金相場は「10年間で4倍以上」ダイヤモンド相場は「10年間で半分以下」。資産価値のチャンピオンの評価が真っ二つに分かれた理由を考える。
私の会社は、金とダイヤモンドを扱う宝飾業です。ものづくりとリサイクルジュエリーをメインにして、もうすぐ10年になります。この経験と元々宝飾業界に30年いた経験を元に
金相場は「10年間で4倍以上」ダイヤモンド相場は「10年間で半分以下」。資産価値のチャンピオンの評価が真っ二つに分かれた理由を考える。
について、私の見解を述べさせて頂きます。

2025年10月17日の金相場(大手地金商販売税込)
23,254円
2014年8月29日(10年前)の金相場
約4,800円
皆様
ご存知の通り
金相場は2023年史上初めて
10,000円を超えました
世界経済の不安定さ
有事のリスク
資源枯渇
などの問題から
コロナ前の6,000円代から
一気に2倍以上となりました。
金資源は
このまま採掘し続けると
あと10年位で枯渇してしまうリスクがあるのと
採掘できても
海底など
今の相場以上に
コストのかかる場所ばかりなので

○必然的に相場は上がっていく
と考えられています。
一方
◆天然ダイヤモンドですが
業者間で行われる
天然ダイヤモンドの相場が
2023年の夏あたりに急落しました。
➡ものにより4割程度
中国やアメリカの景気が停滞している
という理由が主であれば
原石を大量に持つ
デビアス社などのサイトホルダーが
原石の供給を
コントールしてしまえば
➡しばらく供給を止める
相場は自然に回復していき
想定の価格に戻るのですが
➡コロナやリーマンショックの時などもこの方法で乗り越えました
人間の手で作リ出された
ラボグロウンダイヤモンド(ラボダイヤ)が
マーケットに一気に広まると
➡欧米などは、販売シェアが半分とも
ラボダイヤへと
重心が一気に傾いた訳です。
顕微鏡の世界と言われる
ハイグレードのダイヤモンドが
天然だと100万のものが
ラボだと10万円で買える
訳です。
成分は全く同じで
価格差は10倍以上ですので
そりゃ、傾くわけですよね
➡養殖真珠と天然真珠みたいなものです
この事が
去年の天然ダイヤ急落の大きな原因となりました。

そんな中
◆ダイヤモンド業界のイメージ作りに懸命なデビアス社は
天然のダイヤモンドこそが価値あるもの
というキャンペーンを
2023年の秋から展開
ラボダイヤなんて価値がないと
➡自社でも扱っていた
ラボダイヤの取り扱いをやめてまでして
天然ダイヤモンドの価値を守りにいきました。
その効果もあったのか?
相場は徐々に回復し
今年の春位には去年の夏より
約2割程度の上昇となりました。
ちなみに
デビアス社と聞くと
◆ダイヤモンドは、永遠の輝き
というキャンペーンの元
給料3ヶ月分のダイヤモンドをプロポーズ時に渡すという

エンゲージリングの文化を作った
ダイヤモンド界の大巨人であります。
今から150年程前に
南アフリカのダイヤモンド鉱山を
買い取ったことで、世界の95%のダイヤの原石を扱うようになり
供給をコントロールし
さらに
先ほどの世界的な文化となる
エンゲージリングとしてダイヤを浸透させたことで
現在も続く
◆ダイヤモンドは永遠に輝く愛の証しで、その愛の価格はとても高価なもの
という需要と供給のサイクルを確立した訳です。
◆天然ダイヤモンドが高価な理由
天然のダイヤモンドは
地球の地下のマントルの中の炭素が
何億年の時を経て
ダイヤに生成され
大陸移動規模の大きな噴火と共に
地上に降り注いだ言われています。
その降り注いだ鉱山の奥深く
何トンもの鉱石の中から
わずかに採掘される希少なものであり

更に
カット技術が進んで
ラウンドブリリアントカットのような
輝きを重視したカットが可能となり
宝石の中でもトップクラスの
希少価値の高いものになった
という訳なんです。
◆ラボダイヤは化学の勝利
そんな天然ダイヤモンドと
同じ成分のダイヤモンドが
科学の力で
あっという間に生成されてしまえば
採掘するコストは掛かりませんので
生産コストが遥かに違います。
そして、このラボダイヤは
天然のダイヤと同じ性質ですので
見た目は変わらないどころか
天然より
元素の配置がしっかりしている事もあり
輝きがとてもきれいです

更に
天然のダイヤをカットしている職人(と言ってもほぼ機械)が
ラボダイヤもカットしますので
輝きも担保されるという訳です。

◆大量放出で大混乱
そんなラボダイヤですが
ハリウッドセレブなどの
「環境に優しいラボダイヤはサステナブル」という運動の元
欧米を中心に
店頭に並んでしまったことが
相場の急落に繋がった訳ですが
◆最大の理由はこれかなと
と思っているのは
そもそもデビアス社によって作り出された
ダイヤモンドは永遠の輝き
というプロモーションが
情報化社会となった今では
通用しなくなったのではないかと
考えております。
➡力のあるプロモーション部門の担当が辞めたのもあるらしいです
そして
そもそも
デビアス社の在庫は
30年分以上のダイヤの蓄積があるらしく
とても希少価値が高いとは言えない位
在庫が沢山あるという噂が浸透してきているのも
たり
天然ダイヤモンド神話が崩れようとしております。
◆またも急落するダイヤモンド
2025年9月現在
ラボダイヤの出現と
世界経済の停滞で
急落した天然ダイヤ相場が
2024年の春までに2割程回復した後
夏に入り
また急落しました
今度は
円高もあり
2023年よりひどい有様です
原因は
中国、アメリカの景気停滞と
やはり
ラボダイヤの存在が大きい
と言われてます。
相場は
おそらく
少しずつ回復はするみたいですが
もう以前のような相場には
戻らないと思います。
〇そもそも価格が不透明すぎる問題
話は長くなりましたが
金とダイヤモンドの決定的な違いは
相場の透明性にあると感じております。
金の場合
世界中で相場が共通しており
毎日大手の地金商のサイトなどで
インゴットの1gあたりの純金相場を確認することができます。

