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ADHD僕「書類を整理してて気付いたら冷蔵庫を掃除してた」

「書類を整理してたはずなのに気づいたら冷蔵庫を掃除してた。」

これ、笑い話みたいだけど、僕にとってはよくある日常だ。

書類の山を見て、「よし、やるぞ」と決意。まずはペンを取りに立ち上がる。

その途中でテーブルの上のコップが気になり、キッチンに運ぶ。

流しに置いた瞬間、「あ、冷蔵庫の中、ちょっとヤバかったな…」と思い出し、気づけば食材の整理が始まってる。

そして30分後、ふと我に返る。

あれ? 俺、何しようとしてたんだっけ?

頭の中では、すべてが「つながってる」。でも、行動はバラバラ。

まるで人生を「連想ゲーム」で生きているみたいだ。

ADHDの僕が見ている世界は、そんなふうに、ちょっと不思議で、ちょっと疲れる。

でも、そこには“自分なりの理屈”と“工夫の余地”がある。

今日は、そんな僕の頭の中を、少しのぞいてみてほしい。
 


ADHDと診断されたのは40歳を過ぎてからだった


昔から「忘れっぽい」「落ち着きがない」とは言われてきた。

でも、努力すればなんとかなる。気合いで乗り切る。そう思って生きてきた。

ただ、年齢とともに気合いが効かなくなった。

・子どもが生まれた
・部下が増えた
・タスクが複雑になった
・家でも会社でも、「ちゃんとした大人」でいる必要が出てきた

そんな中で、同じミスを何度も繰り返し、自分でも理由が説明できない空回りが増えていった。

そして、あるときふと受けた発達特性の検査。

結果は
「ADHD(注意欠如・多動症・衝動性)」。


 

僕の脳の中にあるのは100人の“しゃべり続ける会議”


たとえば、こんな場面を想像してほしい。

今、あなたの目の前に10人の部下がいて、全員が同時に話し始める。

さらに、社長が後ろから指示を飛ばしてくる。

そこへ奥さんからLINEの通知が入り、
頭の片隅では「昨日の謝罪メールの文面、まずかったかな」と考えている。

これ、僕の頭の中では、常にこんな感じです。

静かなはずの通勤電車の中でさえ、
「今日やること」と「昨日の失敗」と「来週の不安」が同時に話しかけてくる。

まるで、司会者がいない100人会議。

誰も順番を守らないし、誰も黙らない。

集中しようとすると、別の声が割り込んでくる。

頭の中が常に「交通整理されていない交差点」みたいになってる。

外からは「できる人」に見えているのがまた苦しい


僕は一応、管理職だ。

一応資料も作れるし、一応会議も回せるし、一応数字も見れる。

多少の信頼もある。家庭もちゃんとある(ように見えてる)。

でも、毎日、脳内ではフルマラソンをしてるような感覚。

・会議中に話が飛んでしまい、何度もメモを見返す
・書類を印刷したはずなのに、プリンタに取りに行くのを忘れる
・部下に指示した直後に、同じことをもう一回言ってしまう

これらは、すべて僕の“努力不足”じゃない。

そう、やっと言えるようになったけど
正直、言えるまでには20年以上かかった。

 

それでも「なんでできないの?」という目は消えない


たとえば部下に対して、僕はこう言えない。

「実は、ADHDがあって……」と。


言ったら信頼が下がるんじゃないか?

管理職として「欠けた人間」と思われるんじゃないか?

そんな不安がある。

だから黙ってる。

でも、忘れたときは「なんでそんな初歩的なことを?」と責められる。

わかる。正論だ。

でも、その「普通ができない自分」を、
何度も何度も責めてきた僕にとっては、
たった一言が、胸の奥をズタズタにする。

 

ADHDの世界は、「10車線の高速道路」を信号なしで走ってるような感覚


僕の感覚を一言でたとえるなら、これだ。

右からは「今日のタスク」。
左からは「部下の相談」。
後方から「家庭のこと」が追いかけてくる。

しかも、ブレーキは壊れているし、ハンドルも効かない。

コントロールできないまま、ただただ全速力で進み続けている。

そして、突然

「なんでミスしたの?」と誰かが言う。

その言葉に反応して事故を起こす。
そしてまた自己嫌悪。
「やっぱり俺はダメなんだ」と。

でも、この脳でしか見えない景色も確かにある


こういう脳を持ってると、
たまにすごく面白い“景色”が見えることがある。

人が思いつかない切り口で企画を考えたり、つながりそうもない点と点を、直感で結びつけたり。

「あ、それ面白いね」と誰かに言われるとき、この脳を少しだけ、誇らしく思える。

たぶん、僕は“整った道”を走るのは苦手だけど、“けもの道”を見つけるのは得意なんだと思う。

問題は――
その「けもの道」を評価してくれる人が、まだ少ないってことだ。

 

ADHD脳に必要なのは「責めない言葉」と「仕組み」


この年になって思うのは、ADHDを持ってても、環境と仕組みがあればやれるということ。

たとえば
• 「今日のタスク」をホワイトボードに見える化する
• メールはラベル分けして、“今日見る”“明日見る”に分ける
• 会議中は話しながら、同時にメモ係を立てる
• 家族にも「話を聞いてないときは“今、切り替え中”と声をかけて」とお願いする

