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【学校行事レポ】進級なのに親子で登壇!?フィリピンの「Moving Up Ceremony」

「えっ、卒業じゃないのに式典があるの?」 「進級するだけで、こんなに盛大にお祝いするなんて……」

初めてその話を聞いた時、私は日本の感覚との違いに驚きを隠せませんでした。日本では、学年末といえば「通知表をもらって、先生の挨拶を聞いて終わり」という静かな節目が一般的ですよね。

フィリピンの学年末(通常3月)に行われる最大の行事、それが**「Moving Up Ceremony(ムービング・アップ・セレモニー)」**です。

これは、単なる学年の切り替わりではありません。子供たちが一年間積み上げてきた努力を、学校と家族が全力で認め、祝福する「人生の節目」のような儀式です。今回は、親子で登壇して受け取った「アワード」の感動から、ちょっと笑える撮影ブースでの失敗談まで、現地のリアルをたっぷりお届けします!


卒業式だけじゃない。すべての「一歩」を祝う文化

日本では、幼稚園から小学校へ上がる時は「卒業式」を行いますが、それ以外の学年では特別な行事がないことがほとんどです。しかし、フィリピンの教育観は全く異なります。

たとえ「ナーサリーからキンダーへ」という一段階の進級であっても、それは子供にとって立派な「Moving Up(向上)」。 「あなたは一年間、こんなに頑張って、こんなに成長したんだよ」 そのメッセージを、学校中が拍手と証書で形にしてくれるのです。

この考え方の根底にあるのは、子供の自己肯定感を育む「承認の文化」。移住2年目にして、この行事の重みがようやく理解できるようになりました。


厳かな空気と、息子の「凛々しい」表情

式典当日、会場に足を踏み入れると、そこにはいつもの賑やかな学校とは違う、ピンと張り詰めた「厳かな空気」が流れていました。

キンダー2(年長)の卒業生たちは立派なガウン姿でしたが、息子たち進級生はいつもの制服。それでも、胸には誇らしげなリボンがつけられ、いつもより少し背筋が伸びているように見えました。

名前が呼ばれ、ステージに向かって歩き出す息子。 普段は家で甘えん坊な彼が、見たこともないような「凛々しい表情」で壇上へ進んでいく姿を見た瞬間、まだ式が始まったばかりなのに、私の胸はいっぱいになってしまいました。


性格まで見てくれる!感動の「アワード」授与

Moving Up Ceremonyのハイライトは、一人ひとりに贈られる証書と「アワード」の授与です。フィリピンの素晴らしいところは、全員が同じ「修了証」をもらうだけではないという点にあります。

成績優秀者だけでなく、子供が得意とする分野や、その子の「内面の良さ」を評価する多様な賞が用意されているのです。息子が頂いたのは、通常の「Certificate(修了証)」に加えて、以下のような素敵なアワードでした。

  • Extra Miler Award(人一倍努力を重ねた子への「努力賞」)

  • Great Giver Award(思いやりがあり、周りに分け与えられる子への「博愛賞」)

  • Budding Mathematician(数学の才能が芽生え始めた子への「数学賞」)

特に「Great Giver」という賞の名前を聞いた時、私はハッとしました。勉強ができるかどうかだけでなく、「あなたのこういう性格が素敵だね」と、一人の人間としての美徳を先生たちがしっかり見ていてくれた。

その評価は、親である私にとっても「この子の育て方は間違っていなかったんだ」という大きな救いになりました。


日本にはない「親子登壇」。二人三脚のゴール

今回の式典で、私が最も「日本と違う!」と衝撃を受け、かつ感動したのが「親子で登壇する」というスタイルです。

名前を呼ばれた子供と一緒に、親もステージに上がります。そして、校長先生から手渡される証書を、親子で一緒に受け取るのです。

「学校生活は、子供だけのものではない。親も一緒に支え、一緒に頑張ってきたんだよね」 そんなメッセージが込められているような気がして、まさに「親子でやり遂げた感」が込み上げてきました。

私が小学生だった頃の日本の進級式は、親は進級式をみられませんでしたが、フィリピンでは親も「当事者」として壇上に立つ。この一体感こそが、移住生活という荒波を共に乗り越えてきた私たち親子にとって、最高のご褒美になりました。


【失敗談】全容がわからず、顔が強ばった記念撮影

表彰を受けた後は、フィリピン恒例の「撮影タイム」です。会場には豪華なデコレーションが施された撮影ブースが設置されています。

周りのフィリピン人家族は、それはもう手慣れたもの。 「表彰されたぞー!やったー!!」と盛り上がるポーズをとる家族もいれば、モデルさながらにポーズを決める家族もいます。

一方、私たち親子はというと……この「登壇から即撮影」という怒涛の流れと、式典の厳かな雰囲気に完全に気圧されていました。後で出来上がった写真を見てみると、親子揃って「何をどうすればいいか分からず、若干顔が強ばった写真」に(笑)。

「もっと笑えばよかったね」「次はもっと派手に喜ぼう!」 そんな反省も含めて、今では愛おしい思い出の一枚です。


日本との違いで見えた「教育の本質」

今回のMoving Up Ceremonyを通じて感じた、日本とフィリピンの決定的な違いをまとめてみました。

🇯🇵 日本の進級スタイル

  • 形式: 教室や体育館での静かな終業式

  • 主役: 子供「成績表を受け取るだけ」

  • 評価: 成績表(数字や記号)が中心

  • 親の関わり: 連絡帳や面談を通じた「報告」がメイン

🇵🇭 フィリピンのMoving Up

  • 形式: 親子で登壇する盛大な「式典」

  • 主役: 子供一人ひとりと、それを支えた家族

  • 評価: 性格や努力を称える具体的な「アワード」

  • 親の関わり: ステージに立ち、学校と共に子供を祝う「パートナー」

どちらが優れているという話ではありませんが、「自己肯定感」という観点で見れば、フィリピンの「形にして祝う」文化は、子供の心に一生消えない自信を刻んでくれると感じます。


移住前の不安だった自分へ。伝えたい「なんとかなっている」の言葉

全く英語が通じない状態でスタートしたドゥマゲテでの生活。 息子にとって、最初は言葉が分からず、周りの輪に入れずに涙を流す日もありました。親である私も、「本当にこの選択で良かったのか」と自分を責めた夜があります。

でも、あの日、凛々しい表情でアワードを受け取った息子の背中を見て、確信しました。 「思ったより、なんとかなっている」

言葉の壁はあっても、環境に慣れ、友達を作り、先生に認められ、彼は自分の力で新しい世界を切り拓いていました。移住前に抱えていたあの重い不安を、この式典の温かい拍手が溶かしてくれたような気がします。


まとめ:Moving Up Ceremonyの価値

  • 「進級」という小さな一歩を、家族全員の誇りに変えてくれる。

  • 得意科目だけでなく、性格や努力を「アワード」で全肯定してくれる。

  • 親子で登壇することで、家族の絆を再確認できる。

フィリピンの教育移住。大変なことも多いですが、こうした「子供の命の輝き」を全力で祝う文化に触れられることは、何物にも代えがたい経験です。

もしあなたが、今の日本の教育に少し息苦しさを感じているなら、ぜひこの「Moving Up」の精神を知ってほしいなと思います。一歩ずつ、形にしながら、一緒に成長していきましょう!

一人でも多くの方の参考になれば嬉しいです☺️ この記事が役立ったら、スキ&フォローで応援いただけると励みになります! ご質問・ご感想もぜひお寄せください。

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