【社会福祉士試験入門講義:全15回】第3回:福祉を支える仕組み①:社会保障制度の基本
第3回:福祉を支える仕組み①:社会保障制度の基本
1. はじめに:なぜ社会福祉士に「社会保障」の理解が必要なのか
本講義「社会福祉士試験入門講義」の第3回では、日本の社会福祉を財政的・構造的に支えている最大の基盤、「社会保障制度(Social Security)」の全体像について学びます。
国家試験において、「社会保障」という科目は非常に広い範囲に及び、医療保険、年金保険、労働保険など、一見すると福祉事務所や高齢者・障害者施設で働く社会福祉士には直接関係が薄いように思えるかもしれません。しかし、それは大きな誤解です。
社会福祉士が現場で出会うクライエント(相談者)の多くは、単に「福祉サービスを受けたい」という理由だけで相談に来るわけではありません。「病気で働けなくなり医療費が払えない」「年金だけで暮らしていけない」「失業して生活が破綻しそうだ」といった、生活リスクの直撃を受けて相談に訪れます。こうしたリスクに対して、福祉(生活保護や各種福祉サービス)の手前で国民を守る第一の防波堤として機能しているのが「社会保障」です。
社会保障制度のフレームワークを客観的・構造的に整理し、それぞれの保険や扶助がどのような仕組みで国民の生活を守っているのかを正しく理解することは、適切な相談援助(ソーシャルワーク)を行うための絶対的な前提知識となります。
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