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タイBLドラマ「4MINUTES」を見た -あらすじ整理させて…

タイのドラマは長い印象がある。おそらく一番初めに見たタイドラマが『I Told Sunset About You ~僕の愛を君の心で訳して~』だったからだと思う。このドラマは1話が70分前後で、6話まである。そしてなんと!エッチなシーンが一度もないのだ!!(ドラマ自体は非常に丁寧な感情描写が素晴らしい作品です)
ということで、「エロいタイドラマ」を求めてネットの大海へ漕ぎ出でたところ、ヒットしたのがこの "4MINUTES" である。

製作チームのBe On Cloudは大ヒットBLドラマ『KinnPorsche』で知られており、エッチなシーンには定評がある(らしい)。ということでおすすめされていた本作をスケベ心のみで見始めたのだが、あらすじからしてかなり攻めた内容の作品だったので、途中からそれを忘れてどっぷりと見入ってしまった。

裕福な家庭で育った経営学部の大学生であるグレートは、ある日突然、4分後の未来を予知する能力を手に入れる。この力によって起こった出来事の結果を変えるグレートだが、その能力がいつ、どのように発動するのか、自らコントロールできずにいた。そのためグレートは、なぜ自分がこのような能力を手にすることになったのかを突き止めようとする。そんな中、暴行され命の危機にさらされた学生をその能力で助け病院へと連れていったグレートは、自身も治療を受けることに。そこで外科の研修医タームと出会うが、グレートは不思議とタームに惹かれる。一方、タームもグレートに強い関心を持っていた。そんな中、グレートが襲われそうになったところを偶然タームが助けたことで2人の距離が縮まっていくが…。

https://www.telasa.jp/series/15264

大好物のSFじゃん!
「4分後の未来を予知する能力」とあるが、これは少し説明不足で、もっと詳しく言えば「なにかのはずみで4分間の記憶を残したまま4分前にタイプリープする能力」ということになる。つまり一度体験した4分間をやり直すことができるのだ。
「なにかのはずみで」と書いたが、これはだいたい主人公であるグレートが重大な決断を誤ってしまったタイミングであることが多い。悪友に手を貸してしまった、乗るべき誘いを断ってしまった、行動しなかったことによって誰かを危険に晒してしまった。そんなときに、突然胸がどくんどくん言い始めて4分前の世界に戻る。これを何度も繰り返して、グレートが考える「最善の選択をした世界」が第5話くらいまで描かれるのだが、違和感のあるシーンがちょくちょく挟まれるおかげでじわじわとした不安が続く。そして第6話でストーリーは急展開を迎える。
最後まで見て「なるほどね、完全に理解したわ」と思ったのだが、思い返せば返すほど「あれはなんだったんだ?」という部分が多いので、今回は感想というよりはストーリーの流れを自分で整理したいと思う。そのため完全にネタバレなあらすじになることを断っておきたい。なお、サブカップルの三角関係まで含めると大変なことになるので、今回は研修医ターム×次男坊グレートのメインカップル二人にフォーカスしたあらすじのみ書き出すことにする。

まず前述の「グレートが最善の選択をした世界」では、裕福な会社経営の一家の連れ子(次男)として自由気ままな暮らしをしているグレートが、自殺しようとして車の前に飛び出してきた女性に救急車を呼び、お見舞いで訪れた病院で研修医のタームとドラマティックな出会いを果たす。タームは彼が持ってきた見舞いの花に書かれた名前から、グレートが憎きシーワットソムバット家の息子であることに気づくが、すぐには行動を起こさない。
その後グレートは悪友にリンチされかけていたクラスメイトを助け、そのときに負った傷の治療で訪れた病院で再びタームと出会い、通院をすすめられる。タームは傷の治療を口実に大学まで足を運び、グレートを食事に誘う。タームはグレートと一緒に時間を過ごすうちに彼の無邪気な性格に惹かれていき、二人はロマンティックな関係になる。
そんな中、ある日グレートがバーで兄であり会社の後継者でもあるコーンと飲んでいると、席を外した隙にコーンが何者かに襲われる。黒マスクの襲撃者を追って捕らえようとしたグレートは彼がタームであることに気づき、驚いて逃がしてしまう。翌日病院でタームを問いただすと、彼がネーンという人物を探していることがわかり、グレートは彼に手を貸すことにする。
父が経営する会社の闇の部署(違法カジノ部)で働いているネーンが、兄の手下から拷問に遭っているところを助けたグレートは、会社の機密情報を盗むことに手を貸したことになり、タームとともに追われる身となる。車で逃走し辿りついたコテージで、自分の大胆な行動に興奮冷めやらぬグレートは、そのままタームと結ばれる。そしてグレートはタームの両親が父の会社への出資が原因で殺された過去を聞き、元凶である父と向き合う覚悟を決めるが、一足先に父はタームの家で唯一の肉親である祖母を人質に取っていた。タームは脅しに屈し金を受け取って手を引くことを約束するが、危険な目に遭いながら協力してきたネーンは当然同意せず、独断で機密情報をマスコミに漏らしてしまう。
グレートは父を責めに会社を訪ねるが、母から「すべて連れ子であるグレートが安心して暮らせるようにするためだった」と聞かされ、心が揺れる。すると、言い合っているあいだに何者かからの狙撃に遭い、母親を庇ったグレートは撃たれ、そしてその場から逃げることを拒んだ母親も殺されてしまう。グレートの意識は遠のいていく……。

