知るメモ|【UFO(UAP)と地球外生命体】|真に異常な現象?~目撃談をデータ化し、AIによって特定するプロジェクト
アメリカ政府が動いた──UFO(UAP)情報公開
「政府は嘘をついてきた」
元軍人の告発、議会に持ち込まれたミサイル映像、そしてトランプ大統領の情報公開命令。
静かに、しかし確実に、UFOをめぐるアメリカの公式見解が変わりつつある。
長らくオカルトの領域に分類されてきた「UFO(未確認飛行物体)」という話題が、いまやアメリカ連邦議会や国防総省の正式な議題になっています。きっかけは2017年のニューヨーク・タイムズによるスクープ報道だったが、その流れはさらに加速した。
元軍人の内部告発者が次々と証言台に立ち、機密指定されていた映像が議会の公聴会で初公開され、そしてドナルド・トランプ大統領みずからが政府ファイルの公開を命じるに至った。
今回は、アメリカ政府が実際に公表・公開したUFO(UAP)関連のデータと動きをまとめます。
「UAP」とは何か
アメリカ政府はいまや「UFO」という言葉をほとんど使わない。
代わりに使われるのが UAP(Unidentified Anomalous Phenomena=未確認異常現象) という用語です。
2020年以降、アメリカ国防総省がこの呼称を採用した。
「UFO」という言葉には陰謀論的なイメージが染み付いているため、科学的・安全保障的な文脈で扱いやすくする意図があるのでしょう。
2017年──現代のUFO論争の出発点
現在のUAP情報公開の流れは、2017年12月のニューヨーク・タイムズのスクープ報道から始まる。
報道では、国防総省が「AATIP(先進航空宇宙脅威識別プログラム)」という極秘調査プログラムを2007年から運営していたこと、また海軍パイロットが「ティック・タック(Tic Tac)」と呼ばれる白い楕円形の物体に遭遇した映像が公開された。
パイロットのデイヴィッド・フレイバー元海軍司令官はその後、議会でこう証言している。
「その物体はシームレスで滑らかな卵形の楕円形をしており、推進装置の痕跡がまったくなかった。水面上に静止した後、12,000フィート(約3,600メートル)上昇し、瞬時に消えた。60マイル(約97キロ)離れた場所に、1分も経たないうちに検知された」(2023年7月26日、下院公聴会より)
2022年──AAROの設立とデータ収集の開始
国防総省は2022年7月、UAPを専門的に調査・分析する組織 AARO(全領域異常対策室:All-domain Anomaly Resolution Office) を設置した。
以後、パイロット・軍人・政府職員からのUAP目撃報告を一元管理し、年次報告書を議会・一般に公開する体制が整えられた。
2023年7月──最大の衝撃:グラッシュ証言
2023年の最大の出来事は、7月26日に下院監視委員会の公聴会で行われたデイヴィッド・グラッシュ元空軍少佐の宣誓証言。
グラッシュ氏は14年間にわたり空軍および国家地理空間情報局(NGA)の情報将校として勤務し、国防総省のUAP調査タスクフォースの代表も務めた人物。
その証言内容は衝撃的なものだった。
https://www.congress.gov/event/118th-congress/house-event/116282
「職務の遂行中に、数十年にわたるUAP墜落機体回収・リバースエンジニアリング(逆設計)プログラムの存在を知らされたが、アクセスを拒否された」
「回収された機体から非人類の生体物質が得られたという報告を受けた」
「このプログラムは議会の監視を超えた秘密状態で運営されており、情報提供者の中には口封じのために害を加えられた人物がいる」と述べ、さらに殺害の有無を問われると「慎重に回答しなければならない」と述べるにとどめた
ただし、グラッシュ氏みずからがこう述べていることは非常に重要です。「私の証言は、私が直接目撃したものではなく、4年間にわたって面談した40名以上の信頼ある証言者から得た情報に基づいている」
同日の公聴会では、フレイバー元司令官のほか、元海軍パイロットのライアン・グレイヴス氏も証言。
グレイヴス氏は2014年にバージニア沖の訓練任務中に、明確な推進装置を持たない未確認物体を複数回目撃したと述べた。
国防省の反応: 国防省スポークスパーソンのスー・ゴウ氏はすぐさま声明を発表し、「地球外物質の保有やリバースエンジニアリングプログラムの存在を裏付ける検証可能な情報は一切確認されていない」と否定した。
科学者の評価: PBS NewsHourに寄稿した天文学者は「証言は劇的だったが、UAP問題の基本的な理解を変えるような証拠は示されなかった」と述べた。また懐疑論誌「スケプティック」の編集長マイケル・シャーマー氏は「物的証拠は一切なく、権威への訴えに過ぎない」と批判している。
2024年3月──AAROの公式調査報告書
2024年3月、AAROは1945年以降のUAPに関する包括的な調査報告書を公開しました。
「UAPの目撃報告が地球外の技術の存在を証明するという根拠は見つからなかった」
調査した過去の目撃事例の多くは、最先端軍事技術の実験・偵察気球・ドローン・鳥・天候現象などの誤認だった