こういう「助けになる外部の仕組み」があるだけで、
だいぶ“脳の混雑”が減ってくる。


ADHD管理職の僕がたどり着いた「脳のカオス」と付き合う技術


ADHDに「気合い」は効かない。でも、「仕組み」は効く。

40代でADHDと診断されるまで、僕はずっと「気合いでなんとかなる」と思ってました。

でも、何度も忘れて、怒られて、自分を責めて……結局、消耗するだけ。

あるとき、専門のカウンセラーに言われたんです。

「ADHDは“努力不足”じゃない。“やり方の設計ミス”です」

この言葉に救われました。
だからこそ今、同じように悩むあなたに伝えたい。

ADHDには「自分仕様の道具」と「習慣の仕組み化」が必要なんです。

 

① メモは「脳の外」に出す。頼るべきは“記憶力”ではなく“記録力”

ADHDの僕らは、「覚えておく」のがとにかく苦手です。
だから、最初から覚えようとしないのが正解。

  • スマホに即メモ 「あ、これ後でやらなきゃ」と思った瞬間にスマホのメモ帳かLINEの“ひとりグループ”に書く

  • 紙のメモは視界に置く  デスクにスタンド式メモパッドを設置し、「今ここ」を可視化

  • タスクは“場所と時間”で記録  「会議準備」ではなく「火曜15時、会議室で資料印刷」と具体化する

🧠 脳を“ハードディスク”にせず、“検索可能な外付けメモリ”を使おう。

 

② 時間感覚のズレを補うには“タイマー”が最高の上司

ADHDの人は「今しかない」感覚に支配されがちです。
結果、目の前のことに夢中になって、大事な予定をすっ飛ばす。

  • スマートスピーカーで音声タイマー 「OKグーグル、15分後にアラーム」で強制終了を設定

  • ポモドーロ・テクニック 「25分作業→5分休憩」を繰り返すことで集中を“区切る”

  • Googleカレンダーで“5分前通知”ד1時間前通知”をダブルで仕込む

⏰ タイマーは、怒らず文句も言わず、僕の“時間マネージャー”になってくれる。

 

③ 「話を聞いていない」と言われないために“聴くモード”の儀式を持つ

会議中や日常会話で「また聞いてなかった?」と責められがち。
これは“聞こうとしてない”のではなく、“頭が別チャンネルに切り替わってる”だけ。

  • 「今から集中モード」と宣言  話しかけられる前に「ちょっと集中するね」と自分に合図

  • 手を机の上に置く&相手の目を見る  体を“聴く体勢”にすると意識がそっちに向く

  • 大事な話は“要約してリピート” 「つまりこういうことですよね?」と復唱して確認する

🗣️ ADHDの“脱線しやすさ”は、意識の切り替えポイントを作ることで改善できる。

 

④ 「片づけられない」問題は“整理”ではなく“減らす”で解決する

ADHDにとって、物理的なゴチャゴチャは、頭の中のゴチャゴチャを悪化させます。

でも「整理整頓しろ」はNGワード。やる気なくなる(笑)

  • 使う場所に1個だけ 「ハサミは台所用、仕事用に1つずつ。予備は持たない」

  • 1日5分だけの“ミニ片づけ”ルール  タイマーで5分だけ“1アクション片づけ”

  • 捨てられないものは“箱に入れて封印”  「迷ったら保留箱」方式で判断疲れを減らす

📦 ADHDに必要なのは「美しい収納」より「探さずに済む場所」。

 

⑤ 自己否定スパイラルから抜け出すには“仲間の言葉”をストックする

ミスしたとき、すぐに「また自分がダメだった」と落ち込んでいませんか?
それ、**ADHD特有の“自己肯定感クラッシュ”**なんです。

  • 過去に言われた“優しい言葉”をメモ  「あの企画、すごく良かったよ」「○○さんに救われました」

  • スマホの待ち受けにする  「自分が信じられないときは、他人の言葉を借りてOK」

  • “理解ある人”と定期的に話す  話せる人がひとりでもいると、それが心の支えになる


最後に


僕は今も、しょっちゅう抜け漏れをする。
ミスもする。部下に気づかれる。家でも怒られる。

でも、前より少しだけ、自分を責める時間が短くなった。

自分の脳の特徴を知ったことで、
「壊れてるんじゃない、違ってるだけだ」
と思えるようになったからだ。

もしあなたが、「どうして自分だけ?」と悩んでいるなら、
一度こう問いかけてみてほしい。

「それは本当に“できて当たり前のこと”なのか?」と。

そして、「自分なりのやり方」を見つけていってほしい。
責めるより、工夫することのほうが、ずっと未来につながるから。

💬 自信はつくるものじゃない。“思い出す”ものなんです。


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ニック@メンタルほぐし部 この記事を書いてる間、冷蔵庫のタコがこっち見てたんです🐙 「チップ貰えなかったら、どうなるかわかってんやろな?」って。 怖すぎるんで、どうか助けてください…(震)