬いリソスフェアの下(深さ約400kmまで)には、地球内部の熱によって温められ、わずかに流動性を持つ「やわらかい」層が存在します。これを「アセノスフェア」と呼びます。物質としては同じ上部マントルのかんらん岩なのですが、温度と圧力の条件によって、硬いリソスフェアとやわらかいアセノスフェアに分かれているのです。
ここから先は
本学の維持と発展のために、ご支援いただけますと幸いです。宜しくお願い致します。