「米政府や民間企業が地球外技術・生体物質を隠し持っている」という主張については、「根拠となる証拠は発見されなかった」と断言
ただし、AAROはこの報告書で同時に、「UAP目撃報告に対する過度な秘密主義と、議員でさえアクセスできない機密プログラムの存在」を問題として指摘します。
2024年末時点のデータ:1,652件の報告案件
2024年11月に国防総省が公開した年次報告書によると、AAROにはこれまでの累計で 合計1,652件のUAP目撃情報 が寄せられていた。
そのうち757件は、2023年5月から2024年6月の間に新たに報告されたもので、これは報告数の大幅な増加を示しており米政府のUAP調査体制が拡充していることを反映している。
同報告書によれば:
約50件近くは気球・鳥・ドローンなど通常の物体と特定された
243件は通常の物体とみられ、最終検証中
データや証拠の不足から原因を断定できないものが444件
検証が終了した案件には「外国の敵対行為や先進技術に起因する現象は存在しなかった」とされた
AAROの責任者ジョン・コスロスキ氏は「地球外生物の存在、活動、テクノロジーを示す立証可能な証拠は一切見つかっていない」と繰り返し述べている。
2025年9月──議会が震えた「ヘルファイアミサイル映像」
2025年に入って最も衝撃的な出来事のひとつが、同年9月9日の下院公聴会だった。
下院監視委員会の「連邦機密解除タスクフォース」が主催したこの公聴会のタイトルは、「UAPの透明性と内部告発者保護による公共の信頼回復」。
この場で、ミズーリ州選出の共和党下院議員エリック・バーリソン氏が、それまで機密扱いだった映像を初公開した。
Below is the video I revealed in our @GOPoversight UAP hearing today, made available to the public for the first time.
— Rep. Eric Burlison (@RepEricBurlison) September 9, 2025
October 30th, 2024: MQ-9 Reaper allegedly tracking orb off coast of Yemen.
Greenlight given to engage, missile appears to be ineffective against the target.… pic.twitter.com/jxJwl0e00S
映像の内容はこうだ。
2024年10月30日、イエメン沖の海上。
MQ-9リーパー無人機が、光る球体状の未確認物体を上空から追尾している。
別のMQ-9からヘルファイアミサイルが発射され、その球体に命中。
しかし物体は破壊されることなく、形を変えながらも飛行を続けた。
バーリソン議員は「ヘルファイアミサイルが跳ね返された」と表現し、映像はその後Xで一般公開された。
公聴会に証人として立ったUAP調査ジャーナリストのジョージ・ナップ氏は「ヘルファイアが固体に命中すれば、通常は残骸しか残らない。しかしあの映像では、ミサイルが偏向されたか、あるいは弾き返されたように見える」と証言した。
ただし、国防総省はこの映像の真正性について公式コメントを出しておらず(「提供できる情報はない」とのみ回答)、映像は内部告発者から提供されたもので、独立した検証が続いている段階だった。
バーリソン議員みずからも「何であるかを断定しない」と明言している。
2026年2月──トランプ大統領の「公開命令」
2026年2月、ドナルド・トランプ大統領(第47代)は、UFOおよび地球外生命体に関する政府保有ファイルの特定と公開を命じる画期的な指示(Disclosure Directive)を出しました。
ピート・ヘグセス国防長官の表明:
ヘグセス長官は2026年3月の会見で、「大統領の指示に基づき、国防総省は情報の全面公開に向けて全力を尽くしている」と述べ、これまで機密の壁に阻まれてきた過去80年分の記録についても精査が進んでいることを示唆しました。「aliens.gov」の登録:
2026年3月中旬、米連邦政府が公式ドメインとして「aliens.gov」を登録したことが判明しました。
これは将来的な情報公開プラットフォームとしての活用が予測されており、ネット上で大きな議論を呼んでいます。
2026年度国防権限法(NDAA)による法的義務
米国議会もまた、法的強制力を持って情報開示を迫っています。
2025年12月に可決された「2026年度国防権限法(FY2026 NDAA)」には、UAPに関する重要な条項が盛り込まれました。
NORAD(北米航空宇宙防衛司令部)への報告義務:
2004年以降に発生した北米上空でのUAP迎撃事例について、その位置、性質、収集データを議会へ報告することが義務付けられました。「過剰な機密指定」の是正:
AAROに対し、UAP関連情報の機密区分を整理・統合した「分類マトリックス」の作成を命じ、不必要な隠蔽を防ぐ仕組みが導入されています。
AIを活用した「ナラティブ・データ」の解析
これまでのUAP調査における最大の課題は、報告の多くがパイロットや観測員による「文章(自由記述)」や「口頭証言」であり、デジタルデータとして数値化されていなかったことです。
