見出し画像

CNIL vs Google/Meta(2022)—「受入は1クリック・拒否は多段」→同意無効で巨額制裁/“受入と同等に容易な拒否”が国際標準

何が起きた?

  • 2022/1/6、フランスDPAのCNILは、Googleに1.5億€、Meta(Facebook Ireland)に6,000万€の制裁金。理由はクッキーの“受入は1クリック・拒否は多段”で、自由で明確な同意が成り立たないと判断。3か月以内に「拒否=受入と同等の容易さ」へ是正、未了は日額10万€の過料。(Reuters)

  • 背景には、CNILの継続方針**「拒否を受入と同じくらい簡単に」**(2021年以降の一斉是正命令)あり。(cnil.fr)

CNILの認定ポイント(要旨)

  • 受入=1クリックに対し、拒否には複数クリックを要し、“拒否しにくい”設計が同意の自由を損なう。これはePrivacyの同意要件(フランス法実装)に反し、同意に依拠したクッキー投下は無効。(taylorwessing.com)

  • 命令内容“Reject all/Accept all”を同階層・同視認性で提示するなど、UIを対等化。(hunton.com)

  • その後、GoogleはEU圏で“Reject all/Accept all”を初画面に実装(2022/4発表)。(The Lens)

なぜ“国際標準”なのか

  • CNILガイド(2020以降)は「受入と同じ容易さで拒否」を明記。「受入のみ大ボタン+拒否は設定深部」のUIは違法と解される。(hunton.com)

  • 欧州横断でもEDPB等がクッキールールの厳格解釈を継続。“同等の容易さ”はEU実務のデファクトになった。(Fieldfisher)

実装チェック(最短版)

  1. 初画面に「Accept all/Reject all」を同じ大きさ・同等強調で並置(“設定へ”だけを拒否導線にしない)。(hunton.com)

  2. 目的別同意(測定/広告 等)を同一階層で開閉、事前ON禁止(デフォルトOFF)。

  3. 拒否後は即ブロック同意前・拒否後のタグ発火禁止(第三者タグも含め制御)。

  4. 撤回を容易に:フッター等に常設トグル(“同意管理”)を設置。

  5. 証跡表示キャプチャ/クリックログ/タグ発火ログを保存(審査・監査対応)。

  6. ローカル準拠:フランス流入が少なくてもEU版UIをデフォルトにしておくと安全。(taylorwessing.com)

よくあるNG

  • 「同意する」大型ボタン+「設定」小リンクしか出さない。(hunton.com)

  • 拒否が2階層以上/文字が灰色・低コントラストで埋没。(taylorwessing.com)

  • 拒否しても一部タグが動く/測定クッキーが先に落ちる

位置づけと波及

  • 2022年のGoogle/Meta合計2.1億€制裁は、“拒否の多段化=無効同意”を明確化。以降もCNILはCookie取締を継続強化し、同等容易性国際的な下限ラインとして定着。(Privacy Matters)

参考(一次情報・公的/専門解説)

  • CNIL制裁の解説(DLA Piper/Hunton):**金額・命令(3か月+日額過料)**の要点。(Privacy Matters)

  • CNIL方針:拒否は受入と同じくらい簡単に(継続アクション)。(cnil.fr)

  • “Reject all”導入(Google発表報道)。(The Lens)

――まとめ:“Accept all”が1クリックなら、“Reject all”も1クリック。ボタンの位置・大きさ・強調度まで対等に。多段拒否=同意無効の既定路線で、UIを先に直すのが最短の合格ルート。

いいなと思ったら応援しよう!