と、グレートの視点では物語はこのように進んでいくのだが、並行して時折挟まれる警察の捜査の様子や兄コーンの身に起こることなどを見ると、たびたび違和感に襲われる。グレートが避けたはずの事故が起こっていると思える描写や、タームの同僚であるデン医師の患者にグレートと同じように「4分後の世界」を見た者がいるという会話、また思わぬ者同士の関係などが明かされ、見る者はときどき「?」を浮かべながら「最善の世界」を眺めることとなる。

撃たれて生死のはざまにいるグレートの意識に、その違和感を解く手がかりのように「脳が酸素がなくても活動できる時間は4分間である」「心停止をしてから4分間は脳が活動している」「その間に人は過去の出来事を追体験したり、超能力を持っているものはその力を発揮したりする」という言葉が流れる(語りは本件の研究をしているデン先生)。これらのヒントから「最善の世界」は心停止になったグレートの脳が4分の間に体験した想像の世界であることが仄めかされる。

ではグレートは一体どんな経緯で "現実世界で" 心停止に至ったのか?

そのことを説明するために、第6話からは「4分間のやり直しがすべてなかった世界」、つまり現実の世界が描かれる。

現実の世界は、冒頭からショッキングだ。グレートはひき逃げの死亡事故を起こし、父親の権力(金)を借りてそれを帳消しにしてもらい、悪友を止めなかった結果クラスメイトを死なせて海に遺棄する手伝いをすることになる。突然二件もの殺人に手を染めることになったグレートは眠ることができなくなり、病院へ行き睡眠薬を処方してもらうが、薬剤師に自分のフルネームを告げるグレートの背後を、仕事中のタームが通りかかる。
当然二人は面識がない。そしてグレートの名字を聞いたタームは、彼が憎きシーワットソムバット家の息子であることに気づき、なんとグレートを自分の復讐のために利用することを決める。その晩タームは偶然を装ってグレートの行きつけのバーに行き、彼を罠にはめるために好意を装って近づく。そうとは知らずにタームの誘いに乗り肉体関係に及んだグレートは、その様子をペン型カメラで録画され、動画を拡散されてしまう。翌日父親から相手は誰だと問い詰められたグレートだったが、しらばっくれて父親に激怒される。
動画を解析されるのも時間の問題と考えたタームは、一足先に家にいる祖母を叔母の家へと逃がすが、その後すぐにグレートの父親に捕まり、金と引き換えに手を引くよう持ち掛けられる。それを断ったタームに対し、父親は「両親について知らない真実がある」「株主は私ほど甘くない」と黒幕の存在をほのめかす。
翌日タームはグレートの待ち伏せに遭い、強引に夕食を共にすることになるが、グレートが動画のことを全く気にしていないこと、家族の裏稼業について何も知らない様子でいること、父親に一人で立ち向かおうとしているタームに感心していることを意外に思い情が湧くが、もう会わないほうがいいとグレートに告げて別れる(「ヤらない?」とあどけない笑顔で誘うグレート、めちゃかわいいのに…)。
意気消沈したグレートは、兄のコーンを誘ってバーに行くが、ちょうどネーンからの救助要請を受けてコーンを追ってきた黒マスクのタームと対峙することになる。今回もグレートはタームであることに気づき驚いて彼を逃がし、翌日病院で待ち伏せをするが、ネーンの居場所を言わないなら消えろとタームに拒絶されてしまう。
その夜、グレートは兄の部下のあとを追ってネーンの居場所を突き止め、タームに共有するも、ネーンへの拷問を止めることができず、彼女は銃殺されてしまう。そこへ駆けつけたタームまでが殺されそうになるのをさすがに止めに入ったグレートは、彼を車に乗せて逃走するが、ネーンを助けなかったことで二人は口論になり喧嘩別れしてしまう。
翌日、タームが集めていた情報がマスコミにリークされ、社内は大騒ぎになる。グレートはそのことで両親を責めに会社を訪ね、母親の説得に遭うが、それを無視して自宅へ帰る。ところが駐車場に車を停めてエレベーターに乗ろうとすると、突然フードを被った男が現れ、銃を向けられる。訳も分からぬまま、グレートは胸に銃弾を受け、その場に倒れる。フードの男は、グレートが悪友に手を貸して海に沈めたクラスメイトの兄、トンクラーだった。
被弾したグレートが病院に運ばれてきたことをデンから知らされたタームは、病院へ駆けつける。目を覚まさないグレートに喧嘩についての謝罪の言葉を伝えるも反応はなく、仕方なく帰宅すると、家の中に荒らされた痕跡が残っていた。タームは危険を感じ、祖母がいるはずの叔母の家へビデオ通話を掛ける。祖母は何事もなく無事でいたが、通話の途中で突然銃撃に遭い、叔母もろとも撃たれてしまう。画面の向こうに映っているのはシーワットソムバット家の会社の株主であるワリットだった。ワリットは「お前の両親を始末するよう手配したのも自分だ」と自分が黒幕だったことを明かし、驚愕するタームに警告する。直後、タームは背後から迫っていたワリットの手下に撃たれるが、隙をついて敷地外へ逃げ出す。しかしそれも時間稼ぎにしかならず、雨に打たれる廃ビルのあいだで胸に二発目の銃弾を受ける。
同じ頃、病院ではグレートの容体が急変。医師が心停止を認め、電気ショックでの蘇生を試みようとしているところだった。