1950年代の紙の記録と、2020年代のデジタルログでは形式が違いすぎ、統計的な比較が不可能でした。
人間の記憶や記述には主観が混じります。
しかし、2025年後半からAAROはこの「言葉による記録」をAIで構造化し、科学的分析の対象とするプロジェクトを本格化させています。
AIはこれらを「自然言語処理(NLP)」にかけることで、感情的な表現を削ぎ落とし、「物理的な挙動(速度、高度、加速、光学特性)」のみを抽出します。
1. 2025年8月の「ナラティブ・データ・ワークショップ」
2025年8月、AAROは大学連合(AUI)と共同で、政府、学術界、民間研究者約40名を集めた招待制のワークショップを開催しました。
この会議の主題は「UAPナラティブ・データの収集、インフラ、および解析」です。
目的: 過去数十年にわたる軍のログ、パイロットの証言、アーカイブ記録など、バラバラな形式で存在する「物語形式の報告」を、AIが処理できる形に標準化すること。
AIの役割: 自然言語処理(NLP)を用いて、膨大なテキストから「物体の形状(形態)」「高度」「挙動」「遭遇時の環境条件」などの要素を自動抽出し、メタデータ化します。
2. 「カオス」から「パターン」を見出す技術
2026年3月に公開されたAAROのホワイトペーパーによると、AIを用いた解析には以下の3つの主要な柱があります。
セマンティック検索(意味論的検索):
単なるキーワード検索ではなく、文脈を理解して類似の事象を探し出します。
例えば「水面に急降下した」という証言と「潜水航行に移った」という異なる表現を、AIが「トランスミディアム(媒体横断)的挙動」として同一カテゴリーに分類します。クラスター分析(群化):
人間の目では気づかない、特定の地域や時期における「目撃パターンの偏り」をAIが特定します。
これにより、特定の軍事演習や自然現象との相関を効率的に排除し、「真に異常なケース」だけを浮き彫りにします。トリアージ(優先順位付け):
2,000件を超える膨大な症例(2026年3月時点)の中から、科学的に最も価値の高い(=データが豊富で異常性が高い)症例をAIが自動で判別し、人間の分析官に優先的に回す仕組みです。
3. 「AIの罠」への対策:ハイブリッド・モデルの採用
AAROは、AI導入におけるリスク(ハルシネーション:もっともらしい嘘、および捏造データへのバイアス)を強く警戒しています。
人間による監視(Human-in-the-loop):
AIが抽出したデータは必ず専門家がレビューする「ハイブリッド型」を採用しています。
AIはあくまで「効率化とパターン発見の道具」であり、最終的な「解決(正体の特定)」の判断は人間が行うという原則が徹底されています。偽情報のフィルタリング:
AIを用いて、SNS上のデマや過去に判明した悪質な悪ふざけのパターンを学習させ、それらと類似性の高い報告を自動的に弾く「防波堤」としても活用されています。
4. 026年3月報告:AIが見出した「異常のパターン」
最新の議会報告(2026年第1四半期)において、AI解析の結果、以下の「共通するナラティブ」が科学的に特定されたと報告されています。
「5つの観測可能な特性(5 Observables)」の再定義:
AIが過去数千件の記述を分析した結果、説明のつかないUAPには「慣性を無視した加速」「翼のない揚力」「トランスミディアム(空中から水中への移動)」など、特定のパターンが統計的に有意に現れることが証明されました。地理的・時間的クラスター:
AIは、特定の米軍訓練区域において、特定の気象条件下で報告が集中する「クラスター(群れ)」を発見しました。
これは単なる偶然ではなく、UAPが特定の軍事活動を「観測」している可能性をデータとして示唆しています。
AAROが推進するこのプロジェクトは、主観的だった「証言」を、AIというフィルターを通すことで客観的な「統計データ」へと変換する試みです。
この手法によって「説明不可能な挙動を示す物体の共通性」が次々と可視化されており、これが米政府の情報開示を技術面から支える大きな柱となっています。
◆まとめ
2025年から2026年にかけての米国政府の動きは、単に「UFOがいる・いない」を議論する段階を超えました。
「AIを使って、あやふやな証言を精密な科学データに変換し、客観的事実として積み上げる」という極めて現実的なフェーズに入っています。
これらはもはやSFの話ではなく、最新の軍事技術と政治判断に基づく現実の議論です。
今後、新設されたプラットフォームを通じてどのような驚愕の映像やデータが飛び出すのか、私たちは歴史の目撃者となるかもしれません!
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次回は「指定野菜」について少し書いていますので、お時間あれば読んでみてください。
日々の出来事から日記代わりにいろいろ書いています。
前回の記事も時間がありましたら読んでみてください。
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