ちなみに売りと買いの差は約100円ですので
仮に100万円で買って、その日の内に売ると
1万円の損となります。
※日中で相場が変わらない場合
逆に、次の日に相場が100円でも上がって売れば
損はしない
そんな世界です。
これに比べて
天然ダイヤモンドの場合
金のように、共通の国際相場があるにはありますが
業者間でのものであり
金と違い、ダイヤモンドは様々な大きさやグレードが存在しておりますので
大まかな相場感しかわからない状況なのと
そもそも
天然ダイヤモンドを
相場で販売するようなお店は国内にはありません。➡手数料だけで販売する店もありません
どうしても
販売するには、経費が乗りますので
御徒町などの問屋街やヤフオクなどで
偶然安い物が手に入れば別ですが
ちゃんとした小売店で購入すれば
おそらく相場の3倍くらいの価格になってしまいます。
場合によっては10倍という可能性もあったりします。
なぜか?
ダイヤモンドは
様々なサイズがあり
カラー、クラリティ、カットという
鑑定(グレード)が付くので
そもそも
金のように
1グラムいくら
という単純な話には
ならず
軸となる
指標がない為
ダイヤモンドは高いもの
というイメージだけで
予算に合わせて
そのお店に並んでいる
ダイヤモンドを選ぶだけ
という形になっているから
と考えます。

確か
十数年前の日経新聞では
毎月、1カラットのF、VS1、Very Good(だったかな)
の相場は掲載してましたが
それだって
輸入した卸価格のようなもので
じゃあ
どこで買うの?
という疑問が残ってました。
◆ダイヤモンドはあんなに透明なのに、価格は不透明なんですよ
➡上手いこと言ってみました
でも本当に
この何世紀で作られた
文化の最たる例が
ダイヤモンド(エンゲージリング)
であった訳です。

ちなみに
ダイヤモンドは永遠の輝きという
デビアスのキャッチコピーは
20世紀最高のキャッチコピーと
言われているみたいです。
ちなみにもう一つ言うと
このダイヤモンド
デビアスが鉱山を見つけるまでは
ルビーやエメラルド、サファイアより
価値は低かったらしいです。
中世の時代
ランプの灯りしかなかった時代は
輝きよりも
色が濃い方が目立つ
というのもあったらしいです
そして
そもそも
ラウンドブリリアントカットという
存在はなく
電気が発明されて
キラキラ輝く
現代のラウンドブリリアントカットが
出来たらしいです。
そんなダイヤモンドが
貴重な資産になったのも
デビアスのプロモーションのおかげな訳です。
➡ロレックスやエルメス、ルイヴィトン
なども同様な方向性かと感じております。
◯錬金術で作れる「金」
ダイヤモンドは
科学の力で作れる事が判明し
一般社会まで浸透したせいで
大きな相場の値崩れとなりました。
では果たして
金は作れるのでしょうか?

錬金術に関しては
中世から研究されており
あらゆる手段を使っても
出来ない
という答えでした。
と思ったら
出来るらしいんですよ
前に調べましたら
水銀をなんちゃらすれば
出来るとクラファンでもやっておりました
ただし
もし出来たとしても
1グラム=数百万から数千万円
ほどのコストが掛からしく
その時に出る放射性物質の処理の問題もあり
一般社会に浸透するまでには
革新的な何かでコストが下がるか?
安全性が保てる
あるいは
金相場が、そのコストに近付くか?
のどっちかになるかと思います。
ダイヤモンド=元素の固まり
ですが
金は元素そのものですので
そこが決定的に違うという部分です。
◯◆結論【資産価値として】
まとめると
・古代から、人々の憧れであり続けた金
・20世紀に入り、人々の憧れになったダイヤ

そう考えると
人々のDNAに組み込まれているのは
金だけなのかも知れません
・数十年後には枯渇すると言われている金資源
・科学の力で生成され、今後益々出回ると言われるラボダイヤ
・毎日誰でも見られる、わかりやすい金相場
・ごく一部の業者しか知らず、販売価格が様々なダイヤ
資産価値としては
今後益々、差がついてしまうのではないでしょうか?
ちなみに、うちの会社は金とダイヤ
両方扱っていますが
元々、天然ダイヤモンド専門でしたので
今、急ピッチで在庫ポジションを
立て直しております。
➡それでも血は流れております
十年前の今の自分に
タイムスリップして言ってやりたいです
金1択
だということを。

◯◆ただし
金の埋蔵量だって
本当かどうか?疑問は残ります。
実は
実際はもっと錬金術が
進んでるかも知れませんし
海の中の金が
もっと効率良く収集出来れば
ダイヤの様に
突然、急落するかも知れません
そんな時には
直接、金を見つめてみて下さい
きっと答えが見つかるかも知れません。