こうして現実世界で、グレートとタームの二人が同時に心停止状態に陥る。つまり最初に見ていた「グレートの最善世界」は、この時の心停止によってグレートが4分間のあいだに見た想像の世界ということになる。

そしてここからは「タームの最善世界」が再現される。タームが理想とするやり直しの人生は現実とはかけ離れて平和で、現実の状況を知ってから見るととてもしんどい。

タームは想像の中で、両親の死の原因(シーワットソムバット家の会社との関わり)の手がかりとなる母親の日記を読まない選択をし、復讐に走らない人生を歩む。研修医として優秀な功績を残し専任の医師として認められ、論文が受賞したという顔写真付きのニュースを見たグレートと病室で出会い、その夜にグレートに食事に誘われる。二人はタームの家へ行き、タームの祖母と三人で和気あいあいと料理を作り、円満でロマンティックな関係を築いていく。この時のおばあちゃんの嬉しそうな様子が悲しい。
しかしグレートと過ごしていたある穏やかな夜、グレートが席を外したあいだに自分を呼ぶデンの声が聞こえてくる。「これは現実ではない」「目を覚ませ」「4分を超えると助からなくなる」と言うデンの声は、まさに現実世界で撃たれて倒れているタームに心臓マッサージを施すデンの声だった。はっとしたタームの額に雨粒が落ち、やがて部屋は現実世界に引きずられるように豪雨に包まれる。タームは開かなくなったバスルームのドアを叩き、そこにいるはずのグレートの名前を必死で呼ぶ。その声を意識の端でかすかに聞いているのは、「最善の世界」で母親とともに撃たれ、心停止後の4分間を終えかけながら倒れているグレートだった。

