【社会福祉士試験入門講義:全15回】第12回:マクロ・ソーシャルワーク(地域福祉とコミュニティの組織化)
第12回:マクロ・ソーシャルワーク(地域福祉とコミュニティの組織化)
1. はじめに:なぜマクロな視点が必要なのか
本講義「社会福祉士試験入門講義」は、第3部「ソーシャルワークの理論と実践技術」の3回目を迎えます。前回(第11回)では、目の前のクライエントや家族、あるいは比較的小さなグループを対象とする「ミクロ・ソーシャルワーク」の展開プロセスと、バイステックの7原則をはじめとする面接技術・集団援助技術を深く掘り下げました。
今回学ぶ第12回「マクロ・ソーシャルワーク」は、視座をクライエント個人から「地域社会(コミュニティ)」へと大きく拡大します。
ソーシャルワークの重要な基本理念に、「環境の中の個人(Person-in-Environment)」があります。ミクロの現場でどれほど丁寧に個別面接を重ね、クライエントの内面を支えても、彼らが日々を過ごす地域社会に排除の空気があり、必要なフォーマル・インフォーマルな仕組みが欠如していれば、真の課題解決や自立は達成できません。つまり、生きづらさを生み出している「環境(地域社会)」そのものに変革を迫り、住民が主体的に動けるよう組織化していくアプローチこそが、マクロ・ソーシャルワークの真髄です。
国家試験において、この領域は「地域福祉の理論と方法」という独立した科目を中心に、毎年非常に高い配点で出題されます。そこでは、戦後日本の地域福祉の変遷、コミュニティ・オーガニゼーションの古典的・現代的理論、そして中核組織である「社会福祉協議会(社協)」の法的役割や具体的活動について、正確かつ詳細な知識が求められます。単なる理念の暗記にとどまらず、「制度と住民活動がどう連動するのか」を立体的に理解し、確実な得点力を身につけていきましょう。
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