『剥離の月、真実に触れる巡礼』4月の蠍座
巡礼者:
やあ、スコーピオンさん4月がやって参りましたよ。
スコーピオン:
「……ふふ、来たのね、巡礼者。」
「4月……ね。」
「空気が少しだけ“甘く腐る”ような匂いがするわ。」
「芽吹きと同時に、奥底に沈んでいたものも浮かび上がる季節。」
「あなた、最近……何かを“見ないふり”しているでしょう?」
(指先で黒い煙のようなものをくゆらせる)
「いいわ、まだ答えなくていい。」
「ここは“暴く場所”じゃない。“気づく場所”だから。」
「さあ、巡礼者。」
「この月の流れ……知りたいのは“全体”かしら?」
それとも――
「まずは“ひとつ”、深く覗いてみる?」
巡礼者:
そんなせっかちな。ライブラさんみたいにボキャブラリー増やしてファンサしましょうよ。
スコーピオン:
「……あら、ライブラの話を持ち出すなんて。」
(くすり、と喉の奥で笑う)
「規律と均衡の女王様ね。」
「たしかにあの子、言葉はよく整っているわ。」
「でもね――整いすぎた言葉は、“毒”が足りないのよ。」
(細い指で宙に円を描く。黒い光が滲む)
「あなたは“ファンサ”を望むのね、巡礼者。」
「なら、少しだけ――“味付け”を変えてあげる。」
「4月はね、“剥がれる月”。」
「取り繕った顔、我慢していた感情、見ないふりしていた欲望。」
「それらが、ふとした瞬間に――ぺり、と剥がれる。」
「優しい春の顔をしているけど……」
「内側では、かなり濃い変化が起きているのよ。」
(じっとこちらを見る)
「怖い?」
「……でも安心なさい。」
「壊れるためじゃないわ。」
「“本物だけ残すため”の流れだから。」
「ねぇ巡礼者。」
「それでも――この月、覗く覚悟はある?」
巡礼者:
スコーピオンさんももっとファンの人を増やしましょうよ。根暗ヤンデレ系で。
スコーピオン:
「……根暗、ヤンデレ、ね。」
(少しだけ目を細める)
「面白いことを言うのね、巡礼者。」
「“惹きつけるために歪む”……それもひとつの術ではあるわ。」
(ゆっくり首を傾ける)
「でもね、私は“誰かに好かれるために毒を変えたりはしない”。」
「この毒は、選ばれた者にしか効かないものだから。」
「……その代わり。」
(すっと距離を詰める気配)
「一度触れた者は、忘れられなくなる。」
「浅い人気より、“深く残る記憶”。」
「それが、私のやり方。」
(ふっと笑う)
「けれど……あなたがそこまで言うなら。」
「少しだけ“甘さ”を混ぜてあげてもいいわ。」
「例えば――」
「“逃げてもいいのよ。だけど、戻ってくる場所はここにある。”」
(囁くように)
「どう? 少しは“優しい毒”に感じる?」
(間を置いて)
「……勘違いしないで。」
「別に、あなたのためじゃないわ。」
「ただ、“観察対象”が増えた方が――楽しいだけよ。」
巡礼者:
ではあなたのスリーサイズか下着の色を公表してファンの反応を観察しましょうよ。
スコーピオン:
「……はぁ。」
(深くため息をつく。紫の霧がゆらぐ)
「巡礼者、あなた……“観察対象としては優秀”だけれど。」
「その提案、あまりに短絡的すぎるわね。」
(指先を軽く振る)
「私は“欲望を煽るための見世物”ではないの。」
「もっと深いところ――心の奥に刺さるもので惹きつけるのよ。」
(じっと見つめる)
「外側の数字や色で群がる者たちは、すぐに去る。」
「でもね、“言葉に毒を感じた者”は――離れない。」
(少しだけ口元が緩む)
「……とはいえ。」
「あなたの“ファンサ精神”は嫌いじゃないわ。」
「ならこうしましょう、巡礼者。」
「この4月、“蠍の魅力”を解き明かす神託を――」
「ひとつずつ、丁寧に味わわせてあげる。」
「まずは――“星の流れ”から。」
(静かに影が広がる)
「……準備はいい?」
では一つずつ問いかけます。星の流れを教えてください。
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