辛くも二人は心停止後の4分間の想像世界から抜け出し、現実世界で一命を取り留める。しかし周りの環境は様変わりしていた。
会社の不祥事をめぐる騒動の中で、グレートを撃ったトンクラーは恋人であるグレートの兄、コーンと逃亡を図るが、警察に追い詰められてしまう。感情的になったコーンが銃を抜くと警察が発砲し、トンクラーはコーンを庇ってその銃弾を急所に受けてしまう。動かなくなったトンクラーを抱えたコーンは、持っていた銃で自分の頭を打ち抜き、恋人のそばへ行くことを選ぶ。
両親は国外へ逃亡し、タイへ戻るためにグレートへの協力を求めるが、グレートはそれを逆手に取って官僚の収賄をリークし、両親がタイに戻って再び悪事を働くことを防いでいた。家族の庇護から離れたグレートは、日本食レストランで卒なくアルバイトをこなしながら生活している。
一方タームは、病院で働きながら両親の仇であるワリットを法の下で裁けるよう証拠を集めようとしていた。心配するグレートに、今回はもう無理はしないと笑うターム。その裏で、警察が閉鎖されたビルの一室に監禁されているワリットを発見する。実は騒動の中で、コーンがワリットに殺された株主の家族に電話をかけ、ワリットへの復讐の機会を与えていたのだ。兄のコーンは終始両親やワリット親子に振り回されていてかわいそうなのだが、この判断は唯一彼が反抗心を露わにしたファインプレーだった。
監禁・拷問されて瀕死状態のワリットがタームのいる病院へ搬送される。タームを見て怯えるワリット。一度は彼を殺そうと考えたタームだが、ほぼ半身不随になったワリットに苦しみながら生きる未来を与えるために、手術を行う。

こうしてそれぞれ抱えていた問題にケリをつけた二人は、グレートが「最善の世界」で訪れた湖畔のコテージを訪れ、ボートの上でじゃれあう。現実世界では最悪な出会いに始まり、喧嘩別れしたままだった二人だが、お互いの4分間の世界で育んだ愛情のおかげもあり、再び一つになることができた。

めでたしめでたし!!

振り返ってみても、やっぱり面白い。そして後半は人がじゃんじゃん死ぬ。兄のコーンが死んだときは「おいお前も死ぬんかい!」と声に出していた。実際はさらにコーン周辺の人間関係が描かれ、歪んだ肉体関係で繋がっているワリットの娘(と最後になってわかる)ファー、隠れた本命の恋人トンクラー、そしてトンクラーに一目惚れして彼の孤独に付け込む警察のウィンなど、個性的なキャラクターがたくさん登場する。さらに違法カジノで働くネーンや彼女の友人の身に起きた壮絶な過去を描いたシーンも見ごたえがあった。
トンクラー、魔性の人だなあ。彼の過去もとても悲しく、コーンとの出会いから初夜までの流れもとてもよかった(でも私は最後までコーンは自己満足なセックスしかできない男なんだなと思っていた)。警察のウィンはちょっと頼りなくて、でもきっとワリットを捕まえたことによって少しは捜査を進展させてくれそうな気がする。トンクラーが死んだあとも思いが消えていない様子だったし。でも盗撮はだめです。
それから忘れていたがグレートとタームが幼い頃に交流していたという回想もあった。私は子供が苦手なので基本的に幼少期の回想シーンはあまり好きではないのだが、グレートとは険悪な仲でしか描かれない父親も昔はそれなりに子煩悩だったのかなと思えるやり取りもあり(一瞬だけど)、必要なシーンだと納得した。

タイのドラマは基本的に警察の汚職や官僚の収賄がベースにあり、本作はここへさらに軽率な銃社会の要素が加わったことで血と金にまみれたストーリーに仕上がっていた。そしてさらに「4分後の世界」というSF設定まで盛り込まれ、ノワール・ミステリー・SF要素が合わさった、肝臓に悪そうな贅沢さにまで昇華している。
映像美も素晴らしく、「4」という数字にフォーカスした小物の演出や俯瞰視点からの映像など、芸術的・詩的な美しさもありながら、当然アクションの華やかさもふんだんに生かされており、素晴らしいカメラワークだった。金あるんだろうな。
そして肝心なエロシーン!R15だけあってほくほく大満足だった。何回かベッドシーンがあるが、現実世界でタームがグレートを陥れようとしているシーンでは、タームがグレートのお尻を噛む場面がある。これは初めて見た。薄暗い部屋でグレートの体のラインや足のタトゥーが浮かび上がるのがとてもセクシーで美しいシーンだった。動画、シェアしてほしいです。

前半のほうはあまり見返さずに記憶で書いたので間違いがあるかもしれない。またあえて大事な要素を省いたところもある。多少の間違いはご容赦いただきたい。
ここまで詳しくネタバレあらすじを書いたのは初めてかもしれない。でも整理できてよかった。タイのドラマ、難しい。

タイBL、次見る作品は未定。おすすめがあったら教えてください!